
アレックス・マルケスが兄マルクとランキング首位争いを繰り広げるなど、2025年のMotoGPで台風の目となっているグレシーニレーシング。ソーシャルメディアに関する賞を獲得したイタリアのファミリーチームは、きょうも名盤&名画パロディをはじめとする面白ポストをSNSで連発するのであった……。
●文:ヤングマシン編集部(風間ナオト) ●写真:BK8 Gresini Racing MotoGP/ミシュランタイヤ ●外部リンク:BK8 Gresini Racing MotoGP
ベストソーシャルメディアアクティベーション賞を獲得したSNS投稿
活動が評価され、レースメディアアワード『ベストソーシャルメディアアクティベーション』を受賞。2025年はレコード&CDを素材にポスト。元ネタはわかりますか?
アレックス・マルケスが兄マルクとランキング首位争い、期待のルーキー、フェルミン・アルデゲルがフランスGPで早くも初表彰台と、目下、2025年のMotoGPで台風の目となっている、BK8グレシーニレーシングMotoGP。
現在、チームが上昇気流に乗っているだけあって、SNS投稿もイケイケ。インスタグラムとX(旧Twitter)へのパロディ投稿がしばしば話題を呼んで、モータースポーツ業界における優れたマーケティング、PR、コミュニケーションを表彰するレースメディアアワードの『ベストソーシャルメディアアクティベーション』を2025年1月に受賞しました。
2024年は映画ポスターが素材でしたが、2025年はレコード&CDジャケットが元ネタ。各レースにちなんでそうな名盤のパロディジャケットをハッシュタグ#GresiniRecordsを付けてポスト。音楽好きのレースファンをニヤリとさせる出来栄えです。
まず体制発表会の前にピンクフロイドの『狂気』からインスパイアされたジャケットをアップ。『狂気』の原題、“THE DARK SIDE OF MOON”をもじった“THE BRIGHT SIDE OF MOTOGP”の文字がシャレてます。
開幕戦タイGPの際には、ブラック・アイド・ピーズの兄弟グループ(?)、“ブルー・アイド・ピーズ”として『ザ・ビギニング』のジャケ写をポストしました。
チョイスはもちろん、芸の細かさにも刮目せよ!
近いところでは、フランスの画家ドラクロアがフランス革命を題材に描いた『民衆を導く自由の女神』をベースにした、コールドプレイの『美しき生命(Viva la Vida)』にオマージュを捧げた『美しきル・マン(Viva le Mans)』をフランスGP時に、再結成して2025年夏からワールドツアーを行うオアシス『Be Here Now』のイメージを借用した『Be Gear Now』をイギリスGP時に投稿。コールドプレイ風ジャケットでは、中心にいる女性の脇にいる男性ふたりの顔がアレックスとアルデゲルなっていて、それぞれがバイクのエキゾースト(アクラポヴィッチのロゴ入り)とレンチを持っていたりして、いちいち芸が細かい!
アメリカズGPの際には、アレックスがドアーズのジム・モリソンに扮した(みたいに見える)写真を使用。オアシスのパロディ盤では、ジャケット画像を投稿した少し後にこれまたアレックスがリアム・ギャラガーっぽく写っている写真を掲載するなど、ライダーたちも企画にまんざらでもない様子。
この他にもエアロスミス『GET A GRIP』をトリビュートした『FIND THE GRIP』、アレックスが巨漢になっちゃったファットボーイ・スリムの『ロングウェイ・ベイビー!!(YOU’VE COME A LONG WAY, BABY)』を思わせるジャケットなど、盛りだくさん。
これらのインスタ投稿の2枚目以降の画像を見ると、リリースされた年代によって、実際のレコードジャケットやCDのように加工された写真も上がっていて、どちらもかなりのクオリティー。特にレコードの経年加工がイイ味を醸し出してます。
加入したマルクもノリノリだった?! 2024年は映画ポスターが元ネタ
活動が評価され、ソーシャルメディアに関する賞を獲得したグレシーニですが、主催するレースメディアアワードによると、パロディ投稿を始めたきっかけは、マルク・マルケスの加入だったそう。メディア担当者が、インディペンデントチームがアピールする方法を考えてのアイディアみたいです。
#FacciamoUnCinemaというハッシュタグ付きで投稿され、「斬新でスタイリッシュ、興味深く、そして美しく実行された」と評価を受けた映画ポスターのパロディを、ここでいくつかご紹介。
画面を占めるマルクの顔がインパクト大なのが、スタンリー・キューブリック監督作『シャイニング』をもじった『グレシーニング』。有名なシーンを切り取ったポスターですが、本家ジャック・ニコルソンより楽しそうな笑顔が逆に怖い(笑)。
『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』をアレンジしたポスターでは、少年時代のアナキン少年がマルク少年に変わっています。
元ネタではアナキンの影がダース・ベイダーになっていますが、マルクの影はヤギの化身。その後、史上最高を意味する“GOAT(Greatest Of All Time=ヤギ)”になる未来を暗示させる作りです。
『マトリックス』シリーズ第4作をカバーした『マルク レザレクションズ』のマルクもキマっています。グレシーニのピットを訪問したこともある大のバイクフリーク、主演のキアヌ・リーブスもさぞや喜んでいるのでは?
アカデミー賞で6部門を制したミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』は、開催国に合わせて『タイ・ラ・ランド』としてリメーク(?!)。マルケス兄弟がレーシングスーツでわざわざ撮影したのかと思うと、面白み倍増ですね。
レースはもちろんのこと、SNSでの発信力でもトップを狙い、きょうも面白ポストを連発するグレシーニレーシングからは今後も目が離せません。
目下、MotoGPで台風の目となっているBK8グレシーニレーシングMotoGP。SNSでの発信力でもトップを狙う。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(モトGP)
決勝で100%の走りはしない 前回、僕が現役時代にもっとも意識していたのは転ばないこと、100%の走りをすることで転倒のリスクが高まるなら、90%の走りで転倒のリスクをできるだけ抑えたいと考えていたこ[…]
電子制御スロットルにアナログなワイヤーを遣うベテラン勢 最近のMotoGPでちょっと話題になったのが、電子制御スロットルだ。電制スロットルは、もはやスイッチ。スロットルレバーの開け閉めを角度センサーが[…]
φ355mmとφ340mmのブレーキディスクで何が違ったのか 行ってまいりました、イタリア・ムジェロサーキット。第9戦イタリアGPの視察はもちろんだが、併催して行われるレッドブル・ルーキーズカップに参[…]
ブレーキディスクの大径化が効いたのはメンタルかもしれない 第8戦アラゴンGPでも、第9戦イタリアGPでも、マルク・マルケスが勝ち続けています。とにかく速い。そして強い。誰が今のマルケスを止められるのか[…]
ヨーロッパラウンドで欧州勢が本調子に MotoGP第8戦イギリスGPが行われた週末は、「モータースポーツ・ウィークエンド」で、なんだか忙しい日々でした(笑)。まずはMotoGPですが、娘がモータースポ[…]
最新の関連記事(ニュース&トピックス)
Ninja ZX-6Rサマークーポンキャンペーン キャンペーン概要:対象期間中、カワサキプラザで”Ninja ZX-6Rシリーズ”の新車成約者に、カワサキプラザアパレルや部品用品の購入に利用できる5万[…]
レトロな見た目と近代的な装備のフラッグシップスーパーカブ スーパーカブ界の大ボスといえる、原付二種モデルの「スーパーカブC125」。初登場は2017年の第45回東京モーターショーで、1958年発売の初[…]
特別な店舗のオープンに向けた特別な1台 関西/中部エリアで6店舗を運営するモトラッドミツオカグループ。新装オープンした堺店は、国内のBMW Motorradの正規ディーラーの中でも最新の内装と設備が自[…]
7月中旬発売:Arai「ASTRO-GX BEYOND」 アライヘルメットの街乗りからツーリング、サーキット走行まで幅広くカバーするオールラウンドフルフェイスヘルメット「ASTRO-GX(アストロGX[…]
【特集】黙ってZ/Ninjaに乗れ!!(動画付き) 1970~80年代直4カワサキイズム 屹立したシリンダーヘッドから連なる4本のエキゾーストパイプ。 いつの時代もライダーの心を熱くする“カワサキの直[…]
人気記事ランキング(全体)
CB1000F SE コンセプトが新たに登場 2025年3月の大阪モーターサイクルショーで世界初公開された「ホンダCB1000Fコンセプト」。 往年の名車CB-Fを想起させるだけでなく、新時代のスタン[…]
後方排気はYZR500の後ろバンク、ただ一般公道で前方吸気は容易くなかった! ヤマハは1980年、レーサーレプリカ時代の幕開けRZ250をリリース。排気ガス規制で2ストロークは終焉を迎える寸前だったの[…]
7月中旬発売:Arai「ASTRO-GX BEYOND」 アライヘルメットの街乗りからツーリング、サーキット走行まで幅広くカバーするオールラウンドフルフェイスヘルメット「ASTRO-GX(アストロGX[…]
いい加減さがいい塩梅!? ダートで遊べるPG‐1 「個人車両なので頼むから無理はしてくれるな…」という編集担当の目を盗んでダートセクションにPG -1を連れ込んでみたら、これが何だか楽しくて仕方ない([…]
電子制御スロットルにアナログなワイヤーを遣うベテラン勢 最近のMotoGPでちょっと話題になったのが、電子制御スロットルだ。電制スロットルは、もはやスイッチ。スロットルレバーの開け閉めを角度センサーが[…]
最新の投稿記事(全体)
「カブ」の名称は小熊を意味する英語から カブF型は自転車の後輪に取り付ける6kgの補助エンジンで、ホンダのオートバイ躍進の基盤を築いた機種。「白いタンク、赤いエンジン」の愛称で親しまれ、デザインでも人[…]
Ninja ZX-6Rサマークーポンキャンペーン キャンペーン概要:対象期間中、カワサキプラザで”Ninja ZX-6Rシリーズ”の新車成約者に、カワサキプラザアパレルや部品用品の購入に利用できる5万[…]
インプレッションタイヤ:スポーツマックスQ5S/Q5A/Q5 スポーツマックスQ5S ストリートからサーキットまでカバーする、優れた運動性能のハイグリップタイヤ。絶大なグリップ力を誇るレース用微粒子カ[…]
レトロな見た目と近代的な装備のフラッグシップスーパーカブ スーパーカブ界の大ボスといえる、原付二種モデルの「スーパーカブC125」。初登場は2017年の第45回東京モーターショーで、1958年発売の初[…]
あの頃の中型 青春名車録「4気筒全盛」(昭和54~57年) 1979年(昭和54年)、カワサキのZ400FXで火ぶたが切られた400cc4気筒ウォーズに、2番目に参入したのはヤマハだった。FXに遅れる[…]
- 1
- 2