
東京都板橋区の幹線道路沿いに建つショッピングモール「セブンタウン小豆沢(あずさわ)」の駐車場にはバイクレーンが設置されており、バイクはゲートを通らずに入出庫が可能、駐車料金も無料だ。どうしてこうしたバイクレーンが設置されることになったのだろうか。
●文:ヤングマシン編集部:田中淳磨(輪)
バイク専用レーンを設けたセブンタウン小豆沢は、四輪駐車場改修の参考になる
セブンタウン小豆沢の管理会社、株式会社セブン&アイ・クリエイトリンクに、バイクレーンを設置した理由を伺った。
「店舗外周部分にバイク駐車スペースが確保できなかったため、自動車駐車場の一角にバイク置き場を設けました。バイクについては駐車料金を取らない方針でしたので、ゲートを通らない専用レーンを設けました」
なお、グランツリー武蔵小杉(神奈川県川崎市)といったグループの系列店舗でも、駅前にある場合はバイクの駐車も有料になるとのこと。セブンタウン小豆沢は最寄駅から450mほど離れており、環八通りという都内有数の幹線道路沿いにある。
また、板橋区は1平方キロメートルあたりのバイク保有台数が東京都で一番多いことが知られている。それほど広くない面積の中でバイクの密度が比較的高いのだ。
通常、大型店舗の駐車場は郊外に向かうほど無料化、自由度を増していく。逆に都心に向かうほど有料化し、車両区分ごとの駐車場所も厳密に管理されていく。都内には自動二輪車(50ccc超)の附置義務条例を制定している区市町村はひとつもないので、都心で商業施設の駐車場にバイクを停められることは稀だ。
セブンタウン小豆沢は二輪車利用の観点から見ると、まさに絶妙な位置/ポジションにある。都心と郊外の、もっとも都心寄りの分岐点と言え、都心で余り気味の四輪駐車場に二輪車も受け入れていくといった改修の参考事例にもなるだろう。
バイクレーンの直前に建てられている青色標識で走行レーンを示している。
バイクレーンを通り抜けた先に設置されているバイク置き場。平日の昼間だったがスクーターで一杯だった。床材はコンクリートなので炎天下でもスタンドがめり込まない安心仕様。
駐車場から出庫する時も、入口側と同じようにゲート式精算機の向かいに作られたバイクレーンを通って出る。クルマの走行レーンとはガードポールで仕切られている。
スーパー、ホームセンター、ファッションストアなどテナントが多数入るショッピングモール。近くには「純国産写真フィルム発祥の地(富士フィルムの起源)」なんてスポットもある。
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