
神奈川県横浜市のワールドインポートツールズは、世界中の様々なブランドの工具を集めている、サンデーメカニックのみならずプロにも頼りにされている工具ショップだ。モトメカニック編集部は同店を定期的に訪問。店頭に並ぶ魅力的なツールたちを紹介する。
●文/写真:モトメカニック編集部 ●外部リンク:ワールドインポートツールズ横浜
- 1 マグネットトレー:ボルトナットの保管に重宝。色違いで折り畳める
- 2 ニードルノーズペンチ:ペンチとラジオペンチのいいとこ取り。スリムな先端は細かな作業に最適
- 3 エクステンションクランプ:ボルトナットやホースクランプを落とさず運べる便利ツール
- 4 ソケットドライバー:1/4drビットとソケットが付く二刀流、これ1本でOK
- 5 バリ取りヤスリ:広島生まれのトップブランド・ツボサンのバリ取り専用モデル
- 6 ブレーキ液テスター:フルード内の吸湿水分量で交換時期を客観的に判断できる
- 7 バッテリーフィラー:電解液もブレーキフルードもたっぷり吸える大容量スポイト
- 8 エアブラシ:タッチアップやカスタム向けのポンプ一体式
マグネットトレー:ボルトナットの保管に重宝。色違いで折り畳める
折り畳まれた蛇腹部分を伸ばすと、高さ52mmの容器となるシリコントレーは、外した部品の分類に便利な、色違いの4個1セット。メンテナンス時はボルトナットの置き場に困ることも多いが、底面にマグネット付きなので、垂直な鉄部でも貼り付け可能。
【WIT 4pc シリコン製マグネットトレー4色セット】●販売価格:3850円
柔軟性のあるシリコンと強度のあるABS製フレームを組み合わせ、底面にマグネットをセット。上部は115×115mmの正方形で、折り畳んだ際の厚さはわずか20mm。金属製のトレーより部品の当たりがソフトだ。
同様の折り畳み式シリコントレーは他にもあるが、WITでは底面のマグネットを全面に貼り付けている。そのため接触面積が少なくてもしっかり張り付き、落下しにくい。
ニードルノーズペンチ:ペンチとラジオペンチのいいとこ取り。スリムな先端は細かな作業に最適
グリップからワイヤーカッター部分はペンチのようだが、そこから先が急激に細くなっているプライヤー。保持力を高める目的で、つかみ面の片側をわずかにアーチ状として3点接触を実現し、その後部もボルトを回せるよう平行四辺形に仕上げるなど、細部まで非常に凝っている。
【KNIPEX 0821-185SB ニードルノーズペンチ】●販売価格:6072円
ラジオペンチでは先端がズレるような力を込める捻り作業も、ペンチ並みに強度のあるヒンジ構造のため、微動だにしない。このペンチは全長185mmで、145mmモデルとともに「カジキ」の愛称で呼ばれている。
エクステンションクランプ:ボルトナットやホースクランプを落とさず運べる便利ツール
指先が届かない奥深い場所にボルトやナットを取り付ける際に、ピンセットやロングノーズプライヤーより安全に運べる便利ツール。全長255mmの先端には最大25mmまで広がるジョーがあり、後部のナットで幅を決めるとロックするため、しっかりキープできる。
【WIT エクステンションクランプ TR-EXCL-V1】●販売価格:3080円
平行に開閉するジョーは、ボルトナットの二面幅をしっかりホールドして目標地点にセットできる。ホースバンドを緩める際も、ラジオペンチより確実に掴めるので、落ち着いて作業できる。本体が薄いので、狭い隙間でも邪魔にならないのが良い。
ソケットドライバー:1/4drビットとソケットが付く二刀流、これ1本でOK
軸の先端部分のスリーブをスライドさせることで、差込角1/4インチのソケットと対辺6.35mmのビットが取り付けられる。締め付けトルクによっては、ラチェットよりドライバーハンドルの方が作業が早いこともあるので、作業効率アップのために持っておきたい。
【WIT 1/4dr 2in1ソケットドライバー AK-BITHOLDER-1】●販売価格:990円
スリーブをグリップ側に引くと1/4インチの差込角が露出し、前進させるとスリーブ自体がビットホルダーになる。グリップも力が加えやすいデザインなので、M6サイズ程度までなら十分回せる。
バリ取りヤスリ:広島生まれのトップブランド・ツボサンのバリ取り専用モデル
金属や樹脂素材の削り作業の中で、バリ取り専用に開発されたヴァリトシリーズ。ツボサンはヤスリ製造が盛んな広島のメーカーで、刃の形状や角度が通常のヤスリとは異なる。さらにこの製品は平面上のバリに効果的に接触できるよう、クランク型に曲げてある。
【TSUBOSAN ブライトヴァリトM BRVR01C】●販売価格:2887円
ツボサンのバリ取り専用ヤスリには、画像のクランク型の他、一般的なストレート型と全体が弓なりに反った舟型がある。また目の粗さは荒目/中目/細目の3種類が用意されている。
ブレーキ液テスター:フルード内の吸湿水分量で交換時期を客観的に判断できる
ブレーキフルードは吸湿性に富み、水分量が増えると沸点が下がり、ブレーキ性能が低下する。このテスターはフルード中の水分量を測定できるので、より客観的に交換時期を判断できる。2年に1度だけでなく、雨天走行が多かった後で測定すれば予防整備にも役立つ。
【SIGNET ブレーキ液テスター 47244】●販売価格:4708円
マスターシリンダー内のフルードが汚れたら交換時期だと判断できるが、その際の水分量を知れば、沸点低下の目安が分かる。赤色LEDが点灯したら含有量3%以上なので、即交換。
測定前にブレーキフルードのメーカーや銘柄を8種類の中から設定できる。いずれもグリコール系で、DOT3〜5.1に対応する。
バッテリーフィラー:電解液もブレーキフルードもたっぷり吸える大容量スポイト
開放型バッテリーの液量調整やブレーキフルードの入れ替え時に重宝するスポイト。チューブ長は140mmと余裕があり、一度で約100ccを抜き取れるので、小さなシリンジよりも効率的に作業できる。ラジエターリザーブタンクのクーラント量調整にも便利だ。
【SIGNET バッテリーフィラー 47255】●販売価格:484円
ブレーキフルード交換時のマスターシリンダーであれば、1ストロークで全量抜き取れるほどの吸引力で、タンク部分の容量も大きい。ガレージに常備しておきたいアイテムだ。
エアブラシ:タッチアップやカスタム向けのポンプ一体式
ノズル口径φ0.6mmのエアーブラシの下部に、モーター駆動のポンプを組み合わせたペイントグッズ。部分補修の際にハケ塗りや缶スプレーより本格的な塗装をしたい時、カスタムペイントでグラフィックを描きたい時などに、コンプレッサーがなくても手軽に使える。
【MAB マイクロエアーブラシ】●販売価格:1万6280円
いかにもホビー的な構成だが、エアーブラシ自体はプロが使用するのと同等で、ソリッドはもちろん、フレークサイズによってメタリックやパール塗料もスプレーできる。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
モトメカニックの最新記事
走行回数の多さと模擬レースのセットでコストパフォーマンスの高さは折り紙付き 絶版車やクラシックマシンでサーキットを走行してみたいが、レースに参戦するほどではない。あるいはクラシックレースにエントリーし[…]
エアインパクトレンチ:手のひらに収まるサイズで500Nmを発揮。狭い場所で活躍する力自慢 ガレージにエアコンプレッサーを導入したら、まず揃えておきたいのがエアブローガンとエアゲージ、そしてインパクトレ[…]
創業60年以上の老舗メーカーの強力アルカリクリーナーに注目 モータリゼーションの先進国・アメリカでは早くから洗車やディテーリング産業が確立しており、より短時間で効率よく愛車を輝かせるためのケミカル製品[…]
ソケットセット:ツールキャビネットの引き出しにそのまま収まるトレイ付きZ-EALセット ラチェットハンドルもソケットも、専門メーカーのノウハウを注入して開発されたZ-EAL。その代表的アイテムをセット[…]
バイクキャビン:小型エアコンを装備すれば抜群の環境に! 難しく考えることなく、手っ取り早く購入できるガレージとして高い人気を得ているのが、デイトナが取り扱う各種シリーズ製品だ。 全モデルに共通している[…]
最新の関連記事(工具)
エアインパクトレンチ:手のひらに収まるサイズで500Nmを発揮。狭い場所で活躍する力自慢 ガレージにエアコンプレッサーを導入したら、まず揃えておきたいのがエアブローガンとエアゲージ、そしてインパクトレ[…]
ソケットセット:ツールキャビネットの引き出しにそのまま収まるトレイ付きZ-EALセット ラチェットハンドルもソケットも、専門メーカーのノウハウを注入して開発されたZ-EAL。その代表的アイテムをセット[…]
動きが渋い鍵穴に潤滑剤はNG! ・・・の前に ちょっと前に「キーの回りが渋くなってきた鍵穴に、潤滑剤を吹きつける(注入する)のはNG!」という情報がネット上で広く流れました。その理由は一時的に動きが滑[…]
フレーム/スタンドの別体構造と自在キャスター装備で自由に移動できる 向山鉄工のオリジナル製品である「ガレージREVO」は、バイクスタンドに自在キャスターを取り付けることで、スタンドアップしたバイクを前[…]
やっぱり「素手」が好き! いきなりですが、筆者はかなりの作業を素手で行っています。ていうか、素手が大好きです。ボルトを回すにしても、工具を持って締め付けるにしても、とにかく手先にダイレクトに伝わる感覚[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」、今回は大ヒット街道まっしぐら、女性人気も高いホンダ「レブル250(S[…]
エアインパクトレンチ:手のひらに収まるサイズで500Nmを発揮。狭い場所で活躍する力自慢 ガレージにエアコンプレッサーを導入したら、まず揃えておきたいのがエアブローガンとエアゲージ、そしてインパクトレ[…]
ソケットセット:ツールキャビネットの引き出しにそのまま収まるトレイ付きZ-EALセット ラチェットハンドルもソケットも、専門メーカーのノウハウを注入して開発されたZ-EAL。その代表的アイテムをセット[…]
創業60年以上の老舗メーカーの強力アルカリクリーナーに注目 モータリゼーションの先進国・アメリカでは早くから洗車やディテーリング産業が確立しており、より短時間で効率よく愛車を輝かせるためのケミカル製品[…]
空気圧のチェック。「適正圧」には意味がある タイヤの空気圧管理、ちゃんとやってますか? この「ちゃんと」管理ってとこに、実は落とし穴があるんですよね~。たとえば、空気圧が低いとグリップ力が低下したり、[…]
人気記事ランキング(全体)
トレッドのグルーブ(溝)は、ウエットでタイヤと接地面の間の水幕を防ぐだけでなく、ドライでも路面追従性で柔軟性を高める大きな役割が! タイヤのトレッドにあるグルーブと呼ばれる溝は、雨が降ったウエット路面[…]
新型スーパースポーツ「YZF-R9」の国内導入を2025年春以降に発表 欧州および北米ではすでに正式発表されている新型スーパースポーツモデル「YZF-R9」。日本国内にも2025年春以降に導入されると[…]
実は大型二輪の408cc! 初代はコンチハンのみで37馬力 ご存じ初代モデルは全車408ccのために発売翌年に導入された中型免許では乗車不可。そのため’90年代前半頃まで中古市場で398cc版の方が人[…]
北米にもあるイエローグラフィック! スズキ イエローマジックといえば、モトクロスやスーパークロスで長年にわたって活躍してきた競技用マシン「RMシリーズ」を思い浮かべる方も少なくないだろう。少なくとも一[…]
アルミだらけで個性が薄くなったスーパースポーツに、スチールパイプの逞しい懐かしさを耐久レーサーに重ねる…… ン? GSX-Rに1200? それにSSって?……濃いスズキファンなら知っているGS1200[…]
最新の投稿記事(全体)
公道モデルにも持ち込まれた「ホンダとヤマハの争い」 1980年代中頃、ホンダNS250Rはヒットしたが、ヤマハTZRの人気は爆発的で、SPレースがTZRのワンメイク状態になるほどだった。 しかしホンダ[…]
全日本、そしてMotoGPライダーとの違いとは 前回は鈴鹿8耐のお話をしましたが、先日、鈴鹿サーキットで行われた鈴鹿サンデーロードレース第1戦に顔を出してきました。このレースは、鈴鹿8耐の参戦権を懸け[…]
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」、今回は大ヒット街道まっしぐら、女性人気も高いホンダ「レブル250(S[…]
どの製品を選択するべきかで大いに悩む 少し前に当サイトでお伝えした通り、最近の僕はツーリングで重宝する積載系アイテムとして、タナックスがMOTOFIZZブランドとして販売する、ミニフィールドシートバッ[…]
長島哲太×ダンロップ×CBR1000RR-R、2年目の戦いへ 2025年の全日本ロードレースの第1戦が4月20日にモビリティリゾートもてぎで幕を開けた。 ダンロップタイヤを3年計画でチャンピオンの座に[…]
- 1
- 2