収納ラックだけではなく無限の可能性が広がる立体パズル〈スマートキューブ by JNIテック〉

〈スマートキューブ by JNIテック

ガレージ内の収納や作業台をDIYで製作するサンデーメカニックとって、注目すべき新製品が登場した。ジュラルミンのブロックにネジを切った「スマートキューブ」には、発想と設計力次第でさまざまな形状を実現できる可能性がある。


●文:モトメカニック編集部 ●外部リンク:JNIテック

シンプルかつオシャレな収納に見せたいなら「スマートキューブ」の利用価値は大

ホームセンターにある組み立て式のスチールラックや作業台は、手軽に組み立てることができて、ガレージ内でも重宝する。だが既製品ではなく、2×4材を使った木工や溶接機を使った鉄工で、”もの作り”を実践したいというサンデーメカニックも多い。

’21年に発表された「スマートキューブ」は、作業台でも棚でも自由に組み立てることができる上に、発想力やアイデアも試されるというユニークな製品である。スマートキューブを構成するのは、キューブ/キューブベース/キューブ45/キューブフリーと名付けられた4種類のA2017製ブロック。基本となるサイコロ状のキューブは、一辺24mmの立方体で、六面すべてにM12×1.75の雌ネジが切ってある。

立方体の6面に雌ネジが切ってある「キューブ」に、寸切りボルトを貫通させるだけで、釘や溶接機を使わなくてもジョイントができる。しかし立体を組み立てようとすれば、キューブやキューブベースの配置を考えておかないと収拾がつかなくなる。またキューブ同士をつなぐボルトも、キューブにねじ込まれる深さを考慮しないと届かなくなる場合もある。短気なサンメカには難しいかも!?

ブロック同士を連結する部材はM12×1.75の寸切りボルトで、これはホームセンターのネジ売り場/建材売り場で一般的に手に入る。スマートキューブを開発したJNIテックでは、ボルトに関してはユーザーがホームセンターで入手してほしいというスタンスだ。

モジュール化による自由度の高さがスマートキューブの特長だが、実際に何かを作ろうとすると、相当にハイレベルな立体パズル要素が潜んでいることに気づく。単純に四角い枠を作るだけでも、キューブとボルトの組み立て順序を考えないと作業が止まってしまう。じっくり考え、試行錯誤も面倒臭がらなければ楽しめるが、忍耐力がないとしびれを切らす可能性もある。

ショールームに展示されているいくつかの完成品を見ると、基本的にはブロックとボルトの組み合わせであるにもかかわらず、実にオシャレでハイセンスな仕上がりである。四角い箱状のフレームに斜めにブレースを入れれば、強度的にもかなり頑強な仕上がりになるだろう。他人とは違うアクセントが欲しいサンデーメカニックは、”新たなもの作りの提案”であるスマートキューブにチャレンジしてみてはいかがだろう。

特許出願済みの自社製パーツ群

右からロゴ入りの「ロゴキューブ」、壁面固定に使う「キューブベース」、システムの中心となる「キューブ」、断面が三角形の「キューブ45」。すべて自社工場で削り出している。

「キューブフリー」は寸切りボルトの途中に割り込ませることが可能。

(左)専用のロックナットはステンレス製で、通常の3種薄ナットよりさらに薄い。(右)ウッドシェルフキット用の角材。キット内容の詳細はHP で確認できる。

発想次第で何でもできるのが基本コンセプトだが、自由すぎてもどう活用して良いのか分からない人もいるだろう。そこでJNIテックではいくつかのスターターセットを用意している。

細部の仕様は製品版とは若干異なるが、写真の「ウッドフローティングシェルフ」もそのひとつ。スマートキューブとボルトのフレーム部分に、杉の角材を組み合わせてソフトな印象に。

直方体の中に強化ガラスの棚板を組み込む構造で、スターターセットで二番目の難易度に設定されているボックスシェルフ。設置場所を選ばず、お気に入りのパーツを飾るディスプレイ台にも適している。

お披露目イベントでおおきな話題に

ホームセンターや商社などを対象とした展示会「ツールジャパン」で発表されたスマートキューブ。現在はホームページから購入できるが、近いうちに各地のホームセンターでも販売が始まる可能性もあるので、DIY派のサンデーメカニックは期待してほしい。

ツールジャパンで展示された「天然木板&組細工&スマートキューブテーブル」は、木材と強化ガラスを組み合わせたデザイン性の高さが大きな話題となり、ファッションブランドの旗艦店からの問い合わせもあるという。


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