ひたすら4気筒で頑張ったスズキ

俺たちの青春バイク!【ヨンヒャクが熱かった!Vol.3 スズキ編】

個性派揃いのスズキの400ネイキッド!400カタナも登場!

ネイキッドブームはカワサキのゼファーが登場して1989年から始まるが、スズキはそれ以前からレプリカと並行して個性的な400をリリースしていた。その代表格が86年のGSX-400Xインパルスで、オレンジ色のフレームから繋がるライトステー(?)は、はあまりに斬新だった。

次いでゼファーと同年に発売したのがバンディットで、VC(可変バルブタイミング・リフト機構)エンジンやモデルチェンジを重ねて10年生産された息の長いモデル。さらに92年にはGSX1100Sカタナをフルコピーした400カタナが登場。そして、いかにもネイキッドなベーシックなスタイルのGSX400インパルスを、ゼファー登場から5年も経ってから発売しているのがスズキらしさかもしれない。

1986年 GSX-400X IMPLUSE
同年のGSX-Rと同じ強力なSETCSエンジンを、新設計のスチール製角パイプワイドフレームに搭載。リヤは新機構のE-フルフローターサスペンションを装備。独特なデザインはGSX1100Sカタナと同じハンス・ムートの作。当時は「東京タワー」と呼ばれたりもしたが、六本木をイメージしたデザインという。ハーフカウル仕様もアリ。

1989年 Bandit 400
88年GSX-R400と同じ水冷4気筒エンジンを中低速重視にセッティングし、独自の鋼管製ダイヤモンドフレームに搭載。90年にはロケットカウルを装備したLimitedも販売。91年にエンジン回転数で高速カムと低速カムを切り替えるVCエンジンを搭載するバンディットVが登場。95年に初のフルチェンジを行い、フレームや外装をいっそうグラマラスなフォルムとした。標準モデルとVCエンジンのバンディットVの2本立てで販売。最終的にバンディットVを1999年まで生産した。

1992年 GSX400S KATANA
元祖GSX1100Sカタナを、星形キャストホイールまで見事に再現。水冷4気筒DOHC4バルブエンジンのベースは90年のGSX-R400Rだが、ボア×ストロークを見直して低中速向けに新設計している。

1994年 GSX400 IMPULSE
落ち着いたルックスやダブルクレードルフレームなどベーシックなスタイルのネイキッド。カタナと同じロングストローク傾向のエンジンは、小径のキャブレターなどでより低中速向けにセッティング。ビキニカウル装備のType Sも発売。99年にいったん生産終了するが、04年に復活して09年まで生産された。

スズキには、スーパーカー風の400もアリ!

1983年発売のGSX400FWの水冷4気筒のエンジンはGSX-Rのベースになったが、車両のコンセプトを引き継いだのはこちらのスポーツツアラー系だろう。どちらも兄貴分として88年は油冷エンジン搭載するGSX750Fが、94年にはRF900Rをリリースしており、スズキは早くからこのジャンルにも力を入れていたことがわかる。

1988年 GSX400F
水冷4気筒DOHC4バルブのエンジンは59psの最高出力を誇る。フルカバードで見えないが、フレームは新型のダブルクレードルで、リヤはニューリンク式フルフローターサスペンションを装備する。

1993年 RF400R
輸出モデルのRF600Rと同時開発した兄弟車。エンジンはバンディット400をベースに低中速重視のセッティングを施す。新設計のスチールプレスフレームは、フルカバーボディの曲面と滑らかに繋がる。94年にはVC(可変バルブタイミング・リフト機構)仕様を追加し、1999年まで生産。

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