電動スーツケースの違法性とは? 公道走行可能にするための手続きや改造って?【元警察官が解説】

  • [CREATOR POST]宅島奈津子

2024年7月には、中国籍の30代女性が大阪市内の歩道で運転していたとして、道路交通法違反で書類送検されたことも記憶に新しい、「電動スーツケース」。電動キックボードとそう変わらない気もするが、なぜ違法なのだろうか。また、公道走行を可能にする方法はあるのだろうか。元白バイ警官の宅島奈津子さんが解説する。


●文:[クリエイターチャンネル] 宅島奈津子

1分でわかる記事ダイジェスト

電動スーツケースは車両扱い⁉

電動スーツケースが海外からの観光客を中心に人気を博している。日本国内では普及していないため、見かけるものではない。電動スーツケースは、原動機付自転車としての扱いとなる。乗車するには、運転免許が必要だ。例えば、電動スーツケース「GeeRidecase」。価格は10万円ほどで、「スクーターのように乗れる、夢のようなスーツケース」というキャッチコピーで販売されている。

電動キックボードと同じような気もするが、規格にそった設計とはなっておらず、速度制限機構もないため、2024年9月時点の日本では、公道走行は不可とされている。

転倒や衝突のリスク

電動スーツケースに、KPOPアイドルが空港でまたがって登場したことも話題だが、専門家によると危険性が高い乗り物であるとの指摘も、ある。重心が高いのでバランスをとりにくく、速度を上げてしまうと曲がることも難かしい。電動スーツケースを販売するサイトには、「公道走行は禁止されている」との注意書きがある。

繰り返しになるが、あくまで原動機付自転車扱い。公道走行には運転免許が必要であり、ナンバープレートの取得と装着、ヘルメットの着用が必須となる。

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