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ヤマハのYPJシリーズは、実用シーンとファンライドの双方を追求するスポーツ電動自転車ブランド。そのニューモデル「ワバッシュRT」は、小型ドライブユニットやインチューブ構造のバッテリー、ドロップハンドルの採用などにより、電動アシスト自転車と聞いて想像する一般的なスタイルとは一線を画している。最新eバイクの世界を体験してみた。
●文/写真:ヤングマシン編集部(山形悠貴 東俊英) ●外部リンク:ヤマハ
ヤマハ YPJシリーズ WABASH RT
【ヤマハ YPJシリーズ WABASH RT】■サイズ:L/M/S 車重:21.3kg(L) フレーム:アルミ 変速方式:外装11速 ■電動機:ブラシレスDC モーター定格出力:240W バッテリー/電圧/容量/充電時間:マルチロケーションバッテリー/36V/13.1Ah/約3.5時間 ■ブレーキ:F/R=油圧式ディスクブレーキ タイヤサイズ:F/R=700×45C ●色:セレスタイトブルー ●価格:43万8900円
[◯] 「野暮ったさ」皆無! スポーティな本格モデル
ヤマハの新型スポーツ電動アシストが’22年3月10日より発売され、メディア向けの試乗会が開催された。発売された2機種のうち上位モデルとなるのが、ワバッシュRT。今のトレンドである、オンロードからオフロードまで幅広く楽しむ「グラベルバイク」だ。
電動アシストの「家族向け、高齢者向け」「野暮ったい」といったイメージを払拭すべくデザインされ、とくにフレームまわりはバッテリーやモーターの存在を感じさせない洗練されたもの。
さすがに降車状態での取り回しには21kg超の重さを感じたが、乗ってしまえば軽快そのもの。アシストを最弱にしてもさほど重量感を感じないのは、車体のバランスが優れているからだろう。おすすめはオートマチックアシストモード。走行状況などから自動でアシスト具合を調整してくれ、たとえば舗装路走行中、ふと見つけた林道や荒れた斜面でも「ちょっと行ってみるか」と気軽にアタックできる。とくに急坂の発進など、初動のサポート力が抜群。ただあくまで「アシスト」であり、自分の力で走る満足感はスポイルされない。自分の能力はそのままでも、楽しめる道が増える。このあたりが、同車の魅力のひとつだろう。
同時に試乗したクロスコアも、搭載ユニットは共通。ポジションがより街乗り向きなので、通勤/通学にも使用する際は、こちらがおすすめ。
誰でも参加可能なファンミーティングなど、YPJシリーズをテーマとした体感型イベントも予定されている。試乗車設置店の検索もWEBでできるので、気になる人は要チェック。
アシストなしではおそらくチャレンジしようとも思わない急斜面の未舗装路でも、グイグイと進んでいける。あくまでアシストであり「自分の足で走破する感」がしっかりあるのもポイントだ。
【オン&オフ両方楽しめる“グラベル”タイプ】充電時間は約3.5時間。ダウンチューブはバッテリーを挟む閉断面タイプとし、剛性を確保。走行中でも手元でシート高を調整できるドロッパーシートポストが便利。アクセサリーは豊富でバイクパッキングにも対応。
YPJシリーズ初のドライブユニットPWシリーズSTを採用。4段階のアシストに加えてオートモードも備え、センサーが運転状況を感知し自動でパワーを供給する。
バッテリーはフレームに内蔵されており、電動アシスト自転車とは思えないようなすっきりしたスタイリングを実現。充電はプラグインでも充電器でも行える。
ライトはバッテリー供給タイプのLED。ハンドルはオンロードの快適性とオフロードでの走破性を両立するドロップハンドルを採用している。
ディスプレイではバッテリー残量やアシストモードの状態を確認できるほか、ツーリングやファンライドも想定して速度計やトリップ機能も搭載する。
[△] 充実装備で満足感は高いがお値段の方も「本格派」
ワバッシュは40万/クロスコアは30万円超とお値段はなかなか。ただ本格機能&装備+電動アシストを考えれば順当。
[こんな人におすすめ] これから走るフィールドを気軽に広げたい人に
とくにクロスコアは、街乗りからレジャーまで適応範囲が広い。すでにロードバイク等に乗り慣れている人は、ワバッシュのほうが満足度が高そうだ。
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