
●文:モーサイ編集部(鷹橋公宣)
バイクの一時停止違反(一時不停止)というと、常々話題に挙がるのが“足を地面に着いていないことを指摘されて捕まった”というもの。
この“足”というのは、両足なのか、片足なのか? もし両足を絶対に着かないとダメだとしたら、シート高の高い車種に小柄な人が乗っていた場合、両足が届かないケースだってある。
いや、そもそも、本当に“足を着いたかどうか”が何らかの基準になっているのか?
そこで、このバイクにおける一時停止のモヤモヤについて、元警察官/刑事の鷹橋公宣さんに尋ねた。
一時停止は、原則として“車両が停止線の直前で完全に停止しているか”が基準
──バイクの一時不停止について、どのようなケースで警察は取り締まるのでしょうか?
まず、巷のウワサ/ネット/SNSなどによると、“一時停止をするとき、片足ではダメ”という情報が散見されていますが、この情報は誤りです。
なぜなら、まずマニュアルトランスミッションのバイクでは、右足でリヤブレーキのブレーキペダルを操作しなくてはいけないからです。
両足を着けなければいけないとなると、リヤブレーキペダルに足が置けないことになります。
これはクルマで言えば、停車しているときにパーキングブレーキもかけず、ブレーキペダルも踏んでいないような状態です。
フロントブレーキのレバーを右手で握って停車することもできるのではないか? とくにレバーでリヤブレーキを操作するスクーターならそれでもいいのではないか? と思う人もいるかもしれません。
しかしその場合、一時停止を終えた後、発進をするときには右手でフロントブレーキのレバーを解除しつつ、右手でスロットルを開けていくという操作になります。
その一時停止が坂道にあったらどうでしょうか?
“坂道発進”では、徐々にブレーキを緩めながらスロットルを開けていく必要がありますが、右手だけでブレーキを緩めながら同時にスロットルを開けていくというのは、かなり難しい行為です。誤って事故につながる危険性もあります。
そのためバイクの場合、停車状態を維持するにはリヤブレーキを用いた方が安全に運転できます。
実際、自動車学校や教習所では、マニュアル車なら“左足を地面に着いて、右足はリヤブレーキに置く”と教えられるはずです。
あるいは「右足を出すと車に轢かれる危険性があるので、右足は地面に着かない」と言われた人もいるのではないでしょうか。これはマニュアル車だろうがスクーターだろうが、区別はありません。
ここまでの説明で、両足か片足かが問題ではないことが分かったのではないかと思いますが、そもそも“足が接地しているかどうか”という点は、違反を判定するにあたってのポイントになっていないのです。
一時停止違反のポイントは“車両が停止線の直前で完全に停止しているか”に尽きます……
※本記事は2021年9月日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
モーサイの最新記事
ホンダ・スズキと同じく、浜松で創業した丸正自動車製造 中京地区と同様に、戦後間もなくからオートバイメーカーが乱立した浜松とその周辺。世界的メーカーに飛躍して今に続くホンダ、スズキ、ヤマハの3社が生まれ[…]
80年代、80ccであることのメリットに、金欠ライダーは着目した 高校生が自動二輪中型免許(当時)を取ったはいいけれど、愛車をすぐ手に入れられるかは別問題。資金の問題が立ちはだかるのだ。2年ごとの車検[…]
ヤマハ AG200(1985年2月発売)「AGはAGRICULTURE=農業の略」 直訳すると車名は「農業200」だが、いわゆる農耕地での移動や運搬に使われるバイクのこと。ホンダのCTシリーズと成り立[…]
’80年代の国内市場は短命モデルの宝庫でもあった 若年人口の増加も手伝い、国内でのモーターサイクル販売需要も多かった’80年代。エンジンは空冷から水冷化が進み、サスペンションもフレームも日々進化が見ら[…]
6年連続トップ人気の軽二輪! レブル250の魅力を500と比べつつ検証 2017年4月、250/500が同時発売されたホンダのレブルシリーズは、登場当初、かなり異色のクルーザーモデルに感じられた。エン[…]
人気記事ランキング(全体)
打倒BMWを掲げ、レース仕様の190Eの開発がスタート 1980年代、ハコ車のレースでヨーロッパを席巻していたのはM3を投入したBMWでした。2.3リッターの直4から2.5リッターへと進化させるなど「[…]
Screenshot 真夏のツーリングを終えて帰宅すると、暑さと疲れから「早くバイクをガレージにしまいたい」と思うものです。しかし、走行直後のバイクには虫汚れが付着していたり、発汗によるヘルメットやジ[…]
記憶の底に眠る「あの相棒」たちとの再会 かつて、我々の心を鷲掴みにし、熱狂の渦へと巻き込んだ名作たちがある。熱狂的なスーパーカーブームを牽引した『サーキットの狼』。主人公・風吹裕矢が駆る「ロータス ヨ[…]
ゴールドフレームが魅せる圧倒的色気! 2026年型との違いは「骨格」にあり! 「250ccクラスのネイキッドなんて、どれも似たようなものだ」などと侮るなかれ。今回発表されたカワサキのZ250の2027[…]
600台が夢を追った”アマチュアの甲子園”と彼女たちの夏 1980(昭和55)年にスタートした「鈴鹿4耐ロードレース」は、またたく間にバイクブームに沸く若者たちの情熱の受け皿となった。1980年代後半[…]
最新の投稿記事(全体)
シートにフィットする「ボトムカット形状」 最大の特徴は、細見なリアシートにもフィットする独自の「ボトムカット形状」。接地部の面積が小さくても上部に行くほど広くなる設計で、充分な容量を確保。装着時にバッ[…]
注目の目玉!「NEW F 450 GS」日本お披露目&エンジン解体ショー! なんといっても今回の最大のトピックは、次世代アドベンチャーとして熱い視線が注がれる「NEW F 450 GS」だ。 本国ドイ[…]
命と未来を守る20日間の誓い:第51回二輪車安全運転推進運動 生身の体で風を切り、その流れと一体になるバイク。その楽しさを支えるのは、揺るぎない安全と安心だ。一般社団法人 日本二輪車普及安全協会(以下[…]
2027年型Z400はカラーチェンジで大人の色気をまとう カワサキのミドルクラスを牽引するスーパーネイキッド「Z400」に、早くも2027年モデルが登場する。 2026年モデルで採用されていた、グレー[…]
Z900RS 2027年モデルに新色 カワサキの大人気レトロスポーツ「Z900RS」シリーズの2027年モデルが発表され、8月1日より順次発売を開始した。前年モデルで電子制御スロットルや双方向クイック[…]

































