日本全国の主要道路に設置されていて、速度超過のクルマやバイクがいないかを24時間体制で見張っている速度違反自動取り締まり装置。一般的に“オービス”と呼ばれるこの装置、うっかり撮影されようものなら厳しい罰則が待ち構えているだけに、誰しも注意していることだろう。しかし、「バイクはオービスで捕まらない」とよく言われるのだが、実際にところはどうなのだろうか? 交通ジャーナリストの今井亮一氏に、事の真相を伺ってみた。
●文:今井亮一 ●記事提供:モーサイ編集部
一定以上のスピードの車両を自動的に撮影する「オービス」
結論から言うと、基本的にバイクはオービスに撮影されても捕まらない。そもそもオービスはバイクを取り締まるつもりがない。ただし警察にもメンツがあるから、ナメるとヤバイ。どういうことかご説明しよう。
オービスとは速度違反自動取り締まり装置の総称だ。オービスは、そこを通過する車両を自動的にどんどん測定するのだが、すべてを撮影するわけではない。
「これ以上の超過速度を取り締まる」という設定速度が入力されており、設定速度を超えた車両だけ自動的に撮影する。
私が警察庁に対し情報公開法により開示請求してゲットした文書によれば、2019年度末(2020年3月末)現在、固定式オービスは全国に426台、可搬式オービスは60台だ。
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