多彩なジャンルのニーゴーが肩を並べるミドル車検レスクラス〈150〜250cc〉の’20国産新車展開を俯瞰する。このクラスで今、最もアツいのがフルカウルSSだ。2気筒車がシノギを削るなか、カワサキが驚異の4気筒=Ninja ZX-25Rを投入。対するスズキは、油冷シングルで高コスパのジクサーSF250という対照的なマシンで対抗する。
●文:沼尾宏明、宮田健一 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
従来の2気筒に加え、マルチ、シングルと選択肢が増える
- 2気筒スポーツ市場に4気筒ZX-25Rが割って入る
- 対照的に、より高コストパフォーマンスなシングル=ジクサーが登場
- 150ccクラスも新型登場で活況
かつて排ガス規制の影響でほぼ絶滅した250ccクラス。近年はフルカウルスポーツを中心に、様々なジャンルで活況を呈している。いずれも身近&操る楽しみに満ちており、車検がなく、維持費が安いのも人気の一因だ。
フルカウル系では’08年に発売したカワサキ Ninja 250Rがヒットして以来、続々とライバルが登場。’15でヤマハ YZF-R25、’17でホンダ CBR250RRが投入され、いずれも好調なセールスを記録。’18では立役者のNinjaが刷新し、’19年にYZF-R25がマイナーチェンジと話題豊富だ。
そして’20年秋、最大の注目株と言える並列4気筒のカワサキ Ninja ZX-25Rがデビューする。直4ニーゴーの血統は’00年代に途絶えてから久々の復活となる上に、ラムエアやトラクションコントロールほか装備もビッグバイク並み。’19東京モーターショーの初披露から大反響を呼んでいる。
対して、スズキは新開発の油冷シングルを積むジクサーSF250を投入。低コストとスポーツ性を両立し、抜群のコスパを誇る。高額&ハイエンド路線のZX-25Rとは実に対照的だ。他ジャンルでは、ヤマハ MT-25やホンダ レブル250ら既存モデルの熟成、ヤマハ トリシティ250の登場にも期待がかかる。
また、150ccクラスでは、ホンダ X-ADVのミニ版=ADV150が’20国内デビュー。ヤマハは新型NMAX155が海外で発表され、国内仕様の導入に期待がかかる。
一時の低迷期を乗り越えて、再び活況を呈している150〜250ccミドル車検レスクラス。次ページから国産4メーカー別に’20年の新車ラインナップを紹介する。まずは4気筒ニーゴー復活の狼煙を上げたカワサキから。お楽しみに。
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