
アメリカではAmazonでモーターサイクルを買えるようですが、YouTubeチャンネル『Bikes and Beards』による今回のお買い物は、249ccのVツインエンジンを搭載したボバースタイルの新車。いろんな意味で驚きに満ちた箱開けだったようです。
●文:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:Bikes and Beards
6999ドルで入手したバイク「VOGER」、ハーレーよりでっかい箱で到着!
タンクの中が明るいぞ!
彼女を乗せたらどこに足を置けばいいんだ?
ヘッドカバーがプラスチック?!
アメリカの人気YouTubeチャンネル『Bikes and Beards』が購入したのは、Amazonで販売されているマッシモ・モーターサイクルの「VOGER」というバイク。全長2メートル30センチに迫る車格はド迫力のひとことです。
その価格は6999ドル、おおよそ7000ドル(日本円換算約93万5000円・12/29現在)。Bikes and Beardsの所有するBMW・R18よりもちょっと短いだけで、Amazonで公開されている写真を見る限りは高級感もそこそこあるように思えます。
そんなVOGERの箱開けは驚きの連続だったようです。といっても、いい意味の驚きはほとんどなくて、5000rpmで止まったタコメーターやDIYで作ったと思われるハンドルスイッチ、外光が透けて見える燃料タンク、タンデムステップがないのにタンデムシートはある、ウインカーが法規適合しているとは思えない、といった各ディテールに突っ込みが冴えわたるのでした。
でも、なにより凄いのはマフラーが同梱されていないこと。
Bikes and Beardsはメーカーに電話で連絡を取ったのですが、数週間待ってもマフラーは到着しなかったことから動画の公開に踏み切ったようです。
しかたなく(?)エンジンを始動してみると、水面に泡が上がってくるときのようなポコポコ音。そこで彼らはこれを「バブルバイク」と名付け───。
“ミリタリーグレード”とは
リーズナブルという言葉がありますが、これは単に安いという意味ではなく、「理由=reason」と「できる=able」からなるもので、“納得できる”とか“価格の理由を説明できる”から転じて“内容からすれば安い”と解釈するのが妥当でしょう。その意味で、このバイクは「モスト エクスペンシブ(最も高価)」だったってわけです。
Bikes and Beardsによればエンジンは明らかに中国製で、この手のものにありがちなガラクタ的な単気筒ではなくVツインであることは評価できるとのこと。とはいうものの、オイルタンクっぽく作られているものには特に意味がなかったり、シート下のスプリングはまるで仕事をしなかったりと、形のイメージだけで機能性はまったく追求されていないことに鋭い突っ込みが入るのでした。
ちなみにこのVOGER、ミリタリーグレードを謳っているようでしたが、さすがにそれはなさそうです。
でも、乗って面白いかどうかは、こうしたクオリティや価格とはまた別問題。じっさいにBikes and Beardsの2人が試乗すると満面の笑みになり、とても気に入った様子でした。
……まあ、価格は2500ドル、いや1700ドル、もしくは800ドルが妥当か、なんて素直な感想も漏らしてしましたけど。
ほかにも、車体にはVOGERと書いてあるのに箱やフレームにはZETHS BOGER 250とあったりして、Bikes and Beardsではこのバイクがアメリカではなく中国のテキサス州から送られてきたのだろうと結論づけていました。
ちなみにBikes and BeardsがVOGERよりも安いバイクとして挙げていたのは下記。
ホンダ レブル300=4699ドル~
ホンダ レブル500=6399ドル
ロイヤルエンフィールド INT650=5999ドル
カワサキ バルカンS(650)=7449ドル
ハスクバーナ ビットピレン401=5399ドル
動画には「バブルバイクはこの動画を作るために7000ドルの価値があったんだよ!」「こんなに笑ったのはひさしぶり」「これが2023年のトレンドになるのか……」など1万件近くのコメントが寄せられていました。
※画像はYouTubeチャンネル『Bikes and Beards』より。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
747ドルで入手したバイク「TAOTAO 125」 vs 950ドルの「APOLLO 125」 「どっちが早く組み立てられるか勝負!」 「お子さんがパーツを飲み込まないように、だって……」 「日本のメ[…]
くんかくんか……木の箱はジャパンの匂いがするぜぇ~! アッハハー! エンジンの上に蛇が巣を作ってたみたいだぞ! いや、ネズミっぽいぞ……? 41年も箱入り(動画公開時)になっていた新車のヤマハSR50[…]
最新の関連記事(ニュース&トピックス)
GSX-8R特別仕様車「Kiiro Limited Edition」を限定発売 スズキは、英国市場向けにスーパースポーツモデル「GSX-8R」の特別仕様車「GSX-8R Kiiro Limited E[…]
6/6発売:スズキ「バーグマンストリート125EX」 低回転トルクを重視したSEP-αエンジンを搭載したスズキの原付二種スクーターだ。アドレス125、アヴェニス125に続くスズキ最新世代の原付二種スク[…]
ヤマハ「YZF-R9」日本価格は140万円台前半か ヤマハの新型スーパースポーツ「YZF-R9」の日本国内導入が2025年春以降と案内されており、正式発表への期待が高まっている。とくに注目したいのは価[…]
ビモータ「KB998 Rimini」を日本導入 イタリアが誇るモーターサイクルブランド ビモータは、カワサキとの連携による最新モデル「KB998 Rimini」を2025年9月1日に日本で発売すると発[…]
憧れのヨーロッパを快適に駆け抜けろ HondaGO TOURによるヨーロッパツーリング企画、「HondaGO TOUR in EUROPE」。 このツアーの最大の魅力は、海外でのツーリングを「気軽に」[…]
最新の関連記事(新型クルーザー)
2025年モデル概要:無印がブラック/ホワイトの2色ラインナップに 前18/後16インチホイールを履くロー&ロングフォルムなミドルクラスクルーザー「エリミネーター」。その2025年モデルでは1色のみの[…]
3種のグレードそれぞれに専用カラー カワサキモータースジャパンは、前18/後16インチホイールを履くロー&ロングフォルムなミドルクラスクルーザー「エリミネーター」シリーズの2025年モデルを発表した。[…]
約8割が選ぶというEクラッチ仕様 「ずるいですよ、あんなの売れるに決まってるじゃないですか……」と、他メーカーからの嘆き節も漏れ聞こえてくるというホンダの新型モデル「レブル250 Sエディション Eク[…]
足着きがいい! クルーザーは上半身が直立したライディングポジションのものが主流で、シート高は700mmを切るケースも。アドベンチャーモデルでは片足ツンツンでも、クルーザーなら両足がカカトまでベタ付きと[…]
チーフテン パワープラス 排気量1834ccのVツインを高回転まで回して走る痛快さ インディアン・モーターサイクル(以下インディアン)の「チーフテン」は、モデル名を「チーフテン パワープラス」に変更。[…]
人気記事ランキング(全体)
日本仕様にもニューカラー投入か 英国スズキは、マキシスクーター(日本でいうところのビッグスクーターにあたる)の「バーグマン400」にニューカラーを導入すると発表した。 深緑の『パールマットシャドウグリ[…]
2024年登場の「KLX230S」「KLX230SM」に続く新バリエーション KLX230プラットフォームに新顔が登場した。北米で発表されたのは、「KLX230 DF ABS(DF)」と「KLX230[…]
1998年登場のロングセラーモデル、ホンダCB1300シリーズの魅力とは? 今回は、私が白バイ隊員として約10年間、ホンダ CB1300に乗ってきた経験や感想を交えて、CB1300シリーズをお勧めする[…]
カブとは違うのだよスーパーカブとはっ! みなさんご存知のとおり、スーパーカブは2014年に立体商標として登録されている。この立体商標とは、いわば“形の特許”であり、立体商標として代表的なのは「コカコー[…]
東京モーターショーへ参考展示された3年後に商品化リリース! 1992年にスズキからデビューしたSW-1は、さすがにここまで異様さを纏うと、当時も街中で滅多に見かけなかったが、偶然でも目に入ると「SW-[…]
最新の投稿記事(全体)
レッドバロン会員なら使わなきゃ損!? 会員制リゾートクラブ「カイザーベルク」。“会員制”なんて言葉を使ってしまうと妙にハードルが高そうに思えるかもしれないが、逆だ。会員とはつまり、レッドバロンでバイク[…]
標準車用も後日リリース予定! ストリートファイター系のスパルタンなルックスで登場したホンダCB1000ホーネット。人気はブレンボやオーリンズなどの特別装備を持つ上位グレードの「SP」だが、このSPの純[…]
Barcelona(バルセロナ)GTXジャケット 耐摩耗性に優れた表面素材と、GORE-TEX(R) Proによる高い防水透湿性を備えたジャケット。シンプルなデザインでふだん着の上に着用でき、雨の日の[…]
ポイント1:ホルダー背面のエアバッグが高周波振動を効果的に除去 “振動対策”は、バイクにスマートフォンをマウントする際の大きな課題だ。 スマホの地図アプリが街乗りやツーリングで便利なことが知られ、20[…]
カフェだけじゃないバイク乗りのための空間 神奈川県座間市にある「ライダーズベース・リバティ」は、レンタルできる洗車場やピットなどを完備し、バイク用品やバイク本体(!)まで購入できるライダーズカフェだ。[…]