
口元の3本スリットと、ダクトのない帽体――。そんな往年のスタイルをオマージュしながら、最新の安全性能と快適さを兼ね備えたアライのフルフェイスヘルメット、ラパイドネオ。2019年の登場以来、旧車やネオクラシック、ストリート系などのオーナーから熱い支持を集め続けている本作の試用インプレッションと、現行のカラーバリエーションを改めて紹介しよう。
●文:ヤングマシン編集部(沼尾宏明/編集部) ●外部リンク:アライヘルメット
換気機能をシッカリ内蔵、外観はネオクラに最適だ〈アライヘルメット ラパイドネオ〉
クラシカルなスタイルをオマージュしながら、最先端の機能を融合したラパイドネオ。外観は実にシンプル。口元と後部のスリットを除いて、帽体にディフューザーやダクトがない。往年のヘルメットを思わせるフォルムに、無骨な形状のチンガードと’80年代のラパイドを思わせる口元の3本スリットが相まって、実にレトロかつワルっぽい。
シンプルさが機能面にも好影響を与えている。ダクトを廃した結果、手に持った際や着用感が軽い。そして突起物が少ないため、静粛性も優秀。元々アライの製品は静かだが、100km/hでも風切り音が少ないことに驚いた。走行風によるブレや圧迫感も抑えられており、安定したクルージングが可能だ。
被り心地は、頭部全体を万遍なく包み込み、上質。気になる通気性に関しても特に問題はなかった。口元のシャッターを開けると、鼻下に走行風が抜け、シールドの曇りを解消。眉上のブローシャッターによって、額まわりも涼しい。
これに加え、内側のライナーの3か所(額上/頭頂部/後頭部)に排気孔を設置し、負圧で熱気を後部スリットから排出する内蔵ベンチレーションを採用。気温20度では、走行中に頭部が蒸れたり、熱がこもる感覚はなかった。
最新技術で懐古的な外観と快適性を両立した本作。旧車やネオクラ系のバイクによく似合う。これらのオーナーで、安心できるビンテージ系メットを被りたい人にぜひ勧めたい。
【アライヘルメット ラパイドネオ】●価格:5万5000 円/6万4900 円(グラフィック) ●サイズ:54/55-56/57-58/59-60/61-62(cm) ●規格:スネル JIS
滑らせてかわす最先端の帽体〈アライヘルメット ラパイドネオ〉
VAS-Vシールドによってベースの位置を下げ、衝撃をかわす滑らかな帽体を実現。シールドは、ボルト4本を外して着脱できる。
最高峰のRX-7Xらと同様、強固なレバー式ロックを搭載。グローブでも操作しやすい。
チンガード裏側にシャッターの開閉ボタンを設置。美観と機能性を両立している。
Point:アライ初の内蔵ベンチレーション〈アライヘルメット ラパイドネオ〉
同社で初めて、帽体内のライナーにエアルートと排気孔×3を設置。リヤのスリットとノズルから熱気を排出する。内装も最新の抗菌&消臭生地を使用したフル着脱式だ。
オプションでプロシェードシステムに換装できる!〈アライヘルメット ラパイドネオ〉
STDのポスト付きシールドは、汚れを守るティアオフシールドを装着可能。オプションで外付けバイザーのプロシェードシステムに変更でき、ピンロックシートも装着できる。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(アライヘルメット)
上旬発売:アライ アストロGXオルロイ アライヘルメットからは、ツーリングユースに特化したフルフェイス「アストロGX」のニューグラフィック「ORLOJ(オルロイ)」が12月上旬に登場する。この独特なネ[…]
アイルトン・セナ 1992年 ショウエイX-4 1992年のベルギーGPでアイルトン・セナがレースで着用した本物。お値段は驚愕の1億4360万円で落札されています。ヘルメット自体はショウエイX-4レー[…]
バイクは、心と身体をひとつにするスポーツ。心の健康法そのものです。 アメリカは情報革命の最先端を行く国です。そのアメリカの製薬業界が今、開発にもっとも力を入れてるのは心の病=うつ病の薬と聞きます。 医[…]
KADOYAとAraiのコラボモデルがTX-STRADAに登場! 東京・浅草を拠点とする、日本の革ジャンの老舗『KADOYA(カドヤ)』と、アライヘルメットのコラボレーションモデルが登場する。 MGグ[…]
ノスタルジーとラグジュアリーを共存させたカドヤとのコラボモデル 創業90周年を迎えた日本のレザージャケットの雄、カドヤのスペシャルグラフィックをあしらった『RAPIDE-NEO KADOYA』は、格子[…]
最新の関連記事(ヘルメット)
想像を上回る使い勝手のよさ SHOEIが2026年1月9日にSHOEI Gallery(SHOEI Gallery Online Storeを除く)で先行発売する電子調光ドライレンズ「e:DRYLEN[…]
カブトの技術を結集した150個限定仕様 「F-17R Mips」の最大の特徴は、その帽体構造にある。最新のハイパーガラス繊維と高強度有機繊維素材、そしてカーボンを組み合わせた「A.C.T.-2+C(精[…]
CFD解析で最適化された圧倒的な「抜け」の良さ KAMUI-5の最大の特徴は、CFD(数値流体解析)を用いて配置と形状が再設計されたベンチレーションシステムにある。走行風を効率よく取り込み、ヘルメット[…]
WSBKを連覇したトプラック選手のレプリカモデルがいよいよ登場! トプラック・ラズガットリオグル選手はトルコ出身のレーシングライダーだ。2015年にスーパーストック600欧州選手権で優勝すると、201[…]
マルク選手7度目の王者を記念した最新レプリカモデルが登場! マルク・マルケス選手は、2025年のMotoGPシーズンチャンピオンを決め、通算7度目、6年ぶりのワールドチャンピオンを達成した。SHOEI[…]
人気記事ランキング(全体)
国内4メーカーが公道トライアル車をラインナップ 今回は超スリム&シンプルメカの塊。日本のトライアル黎明期のヒーローとなった2台のバイクTLとTYのお話です。 トライアルは岩、砂、ぬかるみ、急斜面など自[…]
フェラーリのF1パイロットはフェラーリに乗れ! ニキ・ラウダとフェラーリの蜜月は、1974年のF1シーズンからスタートしています。それまで、マーチやBRMといった弱小チームで参戦していたものの、ガッツ[…]
3Mシンサレート採用の4層構造で冬走行の冷えを軽減する 本商品は、防風ポリエステル生地/3Mシンサレート中綿/裏起毛の4層構造で手全体を効率よく保温する設計。一般的なポリエステル綿と比べて中綿が軽く、[…]
ホコリや汚れを呼ぶ潤滑スプレー 鍵を差すときに動きが渋いなーとか、引っ掛かるなーと感じたことはありませんか? 家の鍵や自転車の鍵、倉庫の南京錠など、身の回りにはいろいろな鍵がありますが、屋外保管しがち[…]
さほど高性能でもない2台のスズキ製250ccスポーツは、なぜ意外と目立つのか? 車検がないのに高速道路に乗れるのが、125cc超~250cc以下の軽二輪モデルのメリットだ。そのため国内各メーカーもこの[…]
最新の投稿記事(全体)
ベースになったのはジョルノの北米版 これを送ってきたのは、同じくユーチューバーの『Sparky Moto TV』さん。なんでも、ホンダの49ccスクーター「メトロポリタン」をベースに自作したんだとか…[…]
マンセルのライオンハートを表現したカスタム ベースとなったのはBMWのトップエンドを飾るクルーザー、R18。同社の最大排気量となる1803ccのボクサーユニットを搭載し、低くロングな車体は1731mm[…]
ピーキーに力強くより、先がイメージできる変化率、欲しいのはアテにできるトラクションの過渡特性! 私、ネモケンが1975~1978年に世界GP転戦したとき、親しかったバリー・シーン(Barry Shee[…]
2025年もあとわずか。月日が経つのは本当に早いですね! 僕も今年はいろいろとドタバタして、ここまであっという間でした。2025年最後の今回は、MotoGPのポイントランキングを遡りながら、今シーズン[…]
タイのカスタム愛好家が制作した日本LOVEなオリジナルカスタム! Under125ccクラスが生活の要となっているタイ国。Monkey125やDAX125、CUBシリーズなどは日本と同じく趣味性の高さ[…]











































