
天気が良くても悪くても、走れば汚れていくのがバイクやクルマ。だからといって汚れ放題にすれば、愛着は薄れるし劣化のスピードも速くなる。こだわり具合は人それぞれだとしても、思わぬ発見や不調の芽を摘み取るきっかけにもなるから、定期的な洗車は不可欠である。車両メーカー・ヤマハの関連会社であるワイズギアは、車両のメンテナンスに必要不可欠のケミカル類を開発、ラインナップしている。今回はそれらを使って洗車&メンテナンスをしたので紹介しよう。
●文/写真:栗田晃(モトメカニック編集部)●外部リンク:ワイズギア
バイクに適した洗車用ケミカルを揃えるワイズギア
入浴時に使うボディソープ/シャンプー/トリートメントにさまざまな種類があるのと同様に、洗車用のケミカルにも多種多様な製品がある中で、バイクに適したアイテムを揃えているのがワイズギアだ。
シャンプーであれば脱脂洗浄能力、ワックス類であれば素材に対する攻撃性の低さや耐久性の高さなど、製品ごとに特性があるが、ヤマルーブの洗車アイテムにはヤマハのロゴマークが燦然と輝いているのがポイント。
専業メーカーで優れた性能の製品があるのも確かだが、バイクメーカーの冠があるのは品質や安全面を判断する上で大きな安心材料となる。
水洗い洗車で必須のシャンプーはph7〜8の中性タイプで、ガソリンタンクやカウルなどの外装パーツから、スクリーン/ホイール/タイヤの泥や油汚れに使える強力タイプ。土や泥汚れにまで対応するのはバイク用ならではといって良いだろう。
これとは別に、シャンプーでは落としきれないシートの汚れに特化したスプレータイプのシートクリーナーや、マット塗装の風合いを損なうことなく汚れを落とすクリーナーがあるのも車両メーカー系の強みだろう。
塗装パーツや樹脂やゴムなどオールマイティに使えるシャンプーに対して、素材や目的に応じて分類されているのが仕上げ用ケミカルだ。
スプレータイプのワックスには、手軽に使える撥水性重視の製品やクリーナー成分を含む製品、スクーターのフェンダーや足まわりに使われていることが多い未塗装樹脂パーツ用などがあり、さらに光沢と撥水性が優れたガラス系コーティング剤も用意されている。
それほど細分化する必要があるのか…と疑問に思うかもしれないが、バイクの外装パーツはクルマに比べて素材や表面処理の種類が多岐に渡るため、それぞれに応じた最適なケミカルが用意されているのだ。これもまたヤマルーブならでは。
バイク好きなら誰でも、大切な愛車が汚れたままで平気なはずはない。たとえ近所の足として使っている原付スクーターでも、光り輝いていれば愛着がわくもの。適材適所でクリーナーやワックスを使い分けて洗車を楽しもう。
バイクシャンプー:豊かな泡で汚れを包む濃縮タイプ
ホコリや砂利を水で洗い流した後、バケツなどで50倍に希釈したクリーナーをスポンジにたっぷり含ませて優しく洗車する。ホイールやブレーキはブラシを併用するのも効果的で、作業後はシャンプー成分が残らないよう洗い流す。
【ヤマルーブ バイクシャンプー】●価格:1540円
耐熱ワックス:エンジンの熱に耐える特殊耐熱樹脂配合
塗装仕上げのエンジンやマフラーやサイレンサーなどの高温にも耐えるフッ素樹脂により、光沢や撥水性を発揮する。さらに防錆成分により、高温+水分によって錆びやすいエンジンまわりの保護効果もある。スプレーして拭き取った後にエンジンの熱を加えることで、塗膜が硬化し光沢がアップする。
【ヤマルーブ180 耐熱ワックス180ml】●価格:2860円
シートクリーナー:洗車だけでは落ちないシミや汚れを除去
洗車用のシャンプーでは落ちない頑固な汚れやシミに効果のある泡タイプのシートクリーナー。通常の汚れはクロスにスプレーしてシート表面を拭き、ひどい汚れはシート表皮に直接スプレーして浸透させ、乾かないうちにクロスで拭き取る。クリーニング後はツヤが出るが、滑らないのでライディングに影響を与えることはない。
【ヤマルーブ180 シートクリーナー180ml】●価格:1540円
バイクワックス:撥水性と耐候性に優れた被膜を形成
伸びの良いムース状の泡はノンコンパウンドタイプで、撥水性と耐候性に優れ、塗装パーツだけでなく未塗装のプラスチック部分にも使用できる。クロスにスプレーしてからパーツに塗り込んだら、乾燥する前に拭き取る。
【ヤマルーブ180 バイクワックス180ml】●価格:1155円
クリーナー&ワックス:汚れ落としに利く高微粒子コンパウンド入り
傷を付けにくい高微粒子コンパウンドがメッキの汚れ落としに効果があり、高級ワックスとして知られるカルナバロウならではの深い光沢が特長。ホイールにこびりついた頑固なチェーンルブの除去とワックスかけが同時にできる。
【ヤマルーブ180 クリーナー&ワックス180ml】●価格:1320円
プラスチック光沢復活剤:経年劣化で白化した樹脂のツヤを回復
紫外線や水分によってツヤ消しのカサカサ状態になってしまった未塗装樹脂パーツの光沢復活に最適なスプレー。スクーターのステップまわりやフェンダー、トレールモデルのエンジンまわりのカバー、さらにカーボンパーツ表面のクリア樹脂(ポリエステルやエポキシ)の光沢復元にも使える。
【ヤマルーブ180 プラスチック光沢復活剤180ml】●価格:1705円
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
モトメカニックの最新記事
構成要素のすべてに技術的な裏付けがあるSP2シリーズ そもそも山口県のバイクショップからスタートしたASウオタニ。SP2フルパワーキット/SP2パワーコイルキット/SP2ハイパワーコイルセットといった[…]
エンジンと同時進行で開発されるオイルの重要性を再確認 シリンダーとピストンやクランクシャフトのジャーナル部分、クリアランスが狭い部分など、エンジンの隅々にまで行き渡って潤滑や冷却などの役割を果たしてい[…]
メッキのプロが開発したクロームメッキ専用品!! 鉄素材のさまざまな表面処理の中で光沢や質感、高級感のいずれにおいても秀でているのがクロームメッキだ。しかしながら近年では、メッキ工程で使用される六価クロ[…]
“機械遺産”のコンディションをどう維持するか 電気自動車や電動バイクの普及が進めば進むほど、旧車や絶版車ムーブメントは一段と熱くなりそうだ。内燃機関に対する注目度が高まるのと同時に、ユーザー自身は“機[…]
擦らず拭くだけでOK。デリケートな素材も傷つけることなく赤サビを除去できる バイクや自動車の部品はもちろん、橋梁/建築物/工具/アウトドア用品の材料として当たり前のように使われている鉄素材。豊富な埋蔵[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
ある日チョークが折れてた エンジン始動でチョークを引っ張ったらいきなり「スポッ」と抜けた。何事かと思ったら・・・折れてたんですよ、チョークケーブルのアウターが。 アクセルやクラッチ、スロットルやチョー[…]
構成要素のすべてに技術的な裏付けがあるSP2シリーズ そもそも山口県のバイクショップからスタートしたASウオタニ。SP2フルパワーキット/SP2パワーコイルキット/SP2ハイパワーコイルセットといった[…]
レストアでのつまづきはそこかしこに 古いバイクをレストアしていると意外なところでつまずいたりするものですが、今回引っかかったのが8インチのチューブタイヤの「リムバンド」。 こちらのホイール、別にリムバ[…]
ガソリン添加剤の役割 ガソリン添加剤といってもその用途はさまざまですが、大まかなカテゴリーとしては 洗浄効果 性能向上 の2つに分けられます。 洗浄効果について 現在主流になっているPEA(ポリエーテ[…]
ヤフオクで入手したバイクのフレーム。ネジ穴に折れたボルトが詰まってた!? ヤフーオークションでとあるバイクのフレームを買ったところから話が始まります。 フレーム曲がりや大きな傷もなく、塗装面も小傷があ[…]
最新の関連記事(オイル/ケミカル)
ガソリン添加剤の役割 ガソリン添加剤といってもその用途はさまざまですが、大まかなカテゴリーとしては 洗浄効果 性能向上 の2つに分けられます。 洗浄効果について 現在主流になっているPEA(ポリエーテ[…]
エンジンと同時進行で開発されるオイルの重要性を再確認 シリンダーとピストンやクランクシャフトのジャーナル部分、クリアランスが狭い部分など、エンジンの隅々にまで行き渡って潤滑や冷却などの役割を果たしてい[…]
メッキのプロが開発したクロームメッキ専用品!! 鉄素材のさまざまな表面処理の中で光沢や質感、高級感のいずれにおいても秀でているのがクロームメッキだ。しかしながら近年では、メッキ工程で使用される六価クロ[…]
収納しやすく持ち運びやすいカード型くもり止めスプレー これからの時期、急に雨に降られて走行する際にシールドが曇りやすくなる。雨の中でシールドが曇ると余計に視界がなくなり、安全運転を阻害する要因となりか[…]
論より証拠! 試して実感、その効果!! 1947年カリフォルニア州ロングビーチで創業し、これまでにカーシャンプーやワックスをはじめ、さまざまなカー用品を手がけてきた「シュアラスター」。幅広いラインアッ[…]
人気記事ランキング(全体)
脇を冷やすことで全身を効率的にクールダウン 「THERMO-GEAR BELT」の最大の魅力は、なんといっても「冷暖対応デュアルペルチェ搭載」という点だ。一台で夏場の猛暑対策はもちろんのこと、冬場の厳[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
新作GSX-8T/8TTに足並みを揃えて2026年モデルに スズキ独自のクロスバランサーを採用した最新776cc並列2気筒エンジンを搭載するモデルのうち、フルカウルスポーツとスポーツネイキッドとしてシ[…]
脇を冷やすことで全身を効率的にクールダウン 年々暑さが増している夏。冷感シャツやメッシュジャケットなど様々な冷却アイテムが普及して久しいが、半端な対策ではツーリングが快適とはいかなくなってきた。 そこ[…]
原付スクーターは16歳から取得可能な“AT小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があ[…]
最新の投稿記事(全体)
零戦と同じサムライ魂が成し遂げた「究極」の直4 時代を決定的に「それ以前」と「以降」に画してしまうエポックメイキングなモデルはいくつか存在する。中でもZ1は紛れもない革命児である。 量産車として世界初[…]
ある日チョークが折れてた エンジン始動でチョークを引っ張ったらいきなり「スポッ」と抜けた。何事かと思ったら・・・折れてたんですよ、チョークケーブルのアウターが。 アクセルやクラッチ、スロットルやチョー[…]
パフォーマンスマシン:レース環境から生まれた究極の操作性 ハイパフォーマンスを追求するのが、ハーレーの最新トレンド。優れた機能性とカスタムルックを高い次元で両立するアルミニウムビレット製のラジアルハン[…]
嬉しい、楽しい、大好きダックス! ちょっとHondaのバイクに詳しい人なら知っていることかもしれませんが、じつは「ダックス」のペットネームを持ったバイクがはじめて誕生したのは、半世紀以上も前の1969[…]
BSAにニッチな2ストロークマシンがあったとは…… BSAモーターサイクルは7月16日(日本時間同日19時過ぎ)にSNSを更新し、『We’re going back to the future on […]