
●文:[クリエイターチャンネル] 山崎陸
どんなUber Eats配達員でも必ず持っている装備といえば、スマートフォン。これがなければ、仕事を始めることすらできません。
そんなスマートフォンですが、太陽が強く照っている日に使うと画面が真っ黒になって見にくくなります。というか、見にくいどころかほぼ見えないです。そりゃもう、電源が落ちてるんじゃないかと思うぐらい。不便なのはもちろん、運転に集中できなくなってとても危険です。できるだけ見やすくしようと、光量を最大にするとバッテリーをガンガン削られ、長時間の配達が難しくなります
そこで私がおすすめしたいのが、スマートフォン用サンバイザー。安全に長く配達を続けるためにも必須級のアイテムだと思っています。
この記事では、何千回とバイクでUber Eats配達員をやっている私が、歴代使ったサンバイザーについて紹介します。
そもそもなぜ画面が暗くなるのか
明るい太陽光でスマートフォンの画面が見にくくなるおもな理由はふたつ、画面の明るさが太陽光の明るさより劣ること、画面で太陽光が反射することです。
スマートフォンの画面は自ら発光していますが、それより明るい太陽光が当たると、相対的に画面が暗くなってしまいます。また、太陽光で強く照らされた周囲のものが画面で反射、映り込みをするため、さらに画面の情報が見にくくなるのです。
そうなると、配達員は画面を見るために危険な姿勢をとったり、頻繁に画面の向きを調整したりする羽目に。安全運転に支障をきたす状況に陥ります。
スマートフォン用サンバイザーのメリット
「スマートフォン用サンバイザーは必須級に便利」と私が推す理由は3点あります。
太陽光を防いで画面を見やすくなるため、安全性がアップする
太陽光を防げるので、画面が見やすくなり、運転中でもチラっと目くばせするだけで地図を確認可能。運転に集中できます。手で影を作ってみたり、日陰を走ってみたり、見えない画面と格闘するストレスをなくせて、最高です。
熱暴走を低減できるため、スマートフォンが長持ちする
スマートフォンの過熱による熱暴走を低減できることは、とくに夏場にうれしいメリットです。スマートフォンは温度が上がったとき、これ以上高温にならないよう、処理速度を落として負荷を小さくする機能があります。これでも温度が下がらない場合は、画面が突然真っ暗になって、操作不能になることも。実際、常温の保冷剤を当てて放熱する配達員もいると聞きます。
ある程度の雨も防げるため、スマートフォンの不調を防げる
完全には防げませんが、ある程度の雨を防ぐ効果もあります。防水のスマートフォンでも、いろいろな面倒があることを私は身を以て知っています。
サンバイザーなしで配達していたころ、雨の日に配達していたら、当然スマートフォンが水浸しに。「防水のスマートフォンだからヘーキヘーキ」と思っていたら、水滴によるタッチパネルの誤動作で勝手に配達を受注したり、逆にキャンセルしたり、アプリが閉じられたり…。まともに配達できる状態では、なくなってしまいました。さらには充電口に水が入り、有線での充電も不能に。その時は、雨の昼食時。おいしい時間帯にもかかわらず、泣く泣く配達を諦めて帰宅したのは苦い思い出です。
私が使った歴代のサンバイザー4つを紹介
そんな苦い経験を活かして、私は4種類のサンバイザーをこれまで使ってきました。それぞれ使い倒して感じた長所と短所を紹介します。
一代目:Delively-Stockサンバイザー
一番最初に使ったサンバイザーは、配達員向けにグッズを展開している通販サイト「Delively-Stock」で購入したものでした。シンプルな作りで、大きな感動も不満もとくにありませんでしたが、1年ぐらい使って、なんとなく次のサンバイザーに買い替えました。
二代目:Kaedearの旧KDR-V1
二代目は横浜のバイク用品メーカーKaedearのサンバイザーです。大き目サイズなので、ほとんどの時間帯、向きで太陽光を防げます。
太陽光を防ぐ効果は十分なのですが、数点惜しいポイントがあります。まず、バイザー部分をスライドできる仕様なので走行中に多少ガタガタと音がします。ネジで締め付けて音は消せるのですが、頻繁に締めていたためネジがつぶれてしまいました。
次に、本体が大きく重いため少しづつ角度がズレることがきになりました。角度固定のためのネジもギュッと強く締めていたため、ネジがつぶれてしまったぐらい。最後に、スマホを囲いすぎて空冷できないため、過熱防止の効果が少ないと感じたことから、次のサンバイザーへの買い替えを決めました。
三代目:Kaedearの現行KDR-V1
そんな不満を抱えていたところ、Kaedearから現行の改良型サンバイザーが登場しました。本体の角度固定がネジでなく、手でハンドルを回す仕様になったため、角度がズレる問題とネジがつぶれる問題は解消されており、購入することに。
コレはいいと1年ぐらい使っていたのですが、だんだん色が黄ばんできて見た目に難が出てきました。黒を選べば、この問題はなかったとは思いますが、あまりに不格好なので買い替えることにしました。
四代目:Kaedear KDR-V2
四代目は同じくKaedearから販売された小型サンバイザーです。見た目通りコンパクトで、日光は完全には防げませんが、スマートフォンが全画面完全に見える必要もないため、必要十分な感じです。雨を防ぐ効果も気持ち程度なので、スマートフォンの防水ケースも併用しています。完全に太陽光や雨を防ぎたいのなら、現行KDR-V1のほうがおすすめです。
太陽光対策あれこれ
100均で揃える自作サンバイザー
頭につけるサンバイザーをグイっと曲げて、スマホホルダーにくくりつけたり、ダイソーのスマートフォン用置くだけスピーカーを流用したりなど、創意工夫を凝らして安価で仕上げる方法もあります。バイザーは購入すると数千円と、そこそこするので100円ショップの活用もアリ。なによりDIYは楽しそうですね。
反射防止フィルム
スマートフォンの画面に貼る反射防止フィルムもあります。アンチグレアフィルムとも呼ばれ、光の反射を防ぐ加工が施されています。屋外での画面の映り込みも低減できるので、ハンドルまわりをできるだけスッキリ見せるためにサンバイザーを付けたくない方にはピッタリかもしれません。
サンバイザーつきスマホホルダー
スマホホルダー自体に、サンバイザーがついている商品もあります。汎用品のサンバイザーはどんな大きさのスマートフォンにも対応するためか、少々大きめに作られていて目立ちます。でもこちらなら、ピッタリなサイズ。見た目が多少スタイリッシュにできます。
スマートフォン用サンバイザーは必須級!
大きなサンバイザーは見た目がいいとはいえませんが、配達時でもっともダメなことはスマートフォンの不調だと、私は思います。スマートフォンを太陽光から守って、長く安全に配達してたくさん稼ぐためにも、サンバイザーは必須級といってもよいでしょう。
猫耳や傘など、デザインが凝っていておもしろいものもあります。実用性、個性、見た目、なにを重視するかは人それぞれなので、自分にあったものを選んでみてください!
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(山崎陸)
愛知県と岐阜県の境に位置する犬山市には、人気釣りスポットの入鹿池(いるかいけ)があります。バス、ヘラブナなどのさまざまな釣りが楽しめますが、冬季は産卵期で身が一番大きくなるワカサギがおすすめ。釣りごた[…]
冬のUber Eats配達は過酷です。寒さと路面の凍結の両方と戦わなくてはいけません。しかし、それゆえに配達員が少なくなるため、やり方次第で1年を通してもっとも高額な収入を得られるチャンスの季節だと思[…]
私はホンダPCXでUber Eats配達員をやっています。3000回ぐらい配達してきましたが、いつしか「ピザ屋やハンバーガー屋などのデリバリーいいなぁ」と思うようになっていました。なにせ彼らの相棒は、[…]
標高2172メートルに位置する渋峠は、長野県と群馬県の県境にあるバイクツーリングの聖地として名高い日本最高所の国道です。冬季は厳しい寒さになるため、4月末から11月中頃の限られた期間のみ開通しています[…]
筆者が、カワサキNINJA250Rと一緒に、RSタイチのバイク用ジャケットと、パンツを購入したのは、10年以上前の大学生時代。その後、さまざまなバイクに乗り換えましたが、ジャケットとパンツは、ずっと同[…]
最新の関連記事(ツーリング)
二見エリアはツーリングライダーを惹きつける場所の宝庫 二見の地に足を踏み入れれば、まず目に飛び込むのは、夫婦岩を模したユニークなJR二見浦駅舎だ。そこから二見興玉神社へと続く「夫婦岩表参道」、通称「旅[…]
夏の定番「カルピス」を蛇口から注いで飲んで、あま〜い思い出づくり 2007年にポンジュースを製造販売するえひめ飲料が「日本有数のみかん産地である愛媛県では蛇口からポンジュースが出る」という都市伝説を実[…]
主な舞台となった甲府市で「mono」の世界観をリアルに体感 『ゆるキャン△』でキャンプブームを盛り上げた、あfろ先生原作のTVアニメ『mono』。 写真部と映画研究部が合体した「シネフォト部」に所属す[…]
昭和レトロの世界が広がる神奈川県『中古タイヤ市場 相模原店』 昭和の夏休みって、どんなでしたっけ? 朝はラジオ体操に行って、午前10時頃からは仮面ライダーやウルトラマンの再放送。昼は学校や地域のプール[…]
長距離ツーリング休憩時の立ち寄り場所の参考に 本記事の作成にあたり、AIの補助を借りつつ、「東名高速道路 グルメ おすすめ」「サービスエリア ランキング」「各SA PA名 グルメ」といったキーワードで[…]
最新の関連記事(バイク用品)
使い方は「水を含ませる」だけ。走行風を味方につける冷却アイテム 今回紹介するデイトナの「DI-015 ウェットクールベスト」は、水と走行風を利用した気化熱式のクールベストだ。使い方はシンプルで、ただベ[…]
冷却ファンがフレッシュエアを背中に送り込む 「リュックを背負うと背中が蒸れる」──これはライダーのみならず、全てのリュックユーザーが抱える宿命といっても過言ではない。しかし、この「冷却ファン付きリュッ[…]
電池不要‼ 水で濡らすだけで瞬間冷却 ベルモンドの「ふりふり冷感シリーズ」の最大の特長は、冷感タオル記事を使用しており、「そのまま」でも「濡らして」も使える2WAY仕様である点だ。特に注目すべきは、水[…]
冷たさが最大16時間続く、ピーコックの持ち運べる氷のう 炎天下の休憩で火照った体を一気にクールダウンさせたい。そんな時におすすめしたいのがピーコックの「アイスパックシリーズ」だ。 アイスパックは、創業[…]
8月上旬発売:Kabuto「AEROBLADE-6 ADACT」 軽量コンパクトなフルフェイスヘルメットで、99%の紫外線と74%赤外線を軽減する「UV&IRカットシールド」を装備する。これによってヘ[…]
人気記事ランキング(全体)
昭和レトロの世界が広がる神奈川県『中古タイヤ市場 相模原店』 昭和の夏休みって、どんなでしたっけ? 朝はラジオ体操に行って、午前10時頃からは仮面ライダーやウルトラマンの再放送。昼は学校や地域のプール[…]
主な舞台となった甲府市で「mono」の世界観をリアルに体感 『ゆるキャン△』でキャンプブームを盛り上げた、あfろ先生原作のTVアニメ『mono』。 写真部と映画研究部が合体した「シネフォト部」に所属す[…]
ミニカーとは何かがわかると登録変更のハードルもわかる まず「ミニカー」とは、法律上どのような乗り物として扱われるのか、基本的な定義から押さえておく必要がある。実はこれ、道路交通法上では「普通自動車」扱[…]
Vmaxと同時期にアメリカンカルチャーから発想したマッチョスポーツ! 1985年、ヤマハがアメリカはカリフォルニアの現地でデザインしたVmaxは、アメリカならではのクルーザーやチョッパーのバイクカルチ[…]
動力性能を高めるためエンジンを大幅刷新 カフェレーサー然としたスタイルばかりに注目が集まりがちだが、CB400フォアの魅力はそれだけではない。前任に当たるCB350フォアの不振を払拭するべく、動力性能[…]
最新の投稿記事(全体)
15周を走った後の速さにフォーカスしているホンダ 予想通りと言えば予想通りの結果に終わった、今年の鈴鹿8耐。下馬評通りにHonda HRCが優勝し、4連覇を達成した。イケル・レクオーナが負傷により参戦[…]
使い方は「水を含ませる」だけ。走行風を味方につける冷却アイテム 今回紹介するデイトナの「DI-015 ウェットクールベスト」は、水と走行風を利用した気化熱式のクールベストだ。使い方はシンプルで、ただベ[…]
冷却ファンがフレッシュエアを背中に送り込む 「リュックを背負うと背中が蒸れる」──これはライダーのみならず、全てのリュックユーザーが抱える宿命といっても過言ではない。しかし、この「冷却ファン付きリュッ[…]
二見エリアはツーリングライダーを惹きつける場所の宝庫 二見の地に足を踏み入れれば、まず目に飛び込むのは、夫婦岩を模したユニークなJR二見浦駅舎だ。そこから二見興玉神社へと続く「夫婦岩表参道」、通称「旅[…]
並列4気筒と2気筒で基本設計/生産設備を共有 ’74年初頭からスタートしたスズキの4ストプロジェクトは、次世代の旗艦として、カワサキZを凌駕する大排気量並列4気筒車と、その車両と基本設計/生産設備を共[…]
- 1
- 2