いつの間にか進行するタンクのサビに効果絶大

ガソリンタンクのサビ取りの決定版「花咲かG タンク・クリーナー」の使い方

ガゾリンタンク内のサビ取りと新たなサビを防止するコーティング処理を同時に施工できたなら…。「花咲かGタンク・クリーナー」は、サビ取りと防錆コートを一度で行える利便性に加え、台所の洗剤と同じような環境に優しい中性のクリーナー。タンク内のあらゆるサビを落とせるスグレモノとして、数多くのリピーターを生んでいる定番アイテムだ。


●文:モトメカニック編集部 ●取材協力:榮技研 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

サビ取りと新たなサビを防止できるコーティング処理を同時に施工できたなら……。こんな考えは理想論であると考えられていた時代があった。「中性かつ一液で、サビ取り作業を実現できたとすれば本当に理想的ですよね」そんな考えを常々持ち続けていたのが、榮技研代表の谷口初夫氏だ。確かに、燃料タンクのサビ取りや補修を考えた場合、これほど素晴らしいものはない。

鉄部品のサビ取りを例にしてみよう。金属表面に発生したサビは、強い酸で取り除かれ、アルカリ性の溶液で中和される。そんな工程が当たり前だった。しかし、酸によって行う不純物の除去は、溶接などの後処理に行われる「酸洗い」としても知られる通り、実は一般レベルでは廃液処理が難しい。つまりそれは専門の工場レベルで行うべき表面処理技術であり、よってレストアショップや個人レベルで強酸やアルカリを使うのはナンセンス、と谷口氏は考えていた。

ガソリンタンクのサビといっても、その原因は実に様々だ。水分や湿気が原因になって金属表面を錆びさせてしまう例が多いが、実は、ガソリンタンクの製造工程で部品を溶接した際に、溶接熱によって生まれながらにサビの発生源を生み出している例もある。また近年では、ガソリンに含有されるエタノールがサビを寄せる原因だとも言われている。

サビを研究したところで、理想的な商品が簡単に生まれるわけもない。そんなときに出会ったのが、科学的知識を豊富に持った技術者だった。谷口さんが語る夢のような製品に興味を抱き、わずか数ヶ月後には現在のタンク・クリーナーの試作品を完成させたのだった。それが1980年代末のことだから、いかにサビに対する取り組みが早かったかを理解できるはずだ。

「花咲かGタンク・クリーナー」は、その主成分が「中性」の界面活性剤。台所の洗剤と同じように、環境に優しい中性ながら、結果的にはタンク内のあらゆるサビを落とせる高性能商品として、数多くのリピーターを生んでいる商品でもある。

【花咲かG タンク・クリーナー】酸性でもアルカリ性でもない、中性の燃料タンク用サビ取り剤。サビ取り処理後の中和処理を必要とせず、廃液処理も容易に行える。もはや定番のサビ処理剤だ。 環境に対する安全性は、公的機関から発行された書面でもお墨付き。中性ながらサビ取りできるという理想をまさに実現している。ちなみに、ラベルの花咲か爺さんキャラクターは、あの漫画家モンキー・パンチさんによって描かれたもの。 ●容量:1000ml ●税抜価格:5000円(税抜)

サビが発生した重機用燃料タンクをカットし、半分だけ花咲かGタンク・クリーナー溶液に漬け込んだ一例。その圧倒的なサビ除去効果が明確に伝わるだろう。サビ取りと防錆コートを一度で行える利便性に加え、中性で環境にも優しいクリーナーだ。

花咲かG タンク・クリーナーの使い方

〈工程-1〉単純なサビだけならタンク・クリーナーでいきなり作業に取りかかれるが、内部に油分や汚れ、スラッジの堆積がある時には事前の洗浄が必要不可欠であり、効果的でもある。

〈工程-2〉家庭用台所洗剤を適量注入し、暖かいお湯でタンクを満タンにしてキャップを閉じ、不要な毛布などででグルグル巻きにし温度低下を防ぐ。翌日には想像以上に油分が溶けているはずだ。

〈工程-3〉タンク・クリーナーは全量利用するのではなく、別の容器に新液を少量取り分けておく。最終処理用として利用するのだ。新液は2~3倍に薄め、洗髪リンスのように利用すると防錆効果がより高くなる。

〈工程-4〉15リットル前後の空のガソリンタンクにタンク・クリーナーを注ぎ入れてみた。タンク内部のサビの状況によって、クリーナー液の濃度を調整しよう。使用後の液は再利用可能だ。

〈工程-5〉タンク・クリーナーを注ぎ入れたら、沸かした70℃前後のお湯をタンク内部にゆっくり注ぎ込む。事前にクリーナーとお湯を混ぜた溶液を作ってもよい。ゆっくり注ごう。液温が維持されている時間が長いだけ、クリーナー溶液の活性時間を維持することができる。溶液で満タンにしたタンクは毛布巻きにすることで液温度を維持できる。

〈工程-6〉作業に成功すればこのような美しさを得ることができる。『モトメカニック』誌編集スタッフはこれまでに幾度もサビ取り作業を経験しているが、何より丁寧な作業が大切だと実感している。

ボディなどには「花咲かG サビとり ラストリムーバー」が効果的

【花咲かG サビとり ラストリムーバー】鉄やステンレスの露出表面に発生した赤サビや白サビに対し、ハケで塗って時間をおくことで、サビが変色し酸化皮膜処理が施される。アルミなどの軽金属には利用できない。 ●容量:300ml ●税抜価格:3000円

ボディをバラバラにしたスーパーカブ。オールペイント仕上げではなく、基本的に磨き込み仕上げの際には、全バラ→ラストリムーバー処理が効果的だ、赤サビ部分の表面は変色して酸化防止被膜となった。

榮技研代表 谷口初夫氏

【榮技研代表 谷口初夫氏】零戦のシリンダーヘッドを始め、各種レーシングエンジンには高い関心を持ち、コレクターでもある谷口さん。「サビとともに剥がれ落ちた汚れには様々な成分が含まれていますから、その汚れ物質を処理する方法の開発も必要」と考えている。

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