購入者はMotoGPマシンに試乗するチャンスも

224ps/159kgのスペシャルバイク ドゥカティ「スーパーレッジェーラV4」500台限定で生産開始

ドゥカティが誇るスーパーバイク世界選手権ホモロゲマシン・パニガーレV4Rと同じ998cc/224psのV4エンジン「デスモセディチ・ストラダーレR」を搭載しながら、レースベース車では使用できない先進の軽量素材を用いたスペシャルマシン「スーパーレッジェーラV4」の生産が開始された。世界500台限定のマシンは誰の手に渡るのか。

ドゥカティは、史上最強の量産V4エンジン「デスモセディチ・ストラダーレR」を搭載したドリームマシン「スーパーレッジェーラV4」の最初の1台をボルゴパニガーレ・ファクトリーからラインオフした。スーパーレッジェーラV4は生産台数500台の限定モデルで、世界で唯一となるカーボンファイバー製のフレーム、スイングアーム、ホイールを備えた“公道走行可能な”モーターサイクルだ。

驚くべきことに、スーパーレッジェーラV4を購入したすべてのユーザーには、スーパーバイク世界選手権(SBK)び“オフィシャル”パニガーレRを試乗する機会が提供されるだけでなく、“MotoGPエクスペリエンス”への参加を申し込むことによって、デスモセディチGP(MotoGPマシン)に試乗することができる特別な機会も提供されるという。

スーパーレッジェーラV4に採用された最先端の素材と技術的ソリューションは、たった500台の限定で生産されることにもあらわれている。販売される車両には、本物であることの証明書が付属するほか、500までの連番で示されるシリアルナンバー(XXX/500)が、ステアリングヘッドとイグニッションキーに刻印されている。

さらに、“SuMisura Ducati”を使用してエアバッグ付スーパーレッジェーラV4レザースーツをオーダーメイドする機会や、カーボンファイバー製ヘルメットを注文する機会も提供される。

また、このモーターサイクルには専用のレーシングキットも付属。その内容は、アクラポヴィッチ製チタニウム・コンプリート・レーシング・エグゾースト(サーキット走行専用 ※日本仕様のスーパーレッジェーラV4には付属されません)、カーボンファイバー製オープン・クラッチカバー、チタニウム製“スライダー”が装着されたカーボンファイバー製スイングアーム・カバー、ヘッドライトおよび灯火類の交換キット、ライセンスプレート・ホルダー取り外しキット、サイドスタンド取り外しキット、ビレット・アルミニウム製ミラーホール・プラグ、ドゥカティ・データ・アナライザー+GPS(DDA+GPS)、レーシング・フューエルキャップ、ブレーキレバー・プロテクション、バイクカバー、フロント&リア・スタンド、バッテリー充電器となっている。

DUCATI SUPERLEGGERA V4[2020 model]

【DUCATI SUPERLEGGERA V4[2020 model]】主要諸元■全長/全幅/全高未発表 軸距1480 シート高835(各mm) 乾燥重量159kg(レーシングフルエキゾースト装着時152.2kg)■水冷4ストロークV型4気筒DOHC4バルブ 998cc 224ps/15250rpm(レーシングフルエキゾースト装着時 234ps/15500rpm) 11.8kg-m/11750rpm(レーシングフルエキゾースト装着時 12.0kg-m/11750rpm) 変速機6段(アップ/ダウン対応クイックシフター) 燃料タンク容量16L■キャスター24.5°/トレール100mm ブレーキF=φ330mmダブルディスク+4ポットキャリパー R=φ245mmディスク+2ポットキャリパー タイヤサイズF=120/70ZR17 R=200/60ZR17 ●価格:未発表

全てのオーナーにスーパーバイクマシン試乗機会を、30名限定でMotoGPマシン試乗のチャンスも

スーパーレッジェーラV4プロジェクトでは、“スーパーバイク・エクスペリエンス”と呼ばれる特別なイベントに参加する機会が得られるというユニークな取り組みも。このイベントは、ドゥカティおよびドゥカティコルセが協力し、この限定モデルのオーナー専用にイタリアのムジェロ・サーキットで開催され、なんとスーパーバイク世界選手権(SBK)に参戦しているパニガーレV4 Rに試乗することができるというもの。さらに、30名のオーナーに限定された“MotoGPエクスペリエンス”への参加機会も得られる。このイベントに参加したオーナーは、ドゥカティコルセのメカニックによる指導のもと、デスモセディチGPをサーキットで走らせることができる。一般のライダーが、デスモセディチGPに乗ることができるのは今回が初めてだという。これら2つのイベントは、2021年に開催される予定だ。

フレーム、サブフレーム、スイングアーム、ホイールはカーボン複合素材で製作。これらのコンポーネントのみで6.7kgの軽量化(2020年モデルのパニガーレV4比)を達成している。

1103ccのデスモセディチ・ストラダーレに比べて2.8kg軽量なデスモセディチ・ストラダーレRエンジンを搭載。アクラポヴィッチ製エキゾーストシステムにより、公道走行可能な状態で最高出力224psを発揮する。

今回ラインオフされた第1号機には001/500のシリアルナンバーが付く。連番のシリアルナンバーは車台番号と一致し、ステアリングヘッドとイグニッションキーに刻印されている。

フェアリングも含めて全てカーボン製。レギュレーションによって規制を受けるMotoGPマシンをも凌ぐ空力性能を発揮する。規制前の2016年型MotoGPマシン・デスモセディチGP16からヒントを得たバイプレイン(二翼)フロントウイングは、270km/h時に50kgものダウンフォースを発生し、ウイリーを抑制することによって電子制御の介入を減らし、加速を改善。ブレーキングの安定性も高めるという。

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