逆にネイキッドにハイグリップもあり!
そういう意味ではネイキッドにハイグリップタイヤを履くのもあり。とくにビッグネイキッド系なら明らかにハンドリングが軽くシャープになるので、スポーツ走行でレベルの上がった走りを楽しめるだろう。ただしハイグリップタイヤは温度管理(タイヤの温め)をきちんとしないと存分に性能を発揮できないこともお忘れなく。
近年開発されたタイヤは、どのカテゴリーでも本当に驚くほど進化しており、またそのカテゴリーでしか性能を発揮できないわけではない。たとえばツーリングタイヤでも十分なグリップ力やスポーツ性能を備えたうえで、ツーリングに適したウエット性能や耐久性などに特に優れているというわけだ。また、昔のハイグリップやスポーツタイヤは極端に寿命が短かったりウエット路面に弱いものも少なくなかったが、これらの性能もツーリングタイヤには及ばないものの現在は随分と向上しているのだ。
とはいえタイヤのサイズは守ろう
どんなタイヤを選んでも楽しめるというものの、サイズは標準装着タイヤと同じものにしよう。たとえば純正のホイールのままで、標準装着タイヤより1サイズ太めのタイヤ(反対に細いタイヤも)を履くことは物理的には可能だし、同じタイヤ幅で異なる扁平率のタイヤを装着することもできる。
しかし幅の異なるタイヤを履くと、タイヤのプロファイル(断面の形状)が本来の形状と変わるため、大幅に乗り味が変わってしまう。同じタイヤ幅で扁平率を変えた場合も然りだ。これが良い方に変わればラッキーだが、そもそも狙ったハンドリングの設計から逸れるので、悪い方に変化するパターンの方が多い。それに乗り味の変化がタイヤのブランドやカテゴリーを変えたからなのか、サイズが変わったからなのかを判断するのも難しい。なので「太い方がカッコイイ」みたいな理由で安易なサイズ変更はしない方が良い。
というワケで、タイヤのサイズは幅だけでなく表記されている数字すべてを、標準装着タイヤと同じものを選ぼう。もし装着したいタイヤに適合するサイズが無ければ、そこは素直に諦めた方が無難だ。
タイヤの表記
タイヤには「賞味期限」がある
話は前後するが、そもそもタイヤタイヤの交換時期はいつなのか? よく言われるのが「スリップサインが見えたら交換」だ。とはいえスリップサインはタイヤの性能を保証するものではなく、スリップサインがタイヤ表面と同じ高さになったら溝の残りの深さが0.8mm以下になっているというサイン。
これは道路運送車両法で定められた使用限界なので、交換しないと違反になるというサインだ。だからスリップサインが見え始めたらできるだけ速やかに交換するのが楽しく乗る上でも安全のためにも大切だ。
そしてタイヤの溝が十分残っていても、製造から3年経ったら「賞味期限」が来たと考えて交換しよう。タイヤのゴムは大気中のオゾンや太陽の紫外線によって徐々に劣化するため、摩耗していなくてもグリップ性能やダンピング性能が落ちてしまうからだ。ぜひ愛車のタイヤの製造時期をチェックしてみよう。
※本記事は“ミリオーレ”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
タイヤは路面とバイクを繋ぐ唯一の接点。こだわって選ぼう! ブリヂストンのロードスポーツ用ラジアルタイヤ『BATTLAX HYPERSPORT S22(以下S22)』は、近年様々なスポーツバイクにOEM[…]
『S22』はブリヂストンらしさに溢れている 最近、新型のバイクに乗るとブリヂストンのBATTLAX HYPERSPORT S22(以下S22)を履いていることが多かった。ヤマハのYZF-R7やMT-0[…]
ハイグリップタイヤ並みのグリップなのに乗り心地も良い! 2021年に登場したピレリのディアブロ・ロッソ IV(クワトロ)をさらにスポーティにしたのが、ディアブロ ロッソ IV コルサ(以下、クワトロ・[…]
思った通りにバイクを扱う意識改革 免許を取ってバイクに乗っているなら、停止線で停まれない……という人はいないはず。それに勢い余って停止線を通り過ぎてしまう、というコトもまずないだろう(これは交通違反)[…]
いまどきは水冷が優勢のようだけど…… なにを今さら……の話ながら、エンジンのシリンダーの中(燃焼室)では、空気とガソリンを混ぜた混合ガスをギュッと圧縮し、点火プラグで火花を飛ばして爆発燃焼させている。[…]
最新の記事
- 2025年「56レーシング」チーム体制発表! 13歳の富樫虎太郎は全日本J-GP3フル参戦、新たに9歳の木村隆之介も加入
- Wチャンピオンを手土産に世界に再挑戦!【國井勇輝インタビュー】
- 「いつから、いくら下がる?」ついにガソリンの暫定税率廃止へ! 新原付の地方税額も決着……〈多事走論〉from Nom
- 【2024年12月版】シート高780mm以下の400ccバイク10選! 地面に足が着くのはやっぱり安心
- 「これを待ってた」ホンダ新型CB400フルカウル「CBR400RR/CBR400R FOUR」スクープまとめ「かっけー!」