
ヤマハはインドで、150ccクラスのレトロ系クロスオーバー「FZ-X」の2024年モデルを発表。1月には新色のマットチタンが登場していたが、さらにスペシャル感のあるクロームカラーおよびメタリックブラックが追加された。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
クロスオーバーテイストのネオレトロ!
ヤマハモーターインディアは、ロングストローク設定の空冷149cc単気筒エンジンを搭載したネオレトロスタイル「FZ-X」の2024年モデルを追加発表。1月にマットチタン(従来のマットブラックと入れ替わりとなった模様)の登場をお伝えしたばかりだが、さらにスペシャル感のあるクロームカラーとメタリックブラックが追加された。2023年モデルではマイナーチェンジを受けトラクションコントロールシステムやLEDウインカ―を新たに採用しており、さらに魅力を増している。
日本ではバイク館などによる並行輸入で従来モデルが入手可能で、台湾には昨秋2023年モデルが導入された。インド、台湾ともに排出ガス規制はユーロ5(≒日本の令和2年排出ガス規制)に近く、日本への正式導入も障壁はさほど高くないように思えるが、XSR125などが発売されたばかりという状況もあって近々に登場する可能性は薄そうだ。
FZ-Xは、149ccという小排気量ながらホンダGB350やロイヤルエンフィールド・クラシック350を思わせるような低速の鼓動感を持ち、殿様乗りポジションでリラックスして走れるキャラクターだ。前後17インチホイールにはブロックパターンのタイヤを履き、どこかクロスオーバー的な雰囲気もある。
149cc・SOHC2バルブの単気筒は、空冷ながらインドの排出ガス規制BS6に適合する“ブルーコアエンジン”だ。ボア×ストローク57.3mm×57.9mmから発生する最高出力は12.4ps/7250rpmと控えめでも、1.4kg-mの最大トルクを5500rpmという低めの回転で発生するため扱いやすく、その走りは思った以上に力強い。
前後にディスクブレーキにはボッシュのシングルチャンネルABS(フロントのみ作動)を組み合わせ、厚みのある2段シートやブロックパターンタイヤ、フロントフォークブーツの存在が快適性をタフネスを表現。LEDヘッドライトにはDRLが備えられ、LEDテールランプと併せてレトロな外観にアクセントを与えている。
メーターは反転表示のLCDで視認性良好。エンジンガード的なデザインのアンダーカウルを備え、悪路でも安心だ。Yコネクトというスマートフォンアプリに接続することができ、スマホ画面には燃費やメンテナンス情報、最後に駐車した場所の情報、タコメーターなどを表示することができる。また、インド仕様ということもあって後輪のチェーン側にはサリーガード(インドの民族衣装サリーを巻き込まないようにするためのもの)も装備している。
インドでの価格は13万6200~13万9700ルピー(日本円換算約24万5000円~25万1000円・2/12現在)だ。
他の車体色よりも2000~3000ルピー高い13万9700ルピーに設定されているCHROME。正式な色名はマットブラック2だ。
YAMAHA FZ-X[2024 India model]のカラーバリエーションとスペック
YAMAHA FZ-X[2024 India model]Chrome(13万9700ルピー)
YAMAHA FZ-X[2024 India model]Metallic Black(13万6200ルピー)
YAMAHA FZ-X[2024 India model]Matte Titan(13万7200ルピー)
YAMAHA FZ-X[2024 India model]Dark Matte Blue(13万7200ルピー)
YAMAHA FZ-X[2024 India model]Matte Copper(13万6200ルピー)
車名 | FZ-X |
全長×全幅×全高 | 2020×785×1150mm |
軸距 | 1330mm |
シート高 | 810mm |
装備重量 | 139kg |
エンジン型式 | 空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ |
総排気量 | 149cc |
内径×行程 | 57.3×57.9mm |
最高出力 | 12.4ps/7250rpm |
最大トルク | 1.4kg-m/5500rpm |
変速機 | 常時噛合式5段 |
燃料タンク容量 | 10L |
タイヤサイズ前 | 100/80-17 |
タイヤサイズ後 | 140/60R17 |
ブレーキ前 | φ282mmディスク+ABS |
ブレーキ後 | φ220mmディスク |
価格 | 13万6200ルピーから |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
最新の関連記事(新型軽二輪 [126〜250cc])
日本を含むアジア圏で人気のSUVスクーター 水冷4バルブのeSP+エンジンを搭載するアドベンチャー系SUVスクーター「ADV160」シリーズに新色が登場した。新たなカラーラインナップが発表されたのはマ[…]
廉価&シンプルなハイブリッドシステムで燃費性能を向上! ヤマハモーターインディアは、15年以上にわたってシリーズ累計150万台以上を販売してきた人気モデル「FZ-S」の最新モデルとして「FZ-S Fi[…]
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
通勤からツーリング、サーキット走行まで使えるカウル付き軽二輪スポーツ 日本の道に最適といえるサイズ感や、通勤/通学からツーリングまで使える万能さが軽二輪(126~250cc)の長所。スクーターやレジャ[…]
250ccクラスは16歳から取得可能な“普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は全部で7種類ある。原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制[…]
最新の関連記事(新型ヘリテイジ/ネオクラシック)
随所に漂うエフっぽさ。軽さにも驚く! 思い起こせばCB-Fコンセプトから5年。本当に待ってました(笑)。実車を見て、まず思ったのは、さまざまなところにエフっぽさがあるということ。カラーを見て思わず「お[…]
圧倒的に軽いCB1000Fコンセプト。足着き性も良好だ CB1000FコンセプトをCB1300スーパーフォアと比較すると、前者の方がコンパクトで引き起こしも圧倒的にラク。ただ跨ってみると意外と大柄な印[…]
エンジンはホーネットより低速寄り?! 152psを発生するスーパースポーツ譲りの直列4気筒+鋼管ダイヤモンドフレームというホーネットの基本構成を受け継ぐCB1000Fコンセプト。エンジンの詳細は不明だ[…]
ライディングポジション関連を変更。実用性もアリ!! 基本構成はCB1000ホーネット譲りだが、各部のパーツは専用品が多い。とくに注目すべきはスマートキーだ。ホーネットでは物理キーを鍵穴に挿し込む一般的[…]
直4&丸目。王道のジャパニーズネイキッドスタイル 直列4気筒エンジンの存在感を際立たせつつ、丸1眼ヘッドライトとオーソドックスな外装。CB1000Fコンセプトのスタイルは、往年のエフらしさを漂わせつつ[…]
人気記事ランキング(全体)
【ご注意】本記事は、エンジンオイルの過剰注入がエンジンに与える影響を確認するための実験であり、一般使用車両での実施や再現を推奨するものではありませんのでご了承ください。 オイルの規定量は守らなくちゃイ[…]
その姿、まるでGB400TT MkIIの正統後継者! 欧州ホンダは、2025年も例年通りカスタムコンテスを開催。これは正規ディーラーがホンダ車をベースにカスタムを手がけ、オンライン投票で最優秀マシンを[…]
実は”ホンダエンジン”時代からの愛車だった マンセルがF1のパドックで乗っていたのは、ホンダのダックス70(CT70)でした。1988年モデルとも、1987モデルとも言われていますが、いずれにしろ当時[…]
フェイスリフトと前後サスペンションの再設定 ホンダが「XL750トランザルプ」の国内2025年モデルを発売する。CB750ホーネットに似た2眼ヘッドライトを新たに採用し、センターダクトを設けたウインド[…]
2ストレプリカの原点にして、TZRへの橋渡し役だったRZシリーズ 最後の2ストロードスポーツを作るという情熱が込められ、1980年に登場したRZ250。同車が「最後」と言われたのは、環境問題も絡めて今[…]
最新の投稿記事(全体)
「KB4RC」「KB998 Rimini」の2機種を展示(予定) 株式会社カワサキモータースジャパンは、イタリアの⾼級ハンドメイドモーターサイクルブランド ・bimota(ビモータ)の⽇本総輸⼊元とし[…]
レジャーバイク人気の主役となった初代ダックスホンダ(1969年~) 国産レジャーバイクの元祖と言えば、ホンダが多摩テックで子供向け遊技用に用意したモンキーバイクZ100、それに続く市販車のモンキーZ5[…]
CBR650R&CB650Rをもっと楽しく、ジェントルに! マフラーカスタムは出力特性を向上させるもの。そんなイメージを抱いている方はとても多いと思います。しかし、近年のバイクはノーマルでも十分パワフ[…]
A:どちらも不具合。後ろはアフター、バックは戻ると覚えるべし 未燃焼ガスがシリンダー外で燃えるという意味では、どちらも同じ”不調”を表している。アフターファイアーはマフラー側に流れた未燃焼ガスが引火す[…]
インフレの今、価格破壊王のワークマンがまたやってくれた! 春から初夏にかけ、ツーリングのシーズンがやってきた。爽やかな空気を全身に浴びてのライディングは最高だ。しかし…この期間はジメジメ・シトシトの梅[…]