
ヤマハは欧州で、マイナーチェンジした大型スポーツスクーター「TMAX」「TMAX TECH MAX」を発表した。新しいデュアルヘッドライトを採用し、エンジンはユーロ5+に準拠。ブレーキコントロールシステムの追加など電脳もアップグレードされている。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
新型ヘッドライト採用、コネクティビティ強化など
ヤマハが欧州で新型「TMAX」および「TMAX テックマックス」を発表した。新しい2眼ヘッドライトの採用とともにボディ外観もよりシャープな造形となり、7インチTFTディスプレイはコネクティビティを強化。新採用の電子制御のブレーキコントロール(BC)システムは、いわゆるコーナリングABSだ。
560cc並列2気筒エンジンは欧州排ガス規制のユーロ5+に準拠し、さまざまな走行状況に合わせてエンジン出力特性を選択できるDモードやトラクションコントロールシステムは引き続き採用している。
7インチTFTディスプレイはアップグレードを受け、3種類の表示レイアウトから選択できるようになったほか、MyRideアプリを介したコネクティビティも許可された。MyRideアプリではライディングログや駐車場所の記憶、燃料消費量、走行ルートなどの機能を利用できるほか、ガーミン製Motorizeアプリを利用することでフルマップのナビゲーションを表示可能になる。
外観デザインは、間もなく25年目を迎えるTMAXの伝統を保ちながらデュアルアイヘッドライトを再設計。内蔵ポジションライトが鋭い眼光を表現する。これに合わせて車体前半のボディワークも新デザインとなり、象徴的なブーメラン型サイドパネルなどと相まってスポーツDNAを誇示している。
YAMAHA TMAX[2025 EU model]
このほか、従来より継承する大径ディスクブレーキや倒立フロントフォーク、軽量アルミツインスパーフレーム、スピンフォージドホイールなど車体スペックはスポーツバイク並み。
それでいて、シート下には大きな収納スペースを備え、フルフェイスヘルメット1個またはオープンフェイスヘルメット2個を収納可能、そしてこれらにキーレスでエントリーできるスマートキーの採用など、利便性は普通のスクーター並みだ。
欧州では2025年3月より販売予定で、参考までにイタリアでの価格は1万3499ユーロ(日本円換算約223万5000円・11/1現在)から。TMAX テックマックスは1万5699ユーロ(約260万円)となっている。日本への導入は来春以降だろうか。
TMAXテックマックスは、110mmの幅で調整可能な電動スクリーンやグリップヒーター&シートヒーター、クルーズコントロール、タイヤ空気圧監視システム、専用デザインのホイールなどを備えたハイグレードバージョンだ。
YAMAHA TMAX Tech MAX[2025 EU model]
YAMAHA TMAX / TMAX Tech MAX[2025 EU model]
YAMAHA TMAX[2025 EU model]Icon Black
YAMAHA TMAX[2025 EU model]Tech Kamo
YAMAHA TMAX Tech MAX[2025 EU model]Ceramic Grey
YAMAHA TMAX Tech MAX[2025 EU model]Dark Magma
車名 | TMAX | TMAX Tech MAX |
全長×全幅×全高 | 2195×780×1415-1470mm | 2195×780×1415-1525mm |
軸距 | 1575mm | ← |
最低地上高 | 135mm | ← |
シート高 | 800mm | ← |
キャスター/トレール | 未発表 | ← |
装備重量 | 219kg | 221kg |
エンジン型式 | 水冷4ストローク並列2気筒 DOHC4バルブ | ← |
総排気量 | 562cc | ← |
内径×行程 | 70.0×73.0mm | ← |
圧縮比 | 10.9:1 | ← |
最高出力 | 47.6ps/7000rpm | ← |
最大トルク | 5.61kg-m/5250rpm | ← |
始動方式 | セルフスターター | ← |
変速機 | 無段変速 | ← |
燃料タンク容量 | 15L | ← |
WMTCモード燃費 | 20.83km/L | ← |
タイヤサイズ前 | 120/70R15 | ← |
タイヤサイズ後 | 160/60R15 | ← |
ブレーキ前 | φ267mmダブルディスク +4ポットキャリパー | ← |
ブレーキ後 | φ282mmディスク +1ポットキャリパー | ← |
価格 | 1万3499ユーロ | 1万5699ユーロ |
色 | 黒、緑カモ | 灰、茶 |
発売時期 | 2025年3月 | 2025年3月 |
【動画】2025 Yamaha TMAX & TMAX Tech MAX: MAX is in details
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA] | 新型スクーター)
通勤エクスプレスには低価格も重要項目! 日常ユースに最適で、通勤/通学やちょっとした買い物、なんならツーリングも使えるのが原付二種(51~125cc)スクーター。AT小型限定普通二輪免許で運転できる気[…]
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
125ccクラス 軽さランキングTOP10 原付二種は免許取得のハードルも低く、手軽に楽しめる最高の相棒だ。とくに重要なのは「軽さ」だろう。軽ければ軽いほど、街中での取り回しは楽になるし、タイトなワイ[…]
LCDメーターがTFTにグレードアップ、外観も一新! リーニングマルチホイール=LMW採用の原付二種/軽二輪スクーターとして独自の地位を築いているヤマハの「トリシティ125」「トリシティ155」がマイ[…]
シグナスシリーズ、20年の歴史を背負うニューフェイス 以前は空冷エンジン搭載のコンパクトな原付二種スポーツスクーターとして人気を博した「シグナスX」だが、水冷の新世代「シグナス グリファス」に交代した[…]
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA])
世界最高の熱伝導率を誇るシートとレインウェア並みの防水透湿性を融合 ヤマハの純正アクセサリーをリリースするワイズギア。ʼ25年の秋冬ライディングギアは、バイク用として求められる性能を満たしつつ、温かく[…]
ヤマハブースは東京ビッグサイトの東5ホール! ヤマハブースでは世界初公開のワールドプレミア×5モデルを含むモーターサイクルや電動コミューター、eBike(電動アシスト自転車)などを出展する。また、楽器[…]
ヤマハの3気筒スーパースポーツがついに国内登場! ヤマハは国内向けモデルのYZF-R9をついに正式発表。鈴鹿8耐などで展示して注目を集めてきたが、ファンが待たされた甲斐はある150万円切り(149万6[…]
YZF-R1/R6のレースベース車が受注開始! ヤマハがロードレースやサーキット走行専用モデル「YZF-R1 レースベース車」と「YZF-R6 レースベース車」の発売を発表。いずれも期間限定の受注生産[…]
1位:フルカウルスポーツ「CBR500R FOUR」登場 CB500SFと同時に、重慶モーターサイクルショーではフルカウルスポーツの「CBR500R FOUR」も世界初公開された。こちらも新設計の50[…]
人気記事ランキング(全体)
低く長いデザインが個性マシマシ! レトロモダンなボバークルーザー 中国から新たな刺客がやってきた! ベンダは2016年設立の新興メーカーで、独自設計のエンジンを搭載したクルーザーを中心に、ネイキッドな[…]
初の電動スクーターが「C evolution」 2017年、BMWモトラッドは初の電動スクーター「C evolution(Cエボリューション)」を発売。それまでのガソリンエンジンを搭載したC650に通[…]
秋向けライディングギア 機能性抜群なライディングパーカー JK-604:1万2000円台~ ヨーロッパで人気の気軽にはおれるケブラー裏地入り、スリーシーズン向けスエットパーカ。肩と肘にはCEレベル2ソ[…]
月内発売:SHOEI「GT-Air3 MIKE」 インナーバイザー付きフルフェイスの決定版、SHOEI「GT-Air3」に、ニューグラフィックモデル『MIKE(マイク)』が2025年10月に満を持して[…]
原付でエンジンがかからない主な原因 「原付 エンジン かからない 原因」とネット検索する方が多いように、バッテリー上がりやプラグの劣化、燃料不足など、複数の原因によってエンジンを始動できなくなるケース[…]
最新の投稿記事(全体)
スーパースポーツ譲りのエンジンと幅広いシーンに対応する車体 CB1000Fは、ホンダの代表的なプロダクトブランド「CB」のフラッグシップモデルと位置づけられている。 スーパースポーツモデルのエンジンを[…]
世界最高の熱伝導率を誇るシートとレインウェア並みの防水透湿性を融合 ヤマハの純正アクセサリーをリリースするワイズギア。ʼ25年の秋冬ライディングギアは、バイク用として求められる性能を満たしつつ、温かく[…]
古いゴムは硬化するのが自然の節理、だが・・・ ゴム部品は古くなると硬くなります。これは熱・酸素・紫外線などによる化学変化(酸化劣化)で、柔軟性の元である分子の網目構造が変化したり、柔らかくする成分(可[…]
アッパーミドルクラスに君臨する“Sugomi”ゼットの中核モデル カワサキは北米において、948cc並列4気筒エンジンを搭載したスーパーネイキッド「Z900」および上級モデル「Z900 SE」の202[…]
スクランブラースタイルのCL500はカスタマイズも楽しい トラディショナルなスクランブラースタイルの大型バイクとして、2023年に登場したHonda「CL500」とはどんなバイクなのでしょうか? 筆者[…]
- 1
- 2