
2023年11月にイタリアで開催されたEICMA(ミラノショー)にて、ホンダはニューモデル「NX500」を発表した。クロスオーバーのCB500Xをモデルチェンジして車名を変更したモデルであり、CB500Xの日本仕様=400Xもこれに準じたモデルチェンジを行う可能性が高そうだ。
●文:ヤングマシン編集部
400Xの欧州版=CB500Xからのモデルチェンジ
今回登場した「NX500」は、完全なニューモデルではなく、クロスオーバーモデルとして欧州などで販売されているCB500Xのモデルチェンジ版。日本では排気量を471→399ccとし、400Xとして販売されている車両だ。
CB500Xは、2022年モデルで前輪の17→19インチ化や倒立フォークの採用、フロントのダブルディスク化などを行っており、NX500はこの基本構成を踏襲しつつ、スタイリングを改めて装備を充実させるなどのアップデートを図ったモデル。ちなみにNXとは「New X-over」の略で、1980年代後半に欧州を中心に販売された単気筒アドベンチャー・NX650ドミネーターに由来する車名だ。
HONDA NX500(2024model)Grand Prix Red
デザインを変更し走行性能もアップデート
NX500へのモデルチェンジでは、デザインが高速走行時の安定性を向上させたシャープなものとなり、新作のLEDヘッドライト&テールライトも採用。さらにメーターをXL750トランザルプ譲りの5インチTFTフルカラータイプとし、スマホ接続が可能なHonda RoadSyncを搭載、ターンバイターンナビなどを使用可能としている。
471cc/180度クランクの並列2気筒エンジンは、HSTC(ホンダセレクタブルトルクコントロール)を追加し、ECUのリセッティングで低中速域の加速力を改善。足回りでは前後サスペンションのセッティングを改め、従来のY字型7本→Y字型5本へとスポークデザインを改めた新ホイールを採用、フロント800g/リヤ700gを軽量化している。
車体色にはグランプリレッド/マットガンパウダーブラックメタリック/パールホライゾンホワイトの3色を設定。現状では400Xにこれらの変更が反映されるかは未発表だが、普通に考えれば日本にも2024モデルとして「NX400」が投入される可能性は高いだろう。
HONDA NX500(2024model)
ホンダNX500・主要諸元
全長✕全幅✕全高 | 2165mm x 830mm x 1415mm |
軸距 | 1445mm |
最低地上高 | 180mm |
シート高 | 830mm |
車両重量 | 196kg |
エンジン種類 | 水冷4スト並列2気筒 DOHC4バルブ |
総排気量 | 471cc |
内径✕行程 | 196kg |
圧縮比 | 10.7: 1 |
最高出力 | 35kW(47.6ps)/8600rpm |
最大トルク | 43Nm(4.3kg-m) /6500rpm |
始動方式 | セルフ式 |
変速機 | 常時噛合式6段リターン |
燃料タンク容量 | 17.5L |
WMTC燃費 | 27.8km/L |
タイヤサイズ前 | 110/80R19 |
タイヤサイズ後 | 160/60R17 |
ブレーキ前 | ダブルディスク |
ブレーキ後 | ディスク |
乗車定員 | 2 |
色 | 赤、黒、白 |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(400X)
5年ぶりに前年割れするも高水準をキープ バイク業界の出来事を網羅する二輪車新聞は、1月1日号で2023年の二輪車総需要を総括した。これは毎年発表されるデータで、どの排気量クラスが盛り上がっているのか、[…]
四半世紀ぶりの大台に乗った! 二輪車新聞は、元旦号で2022年の二輪車総需要(需要台数=販売台数のこと)を総括。これは毎年発表されるデータで、どの排気量クラスが盛り上がっているのか、売れた機種はなんだ[…]
GB350/Sが251cc以上全体でもZ900RSを打ち破りトップに 2021年にはSR400が販売終了となり、悲しいニュースが販売台数を押し上げたこともあって年間6966台でトップセールスに。翌20[…]
①【カワサキW800/メグロK3】SOHCだけどOHVの味わい? 眺めて楽しめるエンジン最右翼 最大の見どころはエンジン右側のカムシャフト駆動用シャフト。水平方向に走る空冷フィンと対比するかのように屹[…]
’22 ホンダ400X/CBR400R ユーロ5に対応したが、動力面でのネガはなし クロスオーバーモデルの400XとフルカウルスポーツのCBR400Rは、外観だけでなくコンセプトもまったく異なるが、エ[…]
最新の関連記事(EICMA(ミラノショー))
V型3気筒ってどんなエンジン? 並列エンジンとV型エンジンの違い 多気筒エンジンは、シリンダーの配置によってさまざまなバリエーションがあります。並列(バイクだと直列とも言いますが)、V型、水平対向とい[…]
発表から2年で早くも外観デザインを変更! ホンダは欧州ミラノショーで新型「CB750ホーネット」を発表した。変更点は主に3つで、まずデュアルLEDプロジェクターヘッドライトの採用によりストリートファイ[…]
スマホ連携TFTやスマートキー装備のDX ホンダがミラノショーで新型PCX125(日本名:PCX)を発表した。2023年には欧州のスクーターセグメントでベストセラーになったPCX125だが、日本でも原[…]
400ccのDR-Zが帰ってきた! モトクロス競技の主導権を4ストロークが握り始めて間もない2000年、公道市販車として産声を上げたのは水冷398cc単気筒を搭載するハイスペックなデュアルパーパスモデ[…]
スポーツ性能を高めたBMWフラッグシップスポーツ BMW S1000RRのおもなスペックとアップデート S1000RRは並列4気筒エンジンを搭載するスーパースポーツで、BMWがWSBK参戦を視野に入れ[…]
人気記事ランキング(全体)
“次”が存在するのは確実! それが何かが問題だ 2018年に発売されたモンキー125以来、スーパーカブC125、CT125ハンターカブ、そしてダックス125と、立て続けにスマッシュヒットを飛ばしている[…]
特別な店舗のオープンに向けた特別な1台 関西/中部エリアで6店舗を運営するモトラッドミツオカグループ。新装オープンした堺店は、国内のBMW Motorradの正規ディーラーの中でも最新の内装と設備が自[…]
脇を冷やすことで全身を効率的にクールダウン 夏場にリュックを背負ってバイクで走っていると、背中や脇の蒸れが不快なものだ。そんな悩みを抱えるライダーにこそ、「ワキひえ~る」は、目立たず、効率的に全身をク[…]
欧州ヤマハとUSヤマハの連携で生まれたカスタムビルドのXSR900 GP ウェイン・レイニーがバイクでサーキットを走った! 往年のレースファンなら、それがどれほど特別なことか理解できるだろう。 199[…]
HAYABUSA X-1[2000]:世界最速マシンをレーサーレプリカ化 全日本ロードレース選手権で1999年に設立されたS-NK(Xフォーミュラ)に、ヨシムラは発売されたばかりのスズキGSX1300[…]
最新の投稿記事(全体)
ニーズに応じて使いやすい4種のUSB電源 もはやスマホやナビ、ドラレコなど、電子機器が手放せない時代。バイクに乗る上で電源の確保は、ツーリングの快適性を大きく左右する要素となっている。2020年代の新[…]
Screenshot 応募は”無料”なので、応募しないともったいないぞ! 現在、発刊中の『ヤングマシン電子版8月号』では、読者プレゼント(P68)を実施中! そのプレゼント品だが、コールマンのウェスト[…]
国内初のX-ADV(’21-23)用車検対応2本出しフルエキゾースト 日本はもちろん、欧州で人気のX-ADVは数々の輸入マフラーメーカーがさまざまな製品をラインナップしています。しかし、日本で車検対応[…]
あの頃の中型 青春名車録「2ストの台頭」(昭和55年) 1970年代(昭和45年~)、国内における250ccクラスの人気は低迷していた。車検がないためコスト的に有利だが、当時は車体設計が400ccと共[…]
セニアカー技術をベースとしながら、誰もが楽しめる乗り物へ スズキがジャパンモビリティショー2023(JMS2023)で出品したのが、16歳の高校生からセニアカーに抵抗のある高齢者まで、誰でも簡単に楽に[…]
- 1
- 2