ホンダは、本日2022年3月19日開幕の大阪モーターサイクルショーを皮切りに、23年ぶりの復活を遂げた「ダックス125」を世界初公開する。エンジンはスーパーカブC125と同じ遠心クラッチ+4速ロータリーを備え、鋼板プレスフレームで胴長短足スタイルを再現。ヤンマシ予想価格は44万円、予想発売時期は2022年7月だ!
●写真: 真弓悟史 ●外部リンク: 〈Hondaモーターサイクルショー2022 特設サイト〉
「パールネビュラレッド」と「パールカデットグレー」の2本立て
ホンダは、1999年を最後に姿を消していた“ダックス”のビッグネームを、新たに原付二種125ccとして復活させる。モンキー125からはじまる原付二種リボーンシリーズの第4弾として、待望の現代版ダックスが登場するのである。
新型「ダックス125」の世界初公開の場として選ばれたのは、2022年3月19日から開催される大阪モーターサイクルショー。我々はショーの開幕に先立ち、ホンダのオフィシャル撮影会で実車を舐め回すように観察することを許された。国内仕様のスペックは発表されていないものの、欧州ではすでに全容が明らかになっている。……というわけで、本記事では今ある情報を総合し、可能な限り詳細な車両解説をお届けしたい。
エンジンはグロムやモンキー125、スーパーカブC125と同じ50.0×63.1mmのボア×ストロークを採用する最新の空冷横型単気筒だ。なかでも注目は、スーパーカブC125と同じく遠心クラッチ+4速ミッションを採用していること。つまりダックス125はクラッチレバー操作が必要なく、AT限定免許で乗ることができるわけだ。さらに、グロム&モンキー125と同様に前後12インチホイールを採用しているが、ソロ専用設計のモンキー125やタンデム可能ながらコンパクトなシートのグロムに対し、ダックス125は前後に長いシートを採用することで快適なタンデム走行も可能にしている。
燃費はWMTCモードで63.7km/Lとされ、燃料タンク容量3.8Lと掛け合わせると、航続距離は約242kmと十分。もちろんユーロ5排出ガス規制に適合し、低中速トルク重視のスペックながら、欧州のプレスリリースによれば90km/h巡行が可能だという。
ダックスらしさの再現に欠かせなかった、横から見て“T”の字を描くスチール製プレスフレームは、モナカ合わせの溶接も美しく、細身の胴体の中に燃料タンクや各種補機類、電装系などを納めている。ホイールベース1200mm/車重107kgのコンパクトな車体は、グロムと同形状の前後12インチホイールに前後油圧式ディスクブレーキとフロントのみ働くシングルチャンネルABSを組み合わせ、フロントにはφ31mm倒立フロントフォークを奢る。灯火類はフルLEDで、メーターはモンキー125と同様の反転表示タイプLCDを採用した。
車体色はパールネビュラレッド(赤/Pearl Nebula Red)とパールカデットグレー(灰/Pearl Cadet Grey)の2色をラインナップ。胴長スタイルの再現に貢献するダウンフェンダーは明るいグレーを採用している。
※記事中のスペック値および色名は欧州発表リリースより
ダックス125は、犬の種類である「ダックスフンド」の名前をもじった「ダックスホンダ(1969年発売)」のスタイリングで現代にリボーンした原付二種レジャーバイク。街乗りやショートツーリングでトコトコと走れそうだし、前100mm/後120mmのゆったりしたホイールトラベルからは良質な乗り心地が想像できる。
その一方で、最低地上高はCT125ハンターカブの165mmを超える180mmを確保し、大型ヒートガードを備えるアップマフラーなどと相まって悪路走破性にも期待させる。うーん、早く乗ってみたい!
なお、国内仕様の価格や発売日については未発表だが、ヤングマシンでは価格44万円、2022年7月頃の発売と予想する。
Specifications(欧州参考値)
【HONDA ST125 DAX[2023 EU model]】主要諸元■全長1760 全幅760 全高1020 軸距1200(本誌推定/リリース記載は1020) 最低地上高180 シート高775(各mm) 車重107kg(装備)■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 124cc 9.38ps/7000rpm 1.10kg-m/5000rpm 変速機4段ロータリー 燃料タンク3.8L■キャスター24.9°/トレール84mm ブレーキF=φ220mmディスク+2ポットキャリパー R=φ190mmディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=120/70-12 R=130/70-12 ●色:赤、灰 ※全て欧州仕様
HONDA DAX125[日本仕様・市販予定車]
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