
2010年のデビュー以来、ベストセラーとなっている「PCX」。その歴史を振り返りたい。2018年型では、外観を新しくするとともにエンジンは排ガス規制に対応しつつパワーアップし、第3世代へ進化した。さらにフレームやホイール、サスまで改良し150にはABS仕様を新設定したこともトピックだった。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:ホンダ
4年ぶりのフルモデルチェンジだった
2018年モデルが発売されたのは、2018年4月6日のこと。フルモデルチェンジだったこともあり、外観からして第2世代とは異なることが明らかだった。これは、2017年10月の東京モーターショーで発表されたEV&ハイブリッド版のスタイルと同じ。
一方のエンジンはスクーター用の「eSP(イーエズピー)」を一部変更して、中高回転域の出力を向上、同時に平成28年排ガス規制にも対応していた。車体はフレームをアンダーボーンタイプからダブルクレードル構造に変更。タイヤのサイズアップやリヤサスのストロークアップも実施していた。装備面ではスマートキーと電源ソケットを採用するなど充実の内容となり、価格は34万2360円~の設定だった。
HONDA PCX[2018 model]
主要諸元■全長1925 全幅745 全高1105 軸距1315 シート高764(各mm) 車重130kg(装備)■水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 124cc 12ps/8500rpm 1.2kg-m/5000rpm 燃料タンク容量8.0L■タイヤサイズF=100/80-14 R=120/70-14 ●価格:34万2000円~ ●色:赤、黒、白、銅 ●発売日:2018年4月6日
【HONDA PCX[2018 model]】キャンディラスターレッド
【HONDA PCX[2018 model]】ブライトブロンズメタリック
HONDA PCX[2018 model]のおもな変更点
ライディングポジションはリラックス
従来型からシート高は4mm上がって764mmとなったが、足着き性は良好。上体が起きたリラックスポジションで足の置き場が前後に広いため、膝を伸ばしてクルーズしたり曲げてキビキビ走ったりとライディングの自由度が高いのも従来モデルと変わらず。フロアステップは、従来モデルよりフットスペース平面部を車体前方方向へ拡大していた。
身長172cm、体重65kgのライディングポジション。足着き性は両かかとが余裕で接地。シートの着座位置の自由度が高いのもPCXの特徴で広いフロアステップとともにさまざまな体格のライダーに対応していた。
スマートキーなど装備はクラス最高峰
初代から採用しているアイドリングストップシステムは2018年モデルでも継承。シート下のラゲッジスペースは従来の25→28Lに容量を拡大し、さらにフロントパネル左側のインナーボックスには新たにACCソケットを設けスマホ等の充電に配慮しされていた。
スマートキーはウインカーが点滅するアンサーバック機能を備え、自車の位置を確認することができた。また、150のみフロントのみが作動するABS仕様を新たに設定し、STDモデルは従来同様に前後連動のコンビブレーキを採用していた。
撮影車はオプションのグリップヒーター(1万7820円)が装着済み。ハンドルまわりはメッキ塗装のハンドルカバーの上にブラック塗装のアッパーカバーを配置。またテーパー形状のハンドルウェイトもメッキとし高級感を演出。タイヤは前後14インチのままワイドなサイズとし、タイヤ剛性が高められていた。ホイールはスポーク本数を5→8本に増やしつつF=200g、R=500gの軽量化を達成。
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