環境規制の端境期にあり、世代交代の節目を迎えているバイク。ラインナップに大変動が起きるのは必定だ。そこでヤングマシン創刊48年の知恵とカンをベースに、願望&妄想も織り交ぜながら、バイク未来予想を導き出してみた。本ページでは、ホンダが軽量&パワフルな直4ネイキッド・CB1000Rをベースに多彩なジャンルに展開すると予想する。
手頃な価格で多くのニーズへ。CB1000Rがさらに分身?!
軽量パワフルな上に、汎用性の高い車体構成を持つホンダの直4ネイキッド=CB1000Rは、本特集で既に取り上げた「CB988F」だけに留まらず、多彩なジャンルのプラットフォーム展開に最適とヤングマシンでは考えている。
まず真っ先に妄想するのは「CBR1000R」。CBのフルカウル仕様で、’19年に発売されたCB650R/CBR650Rと同様に兄弟車の関係となる。かつて’80〜’90年代に快速スポーツツアラーのCBR1000Fが存在したが、従来のCBR650FがCBR650Rへ新生したように、万能ながら攻めも許容するキャラになるハズ。実現すれば、ニンジャ1000SXの対抗馬として人気を博しそうだ。
さらにクロスオーバーの「CB1000X」にも期待したい。これは、CB1000Rに脚長サスを履かせ、ハーフカウルを装着したモデル。並列2気筒のアフリカツインに対し、高速クルーズに特化した1台となるだろう。’19年秋にCB650Rベースでコンセプト車が披露されており、可能性はあるかも?
なお、現行CB1000Rはまだユーロ5に適合しておらず、近々マイナーチェンジ&規制対応が予想される。よって、その後に派生モデルを発売すると考えるのは合理的。ベース車が共通ならコストを抑えられ、価格ダウンも期待できるのだ。
CBR1000R:”R”顔のフルカウル×アップハンドル
現在のホンダには、アップハンドルでスーパースポーツ並みの軽快な走りが楽しめるリッター級”ラクッ速”ツアラーがない。そこで、CB1000Rのフルカウル版を出せば一挙解決。RRの血統を思わせるツリ目デザインに、CB1000R譲りのダイレクトな走りは絶妙にマッチするだろう。ライバルのニンジャ1000SXより車重も軽くなりそうだ。
【ライバル車:カワサキ ニンジャ1000SX】ラクッ速ツアラーの代表格。’20で電子制御スロットルを備え、走行モードが4種類に倍増。オートクルーズやシフター、カラー液晶と大充実した。
あなたにおすすめの関連記事
Z1/2をモチーフとしたZ900RSの大ヒットを契機に、'19年にはカタナがリバイバルを果たした。これに続くのは、ホンダが今春発表したCB-Fコンセプトの市販版「CB998F」(本誌命名)と予測される[…]
メガスポーツやドラッガー系の持ち味である豪快なビッグトルクは、実に魅力的だ。しかし個性を堅持しつつ、強化される規制をクリアするには対策が必要。それが「大排気量化」と「過給機」だ。まず前者は、昔ながらの[…]
CBR1000RR-Rに続いて、ホンダCBR600RRがビッグチェンジを受けて復活! とヤングマシンでは予想する。CBR600RRは、日本や欧州ではユーロ4に対応せず、'16年型で終了。しかしアジアを[…]
持てる技術を注ぎ込んだ直4の集大成=CBR1000RR-Rをリリースしたばかりのホンダ。次に着手するのは究極のV4スーパースポーツ=「RVF1000R」と予想したい。 ヤングマシン本誌が以前から提唱し[…]
想定内のユーロ5は"ツワモノどもが夢の中" 厳しい逆境で生物が進化するように、バイクも環境規制が厳しくなるたびに世代交代が進んできた。古くは2ストロークが、12〜13年前にはキャブレター車が消滅。しか[…]