ゼロヨンはYM本誌計測最速!

’20ホンダCBR1000RR-R国内フルテスト【0-1000m加速/最高速 後編】

待ちわびた”ガチなホンダ”が、「CBR1000RR-R」という最高のカタチで戻ってきた。その本気度を測るべく、ヤングマシン編集部では国内最速のフルテストを敢行した。まず最初のテスト項目は、高速周回路を使ったストレート区間での0-1000m加速/最高速計測。ゼロヨンはYM本誌計測最速、0-1000m加速も17秒台に突入した。

【TESTER:丸山 浩】「めちゃめちゃ割り切ってる。ホンダらしい乗りやすさは捨ててるね」 その潔さに思わず感嘆の本誌メインテスター。国内最速フルテストでRR-Rの素性を暴く!


●まとめ: 田宮 徹 ●写真: 長谷川 徹 ●取材協力:TOHOレーシング ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

悪条件のテスト環境なのに最速タイムをマークしたRR-R

高速周回路でのテストは、0-1000m加速を中心に実施。RR-Rのエンジンはスパッとついてくるような素晴らしいレスポンスで、体感的にもS1000RRを越えている感触が得られていたが、データの数字を見て驚いた。JARIを使用した本誌の0-1000mテストにおいて、0-400m加速は最速。さらに0-1000mでも、クローズドコース専用車のカワサキ H2Rに迫る歴代2位のタイムを記録したのだ。今回のRR-Rも公道走行ができない車両だが、H2Rとは異なり性能と装備は欧州一般公道向けと同じ。そう考えると、公道用市販車のゼロヨン&ゼロセン最速はRR-Rと言っても間違いではない。 

【中回転域の差がタイムに!?】同じ環境でテストしたRR-RとS1000RRの結果を比べると、0-100km/h加速(スタートから50mほど)でついた約0.34秒の差が、その後の結果に影響しているように見える。中回転域の出力特性に優れるRR-Rが先行し、高回転域出力では互角のS1000RRが粘った。

【CBR1000RR-R】低めの回転域でもしっかり馬力が発揮され、2〜4速あたりのシフトアップ時に加速の落ち込みが少ない印象。

【S1000RR】高回転域で馬力を絞り出しているイメージ。300km/h以上の速度表示は、レースモードを使用したから?

しかも今回のテストは、コース占有の関係から真冬の早朝に実施したため、気温は氷点下でタイヤの初期グリップがかなり低い状態。発進直後にタイヤの喰いつきが悪かったのは、RR-RだけでなくS1000RRの0-100km/h加速までもが先代よりだいぶ遅かったことからも明らかで、発進直後の加速が不利な環境なのに、ゼロヨンやゼロセンでRR-Rは最速タイムを記録したことになる。 

RR-Rの0-100km/h加速タイムが伸びなかった点については、タイヤグリップだけでなくロングなギヤ比も影響していそうだ。しかしそれでも、ゼロヨンであわや9秒台というタイムに迫った。このエンジンパフォーマンスは、本当に驚異的!

CBR1000RR-R vs S1000RR実測テスト結果

JARIでのテストにおいて、0-100km/h加速でヤングマシン本誌歴代最高記録を持つのは先代CBR1000RR。テストは春で、タイヤグリップに関する条件が良かったことも影響しているだろう。ゼロヨンではこれまで、YZF-R1MがJARIにおける本誌市販車テストトップタイムを守っていたが、RR-Rはこれを塗り替えた。市販車の完全ストック状態で9秒台目前というのは、本当にスゴい記録だ。ゼロセン17秒台も、バックミラー付きの車両としては本誌初。RR-R、驚速だ!

全車STD。※は国内仕様リミッターカット車

ヤングマシン本誌実測最速のゼロヨンを記録し、0-1000m加速も17秒台に突入したCBR1000RR-R。続いてはS1000RRと対決する形でのサーキットアタックを行う。

YM本誌実測 0-1000m加速 歴代番付表

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