長年、待望されてきたオートマ原付2種免許の取得容易化が近々実現されることになった。オートマ原付2種免許の取得容易化に関するパブリックコメントの募集が終了。早くも7月中から最短2日で免許取得が可能になりそうだ! ※ヤングマシン8月号(6月23日発売)より
AT小型免許の教習短縮、7月開始へ!!
ポイント
●1日の技能教習の上限を1時限引き上げる(最大4時限に)
●1日4時限の技能教習を行う場合、50分の休憩時間を置く
●普通自動車免許等保有者に限る
警察庁が道路交通法施行規則を改正し、オートマ(AT)小型限定の普通2輪免許(125㏄以下)の教習にかかる日数を現在の最短3日から2日に短縮する予定なのは、本誌6月号で既報の通り。4月9日~5月8日の期間、一般からパブリックコメントを募集し、その結果が明らかになった。そして7月内にも新たな教習制度が開始されることになりそうだ。パブコメとして寄せられた意見は、全78件。この数はかなり多く、注目度の高さが窺える。賛成の意見のほか、1日4時限の技能教習が可能になることから「教習生の理解度に問題がある」などの反対意見もあった。だが、警察庁では、調査研究と実験教習の結果、安全性や教習効果への影響はないものと認められたとコメントしている。
なお、1日4時限の技能教習を行う場合、1時限(50分)相当時間以上の休息を義務付けるが、画一的に必ず教習を4時限行い、休息を1時限置くものではない。各教習所の裁量に任され、今まで通り上限を3時限としたり、1時限以上の休息を取る教習所もあるだろう。2日で免許を取得するには、指定教習所で教習を終えた同日、技能検定に合格する必要がある。このようなカリキュラムを設けるか否かについても各教習所の判断に任せられるとのこと。また、「技能検定を廃止して、みきわめだけで教習所を卒業できるようにしてほしい」との要望もあったが、みきわめと検定の趣旨&方法が異なるため、「検定の廃止は困難」という。「他の免許でも技能教習の上限数を見直すべき」との意見もあったが、教習短縮の影響を検証したのはAT小型のみのため、他の免許について今回は見直ししない旨のコメントをしている。言い換えれば、短縮の要望が多くあり、調査研究の結果に問題がなければ、他の免許でも見直しの可能性があるかもしれない。
気になる開始時期については、「法改正から30日後に施行」するとされている。具体的な発表はまだないが、近日中の開始は確実で、7月中の施行を目指しているとの情報もある。2日で免許が取得できれば、週末に免許が取得可能になり、気軽に125ccクラスの性能や維持費などを享受できるようになる。今後の正式決定を待ちたい。
今後の教習を現行と比較
こちらは、警察庁が実施した実験教習の一例。改正後はこんなイメージになるだろう。上限が4時限となれば、最短2日で修了可能。教習内容は全く同じで、みきわめの後、技能検定に合格する必要がある。最短で免許を取得するには、2日目に検定を受けなければならない。
クロスカブ110やスーパーカブC125もAT免許で乗れる
小型二輪免許にはMTとATの二種類があり、今回教習が短縮されたのはATのみ。話題のモンキー125などのミッション車に乗る場合はMT免許を取得する必要がある。微妙なのはギヤチェンジが必要となるカブシリーズだが、こちらはクラッチ操作が必要ないためAT免許で乗ることができるのだ。つまり、新型スーパーカブ110やクロスカブ110、9月14日に発売するスーパーカブC125に乗りたくても免許がない場合は、気軽に取れるAT小型免許でもOKとなる。
ニュース提供:ヤングマシン2018年8月号(6月23日発売)