ヤマハは、水冷155ccのブルーコアエンジンを搭載したスポーティな軽二輪スクーター「X FORCE ABS(エックス フォース)」をマイナーチェンジし、2024年9月20日に発売すると発表した。ストリートモタードをイメージしたというスタイリングに、トラクションコントロールシステムなど本格的な装備を誇る。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:ヤマハ
コンセプトは「マスター・オブ・ストリート スクーター」
ヤマハは、軽二輪スクーター「X FORCE(エックス フォース)」をマイナーチェンジし、2024年9月20日に発売すると発表。水冷155ccの“BLUE CORE(ブルーコア)”エンジンを専用設計フレームに搭載し、トラクションコントロールシステムや専用アプリによるコネクテッド機能など最新の装備を誇る、高速道路も走れるスポーツスクーターだ。
今回のマイナーチェンジでは、日常での使い勝手に配慮して、リヤホイールの後方にマウントされたリヤフェンダーの形状を変更。走行時の泥や雨水の巻き上げを減らすよう延長された。
また、4色あったカラーバリエーションは全て更新され、新たに『マットダークグリーン』『マットベージュ』『ホワイト』『ブラック』のラインナップに。ホワイトとブラックに関しては従来と同じ色名だが、車名ロゴの色味などが変更されている。
Xフォースのコンセプトは“Master of Street Scooter”とされ、通勤/通学といった街乗りで乗って楽しく、かつ快適で便利なモデルとして開発された。顔つきなどは発売されて間もないシグナスグリファス(原付二種)の兄貴分を思わせるが、全体のサイズはむしろややコンパクト。ホイールベースは同じ1340mmだが、シート高は815mmと高めかつフラットなシート形状となっており、幅広でフラットなハンドルバーとあいまってスポーティな走り実現している。
前述のブルーコアエンジンは、全域で高トルクを発生すべく可変バルブ機構VVAを搭載。オフセットシリンダーや鍛造ピストン、DiASilシリンダーなどの採用によりフリクションロスを低減し、最新モデルにふさわしい高効率エンジンとしている。また、始動時はスターターモーターとして、走行時はジェネレーターとして機能する「スマートモータージェネレーター」を採用し、シンプル化&軽量化と静粛なエンジン始動を可能にした。雨天時など路面状況が悪いときでも後輪のスリップを抑制するトラクションコントロールシステムを採用しているのもトピックだ。
液晶メーターは、専用アプリ「YAMAHA Motorcycle Connect」をインストールしたスマートフォンとペアリングすることが可能で、電話やメールの着信、スマートフォンのバッテリー残量などをメーターに表示できるようになる。また、スマートフォン画面をサブメーターとして使うことができ、エンジン回転数やスロットル開度、エコ運転状況などを表示可能だというから嬉しい。このほか、メンテナンス推奨時期のお知らせや燃費管理、さらに車両の最終駐車位置確認も可能だ。
便利機能も充実。シート下トランクは容量23.2Lで、ヘルメットホルダーは2個装備。5V2AのUSBソケットでスマートフォン充電対策も抜かりはない。燃料タンク容量は6.1Lで、WMTCモード燃費40.9km/Lと掛け合わせれば、想定される航続距離は約250kmになる。
主要諸元は、リヤフェンダーの延長にともなって全長が1895→1920mmとなったほかに変更なし。価格は2022年6月発売時から初のモデルチェンジで1万1000円の上昇となった。
また、2023年4月に発売されたアクセサリーパッケージ「X FORCE Low」は2024年モデルにも適用。Xフォースの車両価格に単体価格2万1450円のローダウンシート(ワイズギア製品)を組み合わせ、車両価格に1万1000円を上乗せ。税込で1万450円お得なパッケージだ。
YAMAHA X FORCE[2024 model]
車名 | X FORCE |
認定型式/原動機打刻型式 | 8BK-SG79J/G3S5E |
全長×全幅×全高 | 1920×760×1120mm |
軸距 | 1340mm |
最低地上高 | 125mm |
シート高 | 815mm |
キャスター/トレール | 26°30′/99mm |
装備重量 | 130kg |
エンジン型式 | 水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ |
総排気量 | 155cc |
内径×行程 | 58.0×58.7mm |
圧縮比 | 11.6:1 |
最高出力 | 15ps/8000rpm |
最大トルク | 1.4kg-m/6500rpm |
変速機 | Vベルト無段変速(オートマチック) |
燃料タンク容量 | 6.1L(無鉛レギュラーガソリン) |
WMTCモード燃費 | 40.9km/L(クラス2 サブクラス2-1)1名乗車時 |
タイヤサイズ前 | 120/70-13(チューブレス) |
タイヤサイズ後 | 130/70-13(チューブレス) |
ブレーキ前 | 油圧式ディスク |
ブレーキ後 | 油圧式ディスク |
乗車定員 | 2名 |
価格 | 40万7000円 |
車体色 | 艶消し深緑、艶消しベージュ、白、黒 |
発売日 | 2024年9月20日 |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA])
ヤマハの最先端技術の結晶、それがYZF-R1だ 今からちょうど10年前の2014年11月。イタリアはミラノで開催されたEICMAにおいて、7代目となるヤマハのフラッグシップ“YZF-R1”が華々しくデ[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc 400ccクラスは、普通二輪免許を取ってから間もないビギナーも選ぶことができる排気量帯で、16歳から乗ることができる。 そんな400cc[…]
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
高いポテンシャルを持ちながら肩の力を抜いて乗れる二面性で大ヒット セローが登場した1985年は、オンロードでは本格的なレーサーレプリカブームが到来する頃でした。オフロードも同様で、パンチのある2ストロ[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
最新の関連記事(新型スクーター)
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
新色×2に加え、継続色も一部変更 ホンダは、水冷4バルブの「eSP+」エンジンを搭載するアドベンチャースタイルの軽二輪スクーター「ADV160」に、スポーティ感のある「ミレニアムレッド」と上質感のある[…]
装備の充実で価格は8万9100万円上昇 フォルツァが約2年ぶりに変更を受け、2025年モデルとして発売される。2022年末に登場したモデルは、新型と同じヘッドライトデザインやメーターパネルの変更のほか[…]
「みんなが使えるクラス最軽量級モビリティ」PEV600 今回PEV600をご紹介する前に、先代モデル”GEV600”のご説明をさせていただきます。 GEV600は2020年秋に第一種原動機付自転車とし[…]
1位:【2024年5月版】125ccスクーターおすすめ11選! 125ccスクーターに関する魅力とおすすめモデルを伝えた、5月の記事が1位。原付二種(51~125cc)クラスのスクーターは、手軽なサイ[…]
人気記事ランキング(全体)
4気筒CBRシリーズの末弟として登場か EICMA 2024が盛況のうちに終了し、各メーカーの2025年モデルが出そろったのち、ホンダが「CBR500R FOUR」なる商標を出願していたことが判明した[…]
2025年こそ直4のヘリテイジネイキッドに期待! カワサキの躍進が著しい。2023年にはEVやハイブリッド、そして2024年には待望のW230&メグロS1が市販化。ひと通り大きな峠を超えた。となれば、[…]
一定以上のスピードの車両を自動的に撮影する「オービス」 結論から言うと、基本的にバイクはオービスに撮影されても捕まらない。そもそもオービスはバイクを取り締まるつもりがない。ただし警察にもメンツがあるか[…]
CB750/900Fと並んで進んでいた、ホンダが大攻勢に賭けた初の新エンジン! どのクルマメーカーもお手上げだったマスキー法という排気ガス規制をクリアして、ホンダが世界に認められたCVCCエンジン開発[…]
一度掴んだ税金は離さない! というお役所論理は、もういいでしょう 12月20日に与党(自民党と公明党)が取りまとめた「令和7年度税制改正大綱」の「令和7年度税制改正大綱の基本的な考え」の3ページ目に「[…]
最新の投稿記事(全体)
どんなUber Eats配達員でも必ず持っている装備といえば、スマートフォン。これがなければ、仕事を始めることすらできません。 そんなスマートフォンですが、太陽が強く照っている日に使うと画面が真っ黒に[…]
今シーズンに続き富樫虎太郎選手を起用、新加入は木村隆之介 元MotoGPライダーの中野真矢さんが率いるレーシングチーム「56RACING(56レーシング)」が、2025年のレース活動概要を発表した。 […]
全日本ST1000とASB1000の両カテゴリーを制す! 開幕2連勝を飾り、常にポイントリードし最終戦を待たずにチャンピオンを決めた全日本ST1000クラスに比べ、ARRC ASB1000クラスは、ポ[…]
一度掴んだ税金は離さない! というお役所論理は、もういいでしょう 12月20日に与党(自民党と公明党)が取りまとめた「令和7年度税制改正大綱」の「令和7年度税制改正大綱の基本的な考え」の3ページ目に「[…]
ヤマハの最先端技術の結晶、それがYZF-R1だ 今からちょうど10年前の2014年11月。イタリアはミラノで開催されたEICMAにおいて、7代目となるヤマハのフラッグシップ“YZF-R1”が華々しくデ[…]
- 1
- 2