2018年10月のインターモトショーから11月のミラノショーにかけて、世界のニューモデルが一気に登場したことは記憶に新しいだろう。WEBヤングマシンでは新車情報を逐一お届けしてきたが、本特集「2019世界の新車総図鑑」にてここまで判明しているラインナップをあらためて整理しておきたい。本稿ではヤマハのYZF-RシリーズとMTシリーズの2019年モデル情報についてまとめた。
[新型]YZF-R1 GYTR
YZF-R1生誕20周年を記念した特別カラーを身にまとい、’18鈴鹿8時間耐久レースを見事に制したワークスマシンをモチーフに、ヤマハ純正となるGYTR=Genuine YAMAHA Technology Racingのパフォーマンスパーツを組み込んだサーキット用コンプリートマシン。ヤマハヨーロッパが20台を特別製作して発売となる。ミラノショーに展示されたのは、これのプロトタイプで、12月中旬に最終仕様やスペックおよび価格を確定。その後、オンラインで購入予約を受け付けるかたちだ。
[モデルチェンジ]YZF-R3:Rらしい顔と倒立フォークをゲット
シャープになったカウルは空力性能を増して最高速を8km/hアップ。φ37mmのKYB製倒立フロントフォークをゲットし、セパレートハンドルもトップブリッジ下にクランプするなどスポーティさを増してモデルチェンジした。そのハンドルバーは22mmダウンし、形状変更した燃料タンクと相まってライポジもこれまでより戦闘的なものとなっている。ヘッドライトはLEDとなり、メーターも1パネルLCDに進化した。なお、カウルセンターのダクトはラムエア用ではないがラジエターに送風する機能を持っている。欧州では’19年1月から。北米では’18年12月から発売予定だ。
2018年10月11日、ヤマハがアメリカで2019新型YZF-R3を初公開した。これまで本誌で報じてきた通りフロントに倒立フォークを獲得し、Rシリーズ共通のデザインに一新された。 ハンドルは低く、フル[…]
[モデルチェンジ]YZF-R125:兄貴分も顔負けの豪華装備が自慢
YZF-Rシリーズの末弟が、’17にインドネシアで発売されたR15の外観やメカニズムに準じてフルチェンジ。LEDヘッドライトやVVA(バリアブル・バルブ・アクション=可変バルブ機構)にアシスト&スリッパークラッチ装備の新エンジンを手に入れた。デルタボックスフレームやφ41mm倒立フォーク、軽量スイングアームといった装備は兄貴分のR3/25より豪華な面も。フロントブレーキもラジアルマウントの対向4ポットキャリパーが奢られている。メーターはR15よりも質感の高い反転液晶を採用し、ブレーキレバープロテクター標準装備も125だけ。最高出力は15psを発揮だ。
2018年9月28日、ヤマハが欧州で新型のYZF-R125を発表。2008年に登場し、それから改良を繰り返してきた2018年モデルまでのスタイルやメカニズムを刷新している。 最新のYZF-Rスタイルに[…]
[モデルチェンジ]YZF-R25
欧州&北米でのR3 発表と同時にインドネシアでは新型R25が発表。R3と同じくLEDヘッドライトの新外装や倒立フォークとなっている。エンジンやフレームは’18でユーロ4に対応した従来型を継続だ。車体色も車名ロゴ以外は欧州仕様のR3に準じており、日本仕様の発売は’19年春以降とアナウンスされている。インドネシアでの価格は約1万円高に抑えられているのも期待大だ。なお、それとは別にインドネシアでは写真のモビスターカラーも設定。こちらの日本展開については未定だ。
2018年10月11日、ヤマハがアメリカや欧州、インドネシアで2019新型YZF-R25とYZF-R3を正式発表したのは既報の通り。その後、新たにインドネシアでYZF-R25のモビスターカラーが登場、[…]
[新色]YZF-R1/M
位相クランクのクロスプレーンシャフトによって独特のエンジン音を奏でるYZF-R1は’18モデルのスペックを踏襲し、カラーチェンジとなる。欧州・北米ともにグラフィックを変更したブルーを設定。さらに欧州にはダークグレー、北米にはレッドの車体色がそれぞれ設定されて各2色ずつのラインナップとなっている。なお、’18でスマートECサスが2.0に進化した上級版のMは、2018年10月末からオンラインアプリケーションシステムへの対応が始められた。
2018年10月11日からアメリカでAIMEXPO(AMERICAN INTERNATIONAL MOTORCYCLE EXPO)が開催されているので、ここでは北米向け2019年モデルで目立ったものを[…]
[新色]YZF-R6
6段階トラコンや、R1と共通のKYB製φ43mm倒立フォークなどを持つYZF-Rシリーズの次鋒。’19モデルは諸元そのままにカラーチェンジが行われ、グラフィックも含めてR1と同じテイストのブルーを欧州と北米の各仕様に設定。それ以外に欧州仕様には白いストライプの入ったダークグレーが、北米仕様にはマットブラックとホワイトがそれぞれ設定されている。日本では欧州と同じカラーの南アフリカ仕様2色と’18継続のホワイトに加え、マットブラック(豪州仕様)も入荷が決定。
[新色]MT-10/SP/ツアラーエディション
MTシリーズのフラッグシップでR1譲りのエンジンと車体を持つ。’17で追加されたSPは、オーリンズ製電子制御サスを持つ上級版だ。他にも欧州には日本で設定されていないツアラーエディションが存在し、こちらはサイドケースとハイスクリーンを備えたバージョンとなる。’19は黄色いホイールが鮮烈だった従来の”ナイトフルオ”に代わり”アイスフルオ”と呼ばれる新車体色をSTDとツアラーエディションに設定。アイスフルオのホイールはレッドになる。
ヤマハが欧州でMTシリーズの2019年モデル発表。スニーカーのデザインに由来する黄色のホイールがトレードマークだったMTシリーズに、新たに鮮烈なイメージのカラーリングが出現した。 ナイトフルオ改めアイ[…]
[新色]MT-09/SP
NIKENにも使われる並列3気筒エンジンを積んだMTシリーズの元祖。’17で初の大掛かりなモデルチェンジを受けて4眼LEDの新顔でスタイルを刷新。アシスト&スリッパークラッチやクイックシフターも導入された。さらに’18でフルアジャスタブルのフロント倒立フォークとオーリンズ製リヤショックで足まわりを強化した上級版のSPが追加されている。’19は諸元は変わらず、MT-10と同じく新色のアイスフルオをSTDに設定。SPは継続色となる。
[新色]MT-07
’18でサスペンションセッティングを改良。スタイルも旧MT-09のヘッドライトと新外装で刷新された。エンジンもユーロ4対応となり、’19はこの’18の諸元をそのまま引き継いでいる。やはり、MT-10や09と同じく新色のアイスフルオを’19では設定。ホワイトグレーのボディに鮮烈な赤いホイールが映えるカラーリングを手にしている。このほかに継続色となるブルーとダークグレーの2色を欧州モデルではラインナップしている。
[新色]MT-03
YZF-R3とエンジンや車体を共通とするネイキッドバージョンがMT-03。さらに日本では排気量を249ccとしたMT-25もラインナップされている。既にユーロ4対応は終えており、新型YZF-R3もエンジンやフレームに手を加えていないことから分かるとおり、’19モデルのMT-03は’18から諸元変わらずカラーチェンジのみ。こちらもアイスフルオが新たなメインカラーとなった。1パネルLCDメーターとなったR3に対し、こちらはアナログタコ+液晶の組み合わせだ。
[新色]MT-125
MTシリーズの末弟となる海外向けモデルで、日本では未発売。デルタボックスフレームや倒立フロントフォーク、フルデジタルのメーターパネルといった豪華装備を誇るフルサイズ125だ。YZF-R125と同じSOHC単気筒エンジンは15ps/9000rpm、1.25kg-m/8000rpmとスペックも共通。車重はこちらが2kg軽くなっている。’19 では諸元変わらず、兄貴分たちと同じくアイスフルオを新色としてラインナップされることとなった。定番のブルーも健在。
※ヤングマシン2019年1月号掲載記事をベースに再構成
関連記事
2018年10月のインターモトショーから11月のミラノショーにかけて、世界のニューモデルが一気に登場したことは記憶に新しいだろう。WEBヤングマシンでは新車情報を逐一お届けしてきたが、本特集「2019[…]