![フロントフォークの定期交換オーバーホールを実践【NTB規格部品を活用】[前編]](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2022/11/NTB-FrontForkKit-01.jpg)
スプリングとオイルダンパーを組み合わせたフロントフォークにとって、フォークオイルは重要なパーツのひとつである。同様にオイルシールやブッシュ類が劣化した際は、部品の交換が必要だ。もちろん外観から劣化が確認できなくても、定期的なフォークオイル交換のタイミングで状態をしっかりと確認し、必要であれば交換しよう。純正部品と同等のスペックを持ち、リーズナブルな価格のNTB(丸中洋行)の規格部品で機能を回復することが可能だ。今回はバリオスのフロントフォークをオーバーホールするための準備の模様をお伝えする。
消耗/補修部品分野で純正部品と同等の性能を持つ、NTBの「規格部品」
「エンジンオイルは潤滑油であるとともに機能パーツのひとつでもある」といわれるのと同様に、フロントフォークのフォークオイルにもにもサスペンションの性能を左右する重要な機能がある。
減衰力を発生させるダンパーをオイルが通過すると、分子のせん断により粘度が低下する。「純正フォークだから減衰力が低くてダメだなんだよ」と語るライダーもいるが、単純なオイル劣化が原因だったということも多い。
交換時期はサービスマニュアルにも記載されていないことが多いが、粘度低下に加えてブッシュやフォークピストンの摺動部分の摩耗で汚れるフォークオイルは定期的な交換が必要。またオイルシールやダストシールが損傷した際は適切なメンテナンスを行わなければならない。
ピストンスライドタイプの正立フロントフォークの分解組み立て作業は比較的容易で、カギとなるのが交換用部品の手配。そしてここで活用したいのがNTBの「規格部品」である。
NTBの規格部品とは?
丸中洋行が独自開発を行う規格部品は、消耗/補修部品分野で純正部品と同等の性能を持ち、メンテナンスや整備に必要なパーツを数多く揃えている。ブレーキパッド/オイルフィルター/エアクリーナーエレメントなどの消耗部品はもちろん、フロントフォークのメンテナンス用にオイルシール/ダストシール/スナップリング/ドレンボルトワッシャーをセットにした「フロントフォークO/Hキット」が2022年9月に新発売されたばかり。ここにフォークブッシュ(アウターインナー)を加えれば、フルオーバーホールが可能となる。
今回用意した規格部品
今回のメンテナンス対象は、“ノークレーム/ノーリターンの現状販売”という条件で購入したという格安中古車・カワサキ バリオス。すでに各所をNTB規格部品でリフレッシュしている最中の車両だ。
- フロントフォークO/Hキット FKK-02(オイルシール/ダストシール/スナップリング/ドレンボルトワッシャー)
- フォークブッシングアウター SB-FF01
- フォークブッシングインナー SB-FF03
分解後に「あれもダメ、これもダメだった…」と交換部品を追加注文するのは時間のムダ。丸中洋行のホームページでは、車種名やフレーム番号から対応している規格部品を簡単に検索することができる。
必須部品を確実に揃えて、しっかりと準備をした上で作業を実践しよう。後編では、これらパーツを使用し、バリオスのフロントフォークのオーバーホールを手順を追って説明する予定だ。
純正部品の寸法/性能/機能を研究して開発されたNTBの規格部品(下段のセット)は、純正部品と同等の性能を持ちながらリーズナブルな価格を実現。O/Hキットのようなセット販売品は注文時の利便性の高さも魅力だ。ちなみに上段は比較用に取り外したカワサキ純正部品だ。
オーバーホールの際はインナーチューブの曲がりやアウターチューブ内面に打痕がないかなど、構成部品のコンディションも確認する。
オーバーホール時は新品のオイルシールを斜めに打ち込まないよう、フォークシールドライバーが必須。また油面調整時はオイル吸い上げ式のレベルゲージがあると作業がはかどる。フォークピストンが空転する時は固定ソケットで回り止めを行う。
純正粘度のフォークオイルで減衰力が思ったほど上がらない時は、粘度を上げるのもひとつの手段。ピストンスライドの場合、オイルの変化は主に伸び側減衰に作用する。ボトムスピードが速い時はスプリングや油面で調整しよう。
インナーチューブと擦れ合うオイルシールやダストシールのリップ部分には、ラバーグリスや金属とゴムの潤滑に使えるMR20をスプレーすればフリクションロスを軽減できる。
フロントフォークを外したらステアリングステムベアリングの状態を確認し、組み立て時は機種ごとの基準に従ってインナーチューブの突き出し量を調整する。
タイヤ組み付け前にアウターチューブにアクスルシャフトがスムーズに通ることを確認する。引っかかるときはシャフトの曲がり、伸びきり状態での不揃いを再確認する。
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