STDにカスタム&ビンテージまで、ホンダ横型エンジンのお祭りだ!

500台オーバーの“猿”が集合!『第17回モンキーミーティングin多摩』開催レポート

第17回モンキーミーティングin多摩

2005年にスタートし、今回で17回目を数える『モンキーミーティング』(モンキーミーティング事務局主催)が、4月27日(日)、東京都あきる野市の東京サマーランド第2駐車場にて開催された。当日は絶好の好天にも恵まれ、500台を超える車両が集結した。


●文/写真:ヤングマシン編集部(マツ) ●外部リンク:モンキーミーティング公式ホームページ

ホンダ横型シリンダーなら何でもOK

このミーティングは、モンキーを謳いつつも、ホンダの横型シリンダーエンジンの車両ならどの機種でも参加可能。モンキーなら元祖の1961年式Z100からFI採用の現行型までOKだし、シャリイやゴリラ、新旧カブやダックス、グロムなども参加OKで、違法改造でなければカスタム車も参加できる。

近年のハンターカブやクロスカブの人気に伴って、カブ系のミーティングは全国で数多く開催されているものの、モンキーが中心のミーティングはさほど多くないという事情もあってか、当日は鹿児島や東北からも愛好家が集まり、会場は500台以上の参加車両に埋め尽くされた。

サマーランドの駐車場は猿(と横型シリンダー車)だらけに!!

見どころとしては、モンキー系という車両の特性もあって、カスタム車がとても多いことだろう。ミーティングに合わせて愛車をカスタムしてくる強者もいるようで、アイデアもお金もふんだんに注がれた車両も多数。さまざまな方向性のカスタムは見ているだけでも楽しめる。

また、1960年代のZ50M/Aなどの通称リジッドモンキーや、ツインチューブフレームのモンキーR/RTなどの希少車が集まるのも注目点。当然ながらそれらのオーナーも同じ機種が集まる機会は少ないとあって、あちこちで同機種を集めて車種別のプチ撮影会が開催されていた。

ホンダ横型カスタムの定番のひとつがローダウン。台数が多いのはシャリイ(参加車のほとんどがローダウン系)だが、ダックス125やモンキー125などの現行機種でも人気のスタイル。

どこから見てもケーゼロ(CB750Four K0)にしか見えないスーパーカスタム。外装はもちろん、ダウンチューブを溶接したフレームやシリンダーヘッドを模したオイルクーラーなどもお見事!

マットブラックにピンクとオレンジの差し色でまとめた、現行モンキー125のお揃いカラー…と思いきや、よく見るとタンクカバーでゴリラ仕様に変身済み。

右から、多摩テックの遊具として作られたモンキーの原点・Z100(1961年)、それをベースにレジャーバイクとして販売された輸出専用車CZ100(1963年)、そして初代モンキーのZ50M(1967年)。3台同色/同オーナーなのが凄い。

6インチの小径タイヤでクラシック感を醸しつつ、外装類をすべてカーボンでまとめた新旧混合カスタム。3代目モンキーの4Lタンクのデザインをなぞりつつ、現代風にアレンジしたタンクもイイ!

豪華景品にニューモデル試乗会も

コンテンツはトークショーに、ダックス125やハンターカブなどの現行横型シリンダー車の試乗会、参加者投票による人気コンテストなど。車両持込みの参加費は3000円(16歳以上/1名)となっており、これにはお弁当とフリードリンクサービス、参加特典の記念Tシャツが含まれている。

会場のサマーランド駐車場は緑も多く、開放感のある気持ちの良い場所で、少し足を伸ばせば奥多摩や道志など関東の著名ツーリングスポットも多数。のんびりと同好の士と休日を過ごすには最適のイベントだろう。

当日の司会進行はスーパーカブ110が愛車の女優・小野木里奈さんが担当。トークショーではカーボンニュートラル燃料を使うエコマイレッジチャレンジに参戦するホンダテクニカルカレッジ関東の生徒が登壇し、その可能性について意見を述べた。

「遠来賞」「最年長賞」「最年少賞」そして参加車両の人気投票コンテストなどなど、さまざまな賞が用意されているのもモンキーミーティングの魅力。タイヤやジャケットなど景品も豪華だ。ちなみに遠来賞は鹿児島からで、最年長/最年少はそれぞれ77歳/16歳。

会場では現行横型シリンダー車のプチ試乗会も開催。CT125ハンターカブ/ダックス125/モンキー125/スーパーカブC125/クロスカブ110/スーパーカブ110と全6台が用意され、参加者は乗り放題!!

参加費にはフリードリンクとお昼のお弁当代が含まれる。イベントの最後には恒例のジャンケン大会も。

マニアックな車両やカスタムも多数!!

初代Z50Mと3代目、2台のモンキーを持ち込んだラグちゃんさんは広島からの参加。初代は高年式の72ccエンジンに換装して電装系を12V化し、STDでは非装備のウインカーも追加した街乗り安心仕様。後者はダイシン製乾式クラッチやマグ製オイルクーラー、JRP製Fフォーク/ブレーキパネル、乗りもの館のホイールなどなど、超希少なマニア垂涎の1970年代レーシングパーツを満載。長年ホンダ横型系を楽しんでおり、カブ/シャリイ/ダックスなど30台以上を所有する強者だ。

宮城から来場のしんきろうさん。去年までは赴任先の北海道から、しかも2016年から欠かさず参加しているという、やはり強者。愛車の1991年式Z50Jは北海道をイメージして雪男風にカスタム…の予定が、適した生地が見つからず羊風に(笑)。昨年までは娘さんと参加しており、全身ふわふわ仕様や各年のお弁当一覧も娘さんのアイデアだとか。とはいえ単なる色物ではなく、アルミフレームや10インチホイール(雪男=ビッグフットのイメージだそう)で武装もバッチリ。

なぜか横型でもエンジンでもない1台が(笑)。ホンダが海外で販売中の折りたたみ電動バイク「モトコンパクト」だ。オーナーは海外から直接輸入したものの、前輪にブレーキがないなど日本の法規に適さないため現状では登録不可。ブレーキのある後輪を前輪に移植するなどで、特定原付としての登録を模索中だとか。モトコンポの電動版といったルックスに惹かれて人だかりができており「日本でも売ってほしい!」の声も。

こちらも超希少な早矢仕(はやし)製のレーサーカウルを装着した4台。こんなお宝マシンがそこかしこに居るのも当ミーティングの魅力。

マフラーやスイングアームなどのパーツで知られるオーヴァーレーシングプロジェクツの「OV-36A」。アルミフレームと前後モノアームのサス(フロントはウイッシュボーンタイプのガーターフォーク)、ホイールなどを含めたフレームキットで、現在も販売中だ。この車両はさらにメッキの外装で金属感を強調し、巨大オイルクーラーもただならぬ雰囲気を放つ。

前後で12丁掛けのブレーキキャリパー/2連装のヨシムラYDキャブ/油圧シリンダー装備の前後サスなどなど、カブミーティングの名物リトルカブがななんとインタークーラーターボに進化!! 手動排気バルブ付きのマフラーはしっかり排ガスで煤けており、単なる見せ物ではないハズ?!

CB1300スーパーボルドールの白バイ…ではなく、モンキー125です(笑)。前後のカウルやサイドカバーは1300SBの本物で、メーターもSB用を流用(しっかり実働するそう)。外観だけでなく乾式クラッチや片持ちスイングアームなど、カスタム内容もかなりハードだ。白バイと1300SP、それぞれのレプリカ仕様を持ち込み、会場でもひときわ注目を集めていた。

リヤリジッドの人気者・Z50Aのカスタム2例。左は燃料タンク/フレーム/フロントフォークまでフルメッキし、後年のモンキーリミテッドをリジッド版で再現?!。右はエンジン換装で動力性能を超強化し、美麗なチタンマフラー/アルミタンク/スポーティーなタイヤなどで現代風にカスタムされた、バランスのいい1台。

左はモンキーカスタムの定番、美しくまとまったカワサキZ仕様。しかし…右のパターンは初めて見たかも(笑)。モンキー125をベースとする、その名も「MONPULSE(モンパルス)」。ヨシムラ管が普通のモンキー以上に似合って見える!!

新旧カブ系も、多数ではないものの参加あり。ラットな仕上がりのカブ初のOHC車・C65に、スポーティーな足まわりや2本出しマフラーで戦闘力を大幅増強したJA44(先代スーパーカブ110)。

集合/お揃い/雰囲気などなど

同じ機種が集まれば、並べたくなるのが性(さが)ってもの(?!)。美しい仕上がりのシャリイ軍団に、エンジンも車体もハードなカスタムのモンキーバハ。

時空や車種を超えた並びも各所に。左は前後リジッドのZ50Mと、そのカラーリングを模した30周年記念車のモンキーSP(1997年)。右はともに「くまモン仕様」の現行クロスカブ110と最終50ccモンキー。

サイドカー軍団も来場。猿にゴリラに…犬も乗る(ゴーグルがカワイイ)。

「あーこの部品は◎✗△ですよね!」各所でモンキー話に花が咲く。

当日は暑くも寒くもない絶好の天気。イベント会場は新緑に囲まれる。

会場の東京サマーランド周辺はツーリングに適した道も多数。ツーリングを兼ねての参加も気持ちいい。

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