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“二輪車のロールスロイス”と呼ばれるブラフ・シューペリアが英国ラグジュアリーカーメーカーのアストンマーティンと共同開発した「AMB001」が、ついにデリバリーを開始! EICMA2019で発表され、2020年6月には最初の走行テストを完了というリリースから、ようやくこの日を迎えた。造形美が印象的な1台を、改めてチェックしてみよう。
●文/まとめ:ミリオーレ編集部(村田奈緒子) ●写真:Brough Superior
英国の老舗が手がけた100台限定のサーキット専用マシン
1913年創業のアストンマーティン、1919年創業のブラフ・シューペリア。ともにイギリスを代表する名ブランドとして名を馳せる存在だ。「AMB001」は、この2社による夢のコラボとして実現。両ブランド名からAMBと名づけられ、第一弾プロジェクトとして001のナンバリングが組み合わさってプロダクト名となっている。
アストンマーティン / ブラフ・シューペリアAMB001。主要諸元■水冷4ストローク88度V型2気筒ターボ付DOHC4バルブ 997cc 変速機6段リターン ■ブレーキF=Wディスク R=ディスク
アストンマーティン / ブラフ・シューペリアAMB001
落ち着いた気品がありつつ、陰影の変化によって艶かしさが漂う。まさに美しいプロダクトデザインの極みを感じさせてくれるアストンマーチンの名にふさわしい存在だ。
ひとたび走り出すと曲線のデザインや構成が周囲の環境によって刻一刻と変化。まるで生物のような有機的な存在感は、単なる美しさを超えている。ダブルウィッシュボーンのフロントまわりが生み出すハンドリングも気になる。
流線型の優美なフォルムと光の陰影によって独特の表情を見せるカラーリングもさることながら、ターボ付き水冷Vツインエンジンも魅力。プロトタイプによるサーキットでのテスト走行では、開発チームがシャシーの形状やエルゴノミクス、走行特性などをチェック。アストンマーティンのエンジニアが車両の特性を検証しつつ、ブラフ・シューペリアのテストライダーもバイクの挙動やブレーキ、加速、コーナリング特性などパフォーマンス領域のすべてを細かくフィードバックしたという。
派手さはないものの、記憶に残る美しさを宿す
「AMB001」は、圧倒的なエンジニアリングとパフォーマンスでライダーを魅了する1台に違いない。もし機会があれば、サーキットで颯爽と駆けていく様子をいつまでも眺めていたいと思わせてくれる、まさにラグジュアリーなモーターサイクルとなっている。
アストンマーティンのブランドカラーであるスターリンググリーンをボディにまとい、アクセントカラーとしてライムグリーンが採用されている。
グリップとシートにはオックスフォードレザーを採用。
細部に宿る美しさにも、感嘆するばかり。ターボエンジンならではのディテールが独創的な雰囲気を強調する。
どこを切り取っても絵になる、眼福のバイク。バイクシーンにラグジュアリーやエレガンスという新風を吹き込む。
スロットルを開けるといつでも最高のパフォーマンスが発揮できるターボ付エンジンのサウンドも、ぜひ堪能してみたいものだ。果たして日本には何台やってくるのだろうか……。
【動画】仏ポーアルノス・サーキットで行われたテスト走行をチェック!
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