『オフロードマシン ゴー・ライド』より、ファンティック エンデューロ250の公道テストの内容を紹介する。見た目からしてレーサーライクなルックスに、乾燥重量104kgという軽量な車体、1人乗りに割り切ったおかげできちんと仕事をするようにセッティングされたサスペンションなど…。コースで走った印象がとてもよかっただけに、きっと一般道でのフィーリングはイマイチでしょ? なんて勝手な予想をしていたのだが、見事に裏切ってくれた。
●写真&文:谷田貝洋暁 ●取材協力:サイン・ハウス ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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激軽の乾燥重量104kgが公道でもしっかり生きている!
実際、エンデューロレーサーをはじめとするコンペモデルを公道に連れ出すと、思いのほか拍子抜けすることが多い。伸びが足らず頭打ちの早いエンジンは、ギヤチェンジばかりを急かされて速度が出せない。ダート路面でのグリップを重視し、極限までしなやかに仕立てられたフレームは、ちょっと速度をあげると大きくヨレて不安。
一方、ファンティックのエンデューロ250。公道もしっかり、というか、むしろ公道がキチンと楽しめるようになっている。移動区間である高速道路は、ツアラーのような快適性があるわけではないが、それでも避けたくなるほどのネガはない。シャッキリとした剛性感のあるフレームは、ハイスピードレンジでも安定しているし、車線変更もスイスイ。追い越し加速をするには最高速にもう少し余裕がほしいところだが、まぁ、ダートセクションでの楽しさを考えたら、充分及第点をあげられる巡航速度は持っている。
さてさてお待ちかねのダートセクションである。林道探索がてらだったのだが、行きついたのが人頭大の岩が転がりエンデューロコースのように廃道化が進んだ”さわやか系”の林道。
一般的な国産トレールマシンなら「借り物の車両だし、倒したらアレだからねぇ?」なんて、きびすを返したくなる場面である。しかし、相棒がエンデューロ250なら、迷うことなくGoRIDE!
個人的にWR250Rも所有していて、この手のガレ場も走りはするが、エンデューロ250のほうが2、3枚上手に感じる。違いはやはり乗った時の体感的な車体の軽さ。走ってみると、やっぱりエンデューロ250には圧倒的な軽さを感じるのだ。人頭大の岩にフロントタイヤを弾かれた動きを、サクッとボディアクションひとつでいなせるか? そうでないか? 軽さからくるコントロール性の違いが、単純に走破性の違いとなって現れているのだ。
ダートでは少し剛性が高めの車体もこれはこれで面白い。トライアル的なグリップ力にモノをいわせるセクションではマシンコントロールにシビアが求められるが、その手の難所はセローに任せておけばいい。その分こいつにはアクセルワークにまかせでガレ場でバカンッ、ガキンッと小岩を蹴散らしながら突き進んでくれる楽しさがあるのだ。「やっぱりダート走行はアクセルを開けて、ルースト撒き散らしてなんぼやろっ!」 そんなイケイケ思考のライダーならきっとこのマシンを気に入るはずだ。
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