徹底化した軽量+ハイパワー

時代を切り拓いた革新のエポックマシン:ホンダCBR900RRファイアーブレード

  • 2020/6/15
ホンダCBR900RRファイアーブレード

※本記事で取り上げる「初」は、公道走行可能な量産二輪市販車としての”初”を意味します。なお、その定義には諸説ある場合があります。

’92 ホンダCBR900RRファイアーブレード〈世界初・スーパースポーツ〉徹底化した軽量+ハイパワー

サーキット向けの750レプリカや、重量よりモアパワーを重視していたリッターバイクに対し、新発想の「トータルコントロール」をコンセプトに掲げたスポーツモデルが’92年に送り出された。その名も「CBR900RR」は、徹底した軽量化で当時の1000ccクラスより40kg以上軽い車重185kgを達成。車格も600クラス並みだった。心臓部は、当初750cc向けに新設計された直4がベースで、排気量893cc、最高出力124psと中途半端に見えるが、すべてはコンセプトを実現するため、逆算から導き出された数値。新感覚の操る快感にライダーは魅了された。「スーパースポーツ(SS)」の呼称は既に存在していたが、ひとつのジャンルとして定着させた開祖は間違いなく本作。以降、各社が追随し、’98年のヤマハYZF-R1を契機に、より競争が激化していく。

ホンダCBR900RR ファイアーブレード

【’92 HONDA CBR900RR FIRE BLADE】当初、追求したのは公道最速。鋭く加速し、コーナーではスパッと車体が一瞬で向きを変える、ホンダハンドリングの体現者だった。■車重185kg(乾) 水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 893cc 124ps 9.0kg-m ※輸出車 [写真タップで拡大]

’90 ホンダCBR900RR ファイアーブレード

心臓部は、サイドカムチェーン、短縮クランク、小型ACGでCBR600Fと同サイズに収めた。これを大きく湾曲したアルミフレームで包み込む。フロントは16インチ。フォークは2ピース構造の極太φ45mm正立式で軽さと剛性を両立。 [写真タップで拡大]

’90 ホンダCBR900RR ファイアーブレード

アッパーカウル横とアンダーカウルの穴は、倒し込みの際に空気抵抗を削減するための技術。初代開発者=馬場忠雄氏が手掛けた’98年の4型まで継続した。 [写真タップで拡大]

ライバル車はハイパワー&ツアラー的キャラでRRを追撃

【’94 カワサキ ニンジャZX-9R】カワサキ伝統のマジックナインもSSに

RRに触発され、カワサキもSSを投入した。排気量はZ1以来、伝統の900㏄を選択。139psに得意のラムエアを組み合わせ、ハイパワーさが自慢だった。車体はアルミダイヤモンドを採用したが、RRより重く、ツアラー的な特性も強かった。

カワサキ ニンジャZX-9R
【’94 KAWASAKI Ninja ZX-9R】■車重215kg(乾) 水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 899cc 139ps 9.8㎏-m ※輸出車

【’96 ヤマハYZF1000Rサンダーエース】軽量化と空力性能を徹底追求

FZR1000の後継車となるサンダーエースは、ファイアーブレードを多分に意識して開発。フレームはYZF750Rがベースで、カウルはcd値の低減を徹底追求。乾燥重量は先代シリーズより15kg以上軽量。

ヤマハ YZF1000Rサンダーエース
【’96 YAMAHA YZF1000R THUNDER ACE】■車重198kg(乾) 水冷4スト並列4気筒DOHC5バルブ 1002cc 145ps 11.0kg-m ※輸出車

●文:中村友彦
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