2018年10月2日、ドイツで開催されているインターモトショーでスズキが新型「KATANA」を発表した。これまで本誌でスクープしてきたこのモデルの概要をお伝えしよう。
2019年春より欧州で発売
オリジナルのGSX1100S KATANAは、1981年に発売されて以来、熱狂的なファンの支持を受ける伝説的モデルとして語り継がれている。それは2005年東京モーターショーのコンセプトモデルであるストラトスフィアのスタイリングに影響し、最近では2017年のミラノショーに出品されたKATANA 3.0のモチーフにもなっている。イタリアの著名なバイクデザイナー、ロドルフォ・フラスコ―リ氏によってデザインされ、エンジンズエンジニアリングによって製作されたKATANA3.0は、日本のスズキで開発がスタートするきっかけとなり、新しいカタナが”鍛えられる”ことになったという。
現代風にアレンジされたKATANAのデザイン
GSX1100S KATANAをモチーフに現代風にアレンジされたデザインは、フロントに向けて鋭利に突き出た日本刀のイメージを投影。スクエア形状の縦2段LEDヘッドライトや、刀の切先をイメージしたLEDポジションランプにより特徴的な顔つきに仕上げられている。また、スズキで初めてスイングアームマウントリヤフェンダーを採用し、リヤウィンカーとナンバープレートホルダーも配置することで、凝縮感のあるデザインを実現している。
中身は最新のネイキッドスポーツ
’80年代の伝説からインスピレーションを得ているにも関わらず、新しいカタナは現代の技術によって成り立っている。フレームは軽量なアルミのツインスパーで、GSX-S1000シリーズをベースにしている。フルアジャスタブルの43mm径の倒立フロントフォークと、伸び側減衰力とスプリングプリロードが調整可能なリヤショックはKYB製を採用。ブレンボ製モノブロックフロントブレーキキャリパーは、現行のGSX-R1000と共通となる。ブレーキはABS装備でコンポーネントはボッシュ製だ。
K5譲りのエンジンに電脳も装備
ベースとなった2005年型のGSX-R1000 K5のエンジンは、アップデートとともにストリートベースのパフォーマンスに変更されている。トルクフルでミッドレンジ&トップエンドパワーで好評だった999ccパワーユニットは、ロングストローク設計(73.4mm x 59.0mm)を採用しており、最高出力150ps/10000rpm、最大トルクは11kg-m/9500rpmを公称する(欧州)。
3モードのトラクションコントロールシステムは、GSX-S1000と同様にオフにすることもできる。様々な天候や路面状況でライダーのマシンコントロールをサポートするシステムは、前後の車輪速度、スロットルポジション、クランクポジションおよびギヤポジションセンサーで状況を検知し、点火と燃料供給を調整することでエンジン出力を迅速にコントロールする。これにより、アクセルコントロールがスムーズになり、操作性が向上する。
2018年10月2日、ドイツで開催されたモーターショー=インターモトで、ファン待望の新型KATANA(カタナ)が発表された。WEBヤングマシンでは'17年のミラノショーに突如として登場したカスタムモデ[…]