
BMWは欧州で、ネオクラシックモデル「R nineT(RナインT)」の新型モデル「R12 nineT」を発表した。ちょうど10年前の2013年にBMWモトラッド90周年を記念して登場したRナインTの後継モデルとして、同100周年モデルが登場するわけだ。また、「R18」シリーズには新たにカスタムバガースタイルの「R18 Roctane(ロクテイン)」が追加された。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
初代と同様の自由なカスタマイズが可能なR12ナインT
BMWがRナインTの新型「R12ナインT」を発表した。ネオクラシック・ロードスターのRナインTは、2013年にBMWモトラッド90周年を記念して登場したモデルだが、その後もバリエーションを増やしながらBMWフルラインナップの一角を担ってきた。他のモデルが続々と水冷エンジンに切り替わっていくなか、RナインTだけは空油冷エンジンを堅持(その後R18が登場した)している。
10年後の2023年に発表と相成った新型の「R12ナインT」も、100年前のR32がすでに採用していた水平対向メカニズムの空油冷2気筒エンジンを搭載し、エアボックスと排気系が新設計になっているという。ただしマシンの詳細については2023年後半に詳細が発表される模様で、排気量は現行型が1169ccであることから、R12という車名をもって排気量に変更を受けたかは判断できない。
フレームも変更が加えられているようで、リヤフレームはボルトオンで固定されたワンピースチューブラーを採用。新作のフェンダーやLEDヘッドライト、シート一体型のLEDリヤライトユニット(ショートテールが簡単に実現できる)、シート下方にサイドカバー追加など、デザイン全体も似ているようでいてほとんどが異なっている。
このほか、倒立フロントフォーク+ラジアルマウントの4ポットキャリパーや左2本出しサイレンサーといった基本構成は継承しながら、細かく意匠変更が加えられている。エンジン上部の『R12』ロゴも新鮮だ。
ちなみに車名のR“12”については、R18などと同様にエンジンの排気量を表したもの。12やnineと数字が重複する気がしないでもないが、詳細が明らかになるにつれてそうしたあたりの説明もあるかもしれない。待て、続報!
BMW R12 nineT[2023-2024 model]
大径のデュアルディスクをホイールハブに直接マウント。倒立フロントフォークは従来を継承か。エンジンは1169ccのままR12を名乗るのか、排気量拡大を受けるのか続報を待ちたい。
R18ファミリーに5番目のバリエーションモデル「ロクテイン」が登場
空油冷1802ccの大排気量ボクサーエンジンを搭載するクルーザー「R18」ファミリーにもニューモデルが登場。こちらは正式発表だ。R18には、標準モデルのR18に加え、R18クラシック、R18B、R18トランスコンチネンタルの4車がラインナップされてきたが、これで5番目の兄弟モデルということになる。
R18ロクテインは、車体後部に流線形の『ストリームライン デザイン』を採用しているのが特徴。いわゆるバガースタイルに仕立てられている。
BMW R18 Roctane[2023 model]
BMW R18 Roctane[2023 model]
車名 | BMW R 18 Roctane |
全長×全幅×全高 | 2615×953×──mm |
軸距 | 1720mm |
シート高 | 720mm |
キャスター/トレール | 34.7°/185mm |
装備重量 | 374kg |
エンジン型式 | 空油冷4ストローク単気筒OHV4バルブ |
総排気量 | 1802cc |
内径×行程 | 107.1×100mm |
最高出力 | 91ps/4750rpm |
最大トルク | 16.12kg-m/3000rpm |
変速機 | 常時噛合式6段 |
燃料タンク容量 | 16L |
WMTCモード燃費 | 17.85km/L |
タイヤサイズ前 | 120/70B21 |
タイヤサイズ後 | 180/55B18 |
ブレーキ前 | φ300mmダブルディスク |
ブレーキ後 | φ300mmシングルディスク |
価格 | 未発表 |
発売日 | 未発表 |
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