【新型試乗】BMW R12G/Sスポーツ試乗インプレッション〜レトロなナリに似合わぬ高いオフロード性能〜

●文:谷田貝洋暁 ●写真:山内潤也 ●BRAND POST提供:BMW Motorrad
旅はもちろん、街乗りもしやすい汎用性の高いGS
正直驚いた!
BMWがR12G/Sのオフロード適性をここまで高めてくるとは思ってなかったからだ。
ホイールトラベルはF=210mm/R=220mmを確保し、軽々とジャンプをこなす。F900GSに次ぐオフ性能であることは明白だ。
BMWのGSシリーズ新規軸・R12G/Sは、あくまで「G/S」、つまりは「/」入りのヘリテイジ系。エンジンは空冷であり、往年の名車・R80G/Sに“カタチだけ”似せたレトロモデルかと思っていたら、そうではなかった。
“ヘリテイジ”シリーズのR12やR12nineTと同じ、空冷1169ccの水平対向2気筒エンジンを搭載。
フロントにはφ45の太め足に21インチホイールを装備。リヤホイールに関しては17インチ仕様とよりオフ性能が高い18インチの“スポーツ仕様”の選択が可能だ。
インナーチューブ径45mmという太めのフォークには、伸/圧減衰力調整機構の他、プリロード調整機構も搭載。
今回の試乗では、このスポーツ仕様にブロックタイヤを履かせて、オフロード用の“ENDURO PRO”モードでテスト。このモードにすると、ジャンプの飛び切りやスライドコントロール時にトラクションコントロールの介入が少なくなり、エンジンブレーキトルクレギュレーター(MSR) もカットされるので、スライドコントロールもしやすくなる。結果、GSシリーズの中でF900GSに次ぐオフロード性能であることが確認できたのだ。
それにしても、R12/R12nineTと同じ空冷ボクサーでよくここまでダート性能を上げられたなと感心しきり。ただその分ちょっと無理も出ていて、ディメンション的にフロントタイヤがやや遠く、ぬかるみや轍など、ナーバスな場面でフロントが取られがちだ。
テストではリヤショックのプリロードを強めて対応したが、フロントにもプリロード調整機構があるので、オフロードを走るならこのあたりのセッティングをしっかり煮詰めたい。
1980年登場R80G/Sを想起させるレトロなスタイリングを持つR12G/S。
試乗車はスポーツ仕様なのでシート高875mm。シート幅があることもありほぼ爪先立ちで支えることになる。[ライダー:172cm/75kg]
- サイズ:全長2285/全幅900[970]/全高1240[1250]/軸距1585/シート高860[875](各mm)/車重234kg ※[ ]内はスポーツ
- エンジン:空冷4ストローク水平対向2気筒DOHC4バルブ 1169cc
- 最大出力:109ps(80kW)/7000rpm
- 最大トルク:11.7kg-m(115Nm)/6500rpm
- 変速機形式:6段リターン
- 燃料タンク容量:15.5L
- ブレーキ:F=Wディスク/R=ディスク
- タイヤ:F=90/90-21/R=150/70R17[150/70R18]
- 色:白/茶/黒
- 価格:245万1000円~[254万5000円~]
※本記事はBMWが提供したもので、一部プロモーション要素を含みます。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。













