キャンプの基本的なノウハウを身につけたところで、ここからは応用編。他のライダーキャンパーから一目置かれるための秘訣を、キャンプ大好き二輪ライター・ヤタガイが伝授。本ページでは雰囲気のいいサイトづくりについて解説する。
テントを張る向きは入口を風下にして風がはらんで吹き飛ばされないように…、なんてハウツー本には書いてあったりするが、それは登山などエクスペディションな状況での話。むしろレジャー要素を求めるなら、こだわりたいのはどれだけ居心地のいいサイトにするかという部分。風向きを気にして目の前がトイレや炊事場になったのでは、やっぱり楽しくないもの。どうせ張るなら、気分爽快リフレッシュできるようなシチュエーションを作り出そう。そんな居心地のいいサイトは、「隣りの芝生は…」じゃないけど、ハタから見てもかっこよくて羨ましく見える。テントを張る前にちょっと考えるだけで、ぐっと雰囲気が良くなるのだ。
まずは背景を決める
テントサイトが決まったら、荷物を広げる前に周りの景色や夕日の沈む方向などから、くつろぎの中心となる場所をおおまかに決め、そこから見る景色をイメージする。もちろんバイクを置く場所、焚き火台などの位置も想像して景色に組み込もう。
その1:景色をメインにデザイン
文句なしに景色のいいサイトを確保できたならば、テントサイトを外向きに展開し、借景を中心に据えてサイトを組み立てよう。ただし、繁忙期の場合、あえて空けた目の前のスペースに、後からテントが張られてしまったりすることもあるので、スペースの取り方には注意を。
その2:アイテムをメインにデザイン
景色のいい場所や、雰囲気のいい場所が取れなかった場合、隣りのテントやトイレといった視界から消したいものをテントやバイクで遮ってみる。もちろん自分のバイクやテントが見たいならハナからこのスタイルでもいいだろう。
2つのスタイルでサイトを差別化
その1:テーブルスタイル
最近のキャンプのマストアイテム=テーブルとイスをメインにくつろぎの場を作る。焚き火台も、火の粉を避けたいテントから十分に離すことができ、テーブルとイスさえ移動すれば、中途のレイアウト変更の可能と自由度が高い。ただ、イスとテーブルがマストになるために荷物は増える。

(左)くつろぎ重視派なら、イスは座面高が35~40cmくらいある大きめサイズにするとよい。もちろん背もたれも高い方が快適。最近の僕のお気に入りは、ヘリノックスのチェアツーとロッキングフットの組み合わせ。(右)テーブルの高さが70cmくらいあると、天板の下に膝も入れられて食事も快適なのだが、バイクで持ち運べるサイズのテーブルは、チェアから手を伸ばしてコップが取れる全高50cm程度か。 [写真タップで拡大]
その2:お座敷スタイル
テントの前室であぐらをかいてくつろぐようなイメージ。火の粉が飛ぶような盛大な焚き火はできないが、炭火で焼き物するぐらいならこのスタイルでも十分可能だ。最大の利点は、イスもテーブルも持たなくていいので荷物のコンパクト化が図れること。ただ、くつろぐためには座椅子くらいは用意したいところだ。
散らかっているサイトはそれだけで残念!
キャンプ場はアウトドアアイテム、アイデアの見本市だ。そんな人様のサイトを見ていると、いい感じのサイトもあれば、なんだか残念なサイトもある。この差の最大の要素は整理整頓&清潔感だ。いい感じのサイトはたいてい整然としており、ゴミなども地面に置かず、まとめられている。逆に残念なサイトに共通する要素は、地面にとにかく荷物が散らばっていることだ。ゴミはもちろん、使わないアイテムが乱雑に置かれていると、それだけで残念なサイトになってしまう。

炊事をしたり、お酒を飲んだりすれば少なからず出るゴミ。だが、地面に転がったゴミや空き缶はサイトを残念にする最大の要素。見栄えを気にするならゴミを前室などにしまっておく努力をする。
●写真:武田大祐 ●文:谷田貝洋暁
※本記事の内容はオリジナルサイト公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
キャンプ大好き二輪ライター・ヤタガイ氏によるバイクキャンプ入門。次ページではキャンプ最大の楽しみ=焚き火を成功させる秘訣についてお届けする。
〈特集〉ソロで楽しむバイクキャンプ入門
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