ついに情報解禁となったカワサキ Ninja ZX-25R。先行してインドネシアで発表されたが、日本仕様はどうなるのか気になっていた読者も多いはずだ。ズバリSTD=82万5000円、SE/KRTエディション=91万3000円で、最高出力45ps(ラム圧時46ps)、2020年9月10日発売。4気筒250cc時代が再びの幕明けとなる!
ニンジャZX-25Rの正式発表されたスペックは、クラス最強数値の45ps/15500rpmを示し、官能的な超高回転サウンドを約束している。一度は途絶え、現代に唯一の4気筒マシンとして蘇ったZX-25R[…]
Ninja ZX-25Rは4気筒エンジンだけじゃない。新設計のトレリスフレームやクラス初採用のホリゾンタルバックリンク式リヤサスペンション、SHOWA製SFF-BPφ37mm倒立フォーク、ラジアルマウ[…]
車種別アーカイブ:カワサキ ニンジャZX-25R
13年ぶりの4気筒250cc復活は、1年越しの祭りの果てに
ついにこの日が来た! 待ちに待った日本国内仕様のニンジャZX-25Rだ! 2019年秋の東京モーターショーでワールドプレミア発表され、カワサキによる数々のティーザー映像などで焦らされ続けてきた我々のもとに、日本仕様の価格&スペックほか、すべての情報が届いたのだ。
カワサキの4気筒250ccといえば、1989年に登場した初代ZXR250に端を発し、ネイキッドスポーツのバリオス/バリオス-IIに受け継がれて2007年まで存続していたものの、それ以降は血脈が途絶えていた。250ccクラス全体で見ても、ホンダのホーネット250が同年に生産終了し、豊富な在庫でしばらくは新車が販売されていたものの、やはり消滅。以来、10年以上にもわたって「もう250ccクラスに4気筒の時代は来ない」と言われてきた。
そんななか、ヤングマシン本誌が「4気筒の復活がある!」という情報を掴んでスクープ記事化したのは、2019年8月号(6月発売)だった。4気筒ファン、そしてカワサキファンは蜂の巣をつついたような騒ぎとなり、いかに多くのユーザーが4気筒を待ち望んでいたのか、メーカーにも熱い声が届いていった。
そしてワールドプレミアとなった2019年10月23日。午前8時台というアンヴェール前の時間帯に、簡単なスペックがまとめられた立て看板の画像の撮影に成功し、これを公開したことでSNS界隈が熱を帯びていく。さらに初公開後、最速でアップした記事にはそれまでにないほどのアクセスが殺到した。ウワサの段階からZX-25Rを追い続けてきた我々にとって、今回の正式発表はとても感慨深いものなのだ。

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価格はSTD=82万5000円/SE&SE KRT EDITION=91万3000円
車両価格は諸説あったが、100万円を超えるとのウワサもあるなか驚きの82万5000円/91万3000円で決着。ヤングマシンとしても100万円にギリ収まる程度ではないかとお伝えしてきただけに、嬉しい誤算となった。2気筒エンジンで迎撃する立場となったホンダCBR250RR〈ABS〉は82万1700円~85万4700円となっており、これと並ぶ価格はライバルメーカーにとって脅威というほかない。
さらに、ニンジャZX-25Rはクラス初となるトラクションコントロールに加え、CBRにないラムエアシステムやSEのみ標準装備(STDはオプション)のクイックシフターまで備えている。絶対的な数字として安いとは言えないかもしれないが、250ccクラス全体を見渡せばバーゲンプライスであることは明らかだ。CBRは間もなくマイナーチェンジの予定で、+3psとクイックシフター装備が見込まれている。軽い車体と鋭いハンドリングでニンジャZX-25Rとどのような戦いを繰り広げるのか、今から楽しみで仕方がない。
さて、ニンジャZX-25Rは3つのグレードで構成されている。STD(車体色:黒)、上級版のSE(車体色:黒×白)、そしてSEの色違いバージョンであるSE KRTエディション(車体色:緑×黒)。グレードごとに専用色が設けられる形となっている。SEはKQS(カワサキクイックシフター)、USB 電源ソケット、、ウインドシールド(スモーク)、フレームスライダー、ホイールリムテープを標準装備しており、STDではこれらがオプション設定となる。
特に注目したいのはKQS=カワサキクイックシフターシフターだ。大排気量車でもスーパースポーツ以外にはあまり普及していないオートブリッパー付きのアップ/ダウン両対応タイプとなっており、もちろん250ccクラスでは初採用。ちなみに、3段階に切り替え可能なKTRC(カワサキトラクションコントロール)、フルパワー/ローパワーを選択できるパワーモード、アシスト&スリッパークラッチ、ABSといった先進技術はSTDも標準採用している。
スペック&カラーバリエーション
【KAWASAKI Ninja ZX-25R[2021 model]】主要諸元■全長1980 全幅750 全高1110 軸距1380 最低地上高125 シート高785(各mm) 装備重量183kg[184kg]■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 総排気量249cc 内径×行程50.0×31.8mm 圧縮比11.5:1 最高出力45ps/15500rpm(ラムエア加圧時46ps/15500rpm) 最大トルク2.1kg-m/13000rpm 変速機6段リターン 燃料タンク容量15L■キャスター24.2度/トレール99mm ブレーキF=φ310mmディスク+4ポットキャリパー R=φ220mmディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=110/70R17 R=150/60R17 ●価格:82万5000円[91万3000円] ●色:黒[黒×白、緑×黒] ※[ ]内はSE ●発売日:2020年9月10日
KAWASAKI Ninja ZX-25R SE KRT EDITION[2021 model]ライムグリーン×エボニー
※掲載のSEモデル画像のシングルシートカバーはオプション(別売り)です。また、日本仕様に「4‐CYLINDER」のロゴはありません。
KAWASAKI Ninja ZX-25R SE[2021 model]メタリックスパークブラック×パールフラットスターダストホワイト
※掲載のSEモデル画像のシングルシートカバーはオプション(別売り)です。また、日本仕様に「4‐CYLINDER」のロゴはありません。
KAWASAKI Ninja ZX-25R[2021 model]メタリックスパークブラック
ニンジャZX-25R / SE / SE KRTエディションのディテール

驚くことに、ボディの幅などのシルエットは2気筒車のニンジャ250と同等。ハンドルバーの高さやステップの位置はスポーティになっているが、依然としてツーリングも許容するライディングポジションになっている。 [写真タップで拡大]
インドネシア仕様のSEにはブルーも設定
日本仕様に先駆けること1週間前に発表されたインドネシア仕様では、STDはABSなし、最高出力50psといった違いのほか、SEバージョンにキャンディブルー×メタリックスパークブラックという独自のカラーをラインナップする。こちらも魅力的なので、いずれ日本仕様にも採用してほしい!

KAWASAKI Ninja ZX-25R ABS SE[2021 Indonesia model]CANDY PLASMA BLUE / METALLIC SPARK BLACK [写真タップで拡大]

KAWASAKI Ninja ZX-25R ABS SE[2021 Indonesia model]CANDY PLASMA BLUE / METALLIC SPARK BLACK [写真タップで拡大]

KAWASAKI Ninja ZX-25R ABS SE[2021 Indonesia model]CANDY PLASMA BLUE / METALLIC SPARK BLACK [写真タップで拡大]
車種別アーカイブ:カワサキ ニンジャZX-25R
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