
カワサキは、ヴェルシス1000SEの後継モデルとなるアドベンチャークロスオーバー「ヴェルシス1100SE」を2025年4月12日に発売するとは発表した。日本向けはSE仕様のみのラインナップで、しばらくはヴェルシス1000SEも併売になる模様だ。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:カワサキ
排気量アップだけでなくクイックシフターなど細部もリファイン
前後17インチホイールを採用し、高速道路から荒れた田舎道まで快適に走破できる新型アドベンチャークロスオーバー「ヴェルシス1100 SE」が登場した。従来のヴェルシス1000 SEの後継モデルにあたり、その名の通り排気量アップしたが最大の変更ポイントだ。
中高回転域が大きくパワーアップしている。
エンジンはほぼ同時発表のニンジャ1100SXと同様、従来の77.0×56.0mmから3mmのストロークアップ(77.0×59.0mm)を果たし、排気量は1043cc→1098ccに。こちらは120ps→135psと大幅なパワーアップを果たした。インテークファンネルのセンター2つを外側ファンネルより45mm長くしたことで4000rpm~7000rpmのトルクが向上するなどしているという。
カワサキクイックシフター(KQS)はアップデートされ、1500rpmという低回転からシフト可能に。またトルクが増したことにともない全体にややハイギヤード化され、クルージング時の快適性を向上した。もちろんクルーズコントロールは従来通り採用している。
このほかエンジン排気量の増加に合わせて最適化されたECU、排気系の見直し、オイルクーラーの追加、リヤブレーキディスクの大径化(φ250mm→φ260mm)、ハンドルバーにマウントされたUSBタイプCソケットの新採用(従来は12Vソケットを装備)など、細部までリファインの手が入った。
電子制御によるライダー支援システムは、KTRC(トラクションコントロール)、コーナリングマネジメント、選択可能なパワーモードとライディングモードなど。SHOWA製電子制御サスペンション・スカイフックEERA(電子制御ライドアジャスト)を搭載したKECS(カワサキエレクトロニックコントロールサスペンション)も奢られる。
スマートフォンと連携してナビゲーション機能も利用可能。
また、音声コマンドによる新たな連携機能を有したスマートフォンアプリ「RIDEOLOGY THE APP MOTORCYCLE」を新たに採用。ナビゲーション機能も利用できるようになった。
このほかETC2.0車載器やグリップヒーター、ヘルメットロックを標準装備し、同時に取り付け可能な高い積載能力を持つパニアケースとトップケースなど純正アクセサリーも充実している。細かな傷を自己修復するハイリーデュラブルペイントの採用も見逃せない。
なお、当モデルはカワサキケアモデルに指定され、1か月目点検に加え、3年間の定期点検とオイル交換(オイルフィルター含む)を無償で受けることができる。
価格は209万円。カワサキモータースジャパンの公式サイトには204万6000円のヴェルシス1000SEも掲載(3月10日現在)されており、しばらくは併売されることになる模様だ。
フレームはZZR1400などのモノコックフレームを思い出させる湾曲具合。
ヴェルシス1100 SE の車体カラーとスペック
KAWASAKI VERSYS 1100 SE[2025 model]メタリックグラファイトグレー×メタリックディアブロブラック(GY2)
車名 | VERSYS 1100 SE |
型式 | 8BL-LZT10C |
全長×全幅×全高 | 2270×950×1490-1530mm |
軸距 | 1520mm |
最低地上高 | 150mm |
シート高 | 820mm |
キャスター/トレール | 27.0°/106mm |
装備重量 | 260kg |
エンジン型式 | 水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ |
総排気量 | 1098cc |
内径×行程 | 77.0×59.0mm |
圧縮比 | 11.8:1 |
最高出力 | 135ps/9000rpm |
最大トルク | 11.4kg-m/7600rpm |
始動方式 | セルフ式 |
変速機 | 常時噛合式6段リターン |
燃料タンク容量 | 21L |
WMTCモード燃費 | 18.6km/L |
タイヤサイズ前 | 120/70ZR17 |
タイヤサイズ後 | 180/55ZR17 |
ブレーキ前 | φ310mmダブルディスク |
ブレーキ後 | φ260mmディスク |
乗車定員 | 2名 |
価格 | 209万円 |
車体色 | 灰×黒(一部ハイリーデュラブルペイント採用) |
発売日 | 2025年4月12日 |
ヴェルシス1100 SE のディテール
KAWASAKI VERSYS 1100 SE[2025 model]純正アクセサリー装着車
KAWASAKI VERSYS 1100 SE[2025 model]
KAWASAKI VERSYS 1100 SE[2025 model]
KAWASAKI VERSYS 1100 SE[2025 model]
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(カワサキ [KAWASAKI] | 新型アドベンチャー/クロスオーバー/オフロード)
KLX300はKXイメージのシャープな最新デザインに新グラフィック&色変更 日本では2016年5月15日にファイナルエディションが発売されたデュアルパーパスモデル「KLX250」だが、北米では2021[…]
2024年登場の「KLX230S」「KLX230SM」に続く新バリエーション KLX230プラットフォームに新顔が登場した。北米で発表されたのは、「KLX230 DF ABS(DF)」と「KLX230[…]
シェルパの名を復活させたブランニューモデル カワサキが、KLX230シリーズをモデルチェンジするとともに、KLX230Sとしては3年ぶり(その他の無印やSMは2~5年ぶり)に復活させたのは、2024年[…]
ラインナップ豊富な新生KLX230シリーズ カワサキは、KLX230シリーズをモデルチェンジするとともに、KLX230Sとしては3年ぶり(その他の無印やSMは2~5年ぶり)に復活させた。 KLX230[…]
シェルパの名を復活させたブランニューモデル カワサキは、KLX230シリーズのモデルチェンジ時点で、トレッキングモデル「KLX230シェルパ」をラインナップに加えた。シェルパの名を冠したバイクとしては[…]
最新の関連記事(新型アドベンチャー/クロスオーバー/オフロード)
KLX300はKXイメージのシャープな最新デザインに新グラフィック&色変更 日本では2016年5月15日にファイナルエディションが発売されたデュアルパーパスモデル「KLX250」だが、北米では2021[…]
2024年登場の「KLX230S」「KLX230SM」に続く新バリエーション KLX230プラットフォームに新顔が登場した。北米で発表されたのは、「KLX230 DF ABS(DF)」と「KLX230[…]
ドゥカティ初の単気筒モタードモデル モタードモデルといえば、通常はオフ車の派生モデルとして作られるが、この「ハイパーモタード698モノ」は、ロードスポーツキャラに100%振りきって、車体剛性も高めに設[…]
ツーリングでの安心感と操縦性にさらなる磨き! 3月下旬には、大阪と東京で毎年恒例のモーターサイクルショーが開催され、いよいよ春本番。東京のほうの土日には、私もいくつかのブースでトークショーに出演しまし[…]
正式発表が待たれる400ccオフロード/スーパーモト スズキは、昨秋のEICMA(ミラノショー)にて、新型400ccデュアルパーパスモデル「DR-Z4S」およびスーパーモトモデル「DR-Z4SM」を発[…]
人気記事ランキング(全体)
左右2本出しマフラーやベルトドライブ、6速ミッションも採用 ヒョースンモータージャパンは、水冷124.7cc・V型2気筒エンジンを搭載したクルーザーモデル「GV125Xロードスター」を発売する。 挟み[…]
涼しさの心臓部。それは「素材」と「構造」の魔法的組み合わせ うだるような暑さと、じっとりと肌にまとわりつく湿気。毎年繰り返されるこの季節に、多くの人が少しでも快適に過ごせる服を探し求めている。そんな中[…]
最高のハイバランス600ccマルチ! 今回ご紹介するカワサキGPZ600Rは、1985年6月1日に66万9000円(限定1000台)で発売されました。 1980年代半ばといえば400ccクラスが人気の[…]
前輪荷重多めでスポーティーなPG-1 ヤマハPG-1の現地向けプロモーションビデオは、往年のスズキ バンバンやドゥカティ スクランブラーシリーズを連想させる、アクティブ&ポップなテイストで構成されてい[…]
グローバル展開では『500cc』のほうが有利になる地域も ホンダ「GB350」シリーズといえば、直近ではクラシカル要素を強化したGB350Cも新登場し、走りのフィーリングまで変えてくるこだわりっぷりが[…]
最新の投稿記事(全体)
SHERPA LIFE スタートキャンペーン キャンペーン概要 対象期間中、カワサキプラザで”KLX230 SHERPA”の新車を成約した方に、カワサキプラザアパレルや純正アクセサリーの購入、さらにオ[…]
「bimota by Kawasaki Racing Team」の公式チームウェアがついに登場 「bimota by Kawasaki Racing Team」の公式チームウェアは、洗練されたホワイト[…]
幅広/甲高の日本人特有の足型に対応 きっちりとライディングの装備をする上半身に比べて、下半身がカジュアルな装いのライダーは意外と多い。とくに頻繁にペダルを操作する靴は、足の保護とともにライディングには[…]
ジェントルマンズライド(Distinguished Gentleman’s Ride)とは? 「ジェントルマンズライド(Distinguished Gentleman’s Ride、以下DGR)」は、[…]
アメリカは”英国車マニア”多し! この1956年製MGAはご覧の通り左ハンドルで、最初から北米仕様だったもの。そもそも、アメリカは英国車マニアが数多く存在しており、1950年代どころか1930/194[…]
- 1
- 2