第47回マシン・オブ・ザ・イヤー2019

上半期話題となったマシンに、オフロードマシン ゴー・ライドの編集長が試乗してみた

話題のミドル・アドベンチャー KTM 790ADVENTURE R 試乗インプレッション

  • 2019/9/9

オフロード総合誌、オフロードマシン ゴー・ライド(※偶数月6日発売)から、人気記事&話題となったインプレをお届け。今回は、今年上半期に登場したKTM 790ADVENTURE Rをフラッシュバック。リッターオーバーの排気量を持つアドベンチャーマシンは世界的に人気だが、最近は排気量を800cc程度にダウンサイジングしたミドル・アドベンチャー人気が急上昇中だ。オフロード性能に定評あるKTM。新しい潮流とされるミドル・アドベンチャーの走りを改めてオフロードコースでテストする!

[KTM 790ADVENTURE R]積極的にダートを走りたい!これはオフロードマシンだ!!

KTM初の並列2気筒エンジンを搭載した790アドベンチャー。そのRは、ストロークを伸ばしたフルアジャスタブルサスペンションを装備し、オフロード走行を重視した車体構成となっている。ゴー・ライド編集長小川がオフロードコースでテストしてきた。

880mmのシート高に気おされながら跨ると、片足のつま先が着く程度。しかし、車体幅がスリムで、車重も気にならない。むしろアドベンチャーマシンとしては軽量に感じるくらいだ。キーをオンにすると液晶パネルにさまざまな情報が現れ、エンジン特性とトラクションコントロール介入度も設定できる。今回はパワフルかついちばんレスポンスのいい「ラリー」モード、介入度はいちばん少ない状態にセットした。

ストリート、レイン、オフロード、ラリーに合わせたエンジン特性がセレクト可能。レイン、オフロードは滑りにくいパワー特性で、ストリートはキビキビした印象。ラリーはダイレクトかつパワフルな乗り味だった。

少しアクセルを開けて、軽いクラッチをミートすると、低回転からトルクが立ち上がりエンストの不安もない。そこからさらにアクセルを開けていくと、レスポンスよくパワーが立ち上がる。その出かたも暴力的ではないから、マシンをスムーズに加速させやすい。前後サスは細かいギャップを吸収しつつ、タイヤの接地感をはっきりと伝えてくれるので、オフロードコースも不安なく走れる。というより、アドベンチャーマシンを意識させない軽い乗り味は、パワフルなトレールマシンに乗っているかのようで、コース走行が望外に楽しい。高速道路で遠くまで一気にアクセスし、臆することなくダート林道へ入っていく。ダート林道を重視したツーリングライダーには最高の1台になるだろう。

低中回転重視の特性にセッティング変更

写真上:最高出力94HP/8000rpm、最大トルク88Nm/6600rpmを発生する並列2気筒はデュークと同時開発。LC8cとも呼ばれる新設計エンジン。写真下:しかし出力特性は変更され、低中速トルクはデューク用より太く、最大トルク発生回転も下げられ、オフロードで扱いやすいセッティングになっている。※オレンジ線がアドベンチャーで、黒線は790DUKE

DETAILS

フロントアップフェンダー、263mmの最低地上高など、オフロードマシンらしい佇まい。写真下:ライダーの身長は172cm。シート高は880mmで片足つま先立ちとなる。しかし、重心位置が低いおかげでグラつくことはない。ライディングポジションは広すぎず、操作しやすいニュートラルさがある。

前後方向へのボディアクションの邪魔にならないよう、Rのスクリーンは小型を採用。オプションでロングタイプに交換可能。

同じく前後方向へのボディアクションがしやすいよう、段差のないタンデム一体型シートを装備。

ストローク量240mmを誇るフルアジャスタブルの前後サス。細かいギャップをしっかり吸収しつつ、ジャンプ着地の衝撃にも耐えられる。上級者のコース走行にも耐えられる作動性と衝撃吸収性を両立している。

アドベンチャーマシン向けオフロードタイヤとして人気のメッツラー・カルー3を履く。オフロードコースでも確実なグリップ力を発揮し、扱いやすさに貢献。フルアジャスタブルサスで細かいギャップを吸収。

シリーズモデル790ADVENTURE / R 共用パーツ

エアクリーナーエレメントはシート下に設置。フタを外せばエレメントにアクセスできる。

写真左:クロモリ鋼管フレームは梯子状のサブフレームと組み合わされる。ハンドルポスト付近にはステアリングダンパーが標準装備され、マシンの安定性向上に貢献。写真右:燃料タンクは車体下方へ伸ばした独自の形状。ヒザまわりがスリムになり、それも車体をコンパクトに感じさせてくれる。

5インチフルカラーTFT液晶ディスプレイ。エンジンモード、ABS、トラクションコントロール介入度などを設定できる。

写真上:ディスプレイの操作はクラッチレバー側に設置されたボタンで行なう。グローブをつけたままでも操作できる。写真下:ディスプレイ下には12VDCソケットを標準装備。

KTM 790ADVENTURE R:主要諸元

全長×全幅×全高NA、シート高880mm、最低地上高263mm、ホイールベースNA、総排気量799cc、エンジン型式水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒、ボア×ストローク88.0×65.7mm、圧縮比NA、最高出力94PS、最大トルク88N・m、燃料供給装置形式電子制御燃料噴射装置、燃料タンク容量20L、乾燥重量189㎏、1次減速比/2次減速比NA、変速機形式6段リターン、キャスター角/トレール26°30′/NA、フロントブレーキ油圧式ダブルディスク、リヤブレーキ油圧式ディスク、フロントタイヤサイズ3.00-21 51P、リヤタイヤサイズ120/80-18M/C 62P ●価格:155万円(8%税込み) ●色:エクストリームレッド、ブラック

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ゴー・ライド編集部

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