実は昨春から各店舗にアウトドアコーナーを設置し、メスティンやポケットストーブなどを販売していたワークマン。これが今年2月下旬からのキャンプギア本格参入の布石になっていたのだ。今回はバイクでも楽に運べるサイズの調理器具やカトラリーをいくつかチョイスし、1泊2日のキャンプで実際に使ってみた。
●文/写真: 大屋雄一(OYA Yuichi) ●取材協力: ワークマン
万能調理器具のメスティンがほぼ市場最安値で手に入る!
キャンプ=アウトドアで何を食べるか。そもそも自炊をしたことがない、あるいは得意ではない人にとって、これは大きな問題だ。ちなみに「キャンプ飯」で画像検索するとキラキラなアウトドア料理が多数ヒットするため、これがキャンプに対するハードルを上げているのでは? と筆者は思う。料理に対する興味やスキルは人それぞれであり、キャンプを始めたからといって急に腕が上がるものではない。
同じキャンプでも全ての荷物を背負う登山のテント泊では、ゴミを減らす目的もあってお湯を注ぐだけのフリーズドライや温めるだけのレトルト食品が用いられることが多い。これらは驚くほど味や食感が進化しており、料理に自信のない人は缶詰やカップラーメンなどとともに試してみてはいかがだろうか。
さて、キャンプで使われる携帯を前提とした小型の調理器具はクッカー(ドイツ語でコッヘル)という総称で呼ばれており、さまざまなサイズや形状、素材のものがある。中でもソロキャンプで重宝するのがメスティンだ。これはアルミ製のスクエアな飯ごうで、ワークマンで販売されているのは容量約750mlの一般的にレギュラーサイズと呼ばれているものだ。これ一つで約2合までの炊飯ができるほか、即席ラーメンを茹でたり、別売りの網を底に敷いて蒸し料理や燻製を作ることも。さらにはフタを裏返して肉や野菜を焼くことも可能など、まさに万能調理器具といっても過言ではないのだ。
このメスティン、非常に人気が高いことから国内外のさまざまなメーカーが販売しているのだが、レギュラーサイズに限って言えばワークマンの780円は市場でほぼ最安値となっている。付け加えると、昨春にリリースされたときの価格は980円だったので、さらに買い求めやすくなっているのだ。
メスティンとの相性抜群なポケットストーブは何と299円!
130点ものキャンプギアを展開する予定のワークマン。その中にガスやガソリンを燃料としたバーナーこそ含まれていないが、炭や固形燃料によるコンロは用意されている。今回はキャンプツーリング向きとも言えるポケットストーブを使ってみた。
その名のとおりポケットにしまえるほどコンパクトなポケットストーブは、主に固形燃料を熱源とする簡易コンロだ。五徳の開き角を2段階に調整でき、狭い方はシェラカップなどに、広い方はメスティンやフライパンなどに対応する。固形燃料は火力が調整できないなど使いにくい部分もあるが、1個でメスティン1合分の炊飯ができることから、シングルバーナーのサブ機として利用するキャンパーも少なくない。また、気温が低い状況でも確実に着火してお湯が沸かせるという安心感から、一つ持っておくことをオススメする。
カトラリーも充実、スプーンを忘れたらワークマンへ駆け込め!
食材や飲料を冷たいまま運ぶためのアイテムも充実している
アウトドア用の調理器具はそのまま災害時にも役に立つ
実際に茨城県のキャンプ場でテストしたのは1月下旬で、起床時の気温はうっすらと氷点下だった。ここまで気温が下がるとシングルバーナーはCB缶、OD缶ともレギュラーガスでは火力がかなり弱まってしまい、お湯すら満足に沸かすことができない。これに対して固形燃料はすぐに着火し、火力も外気温に左右されにくいのだ。また、ポケットストーブはメスティンの中に収納できるというのもポイントで、キャンプには興味がなくても、たとえばツーリング先でお湯を沸かしてコーヒーを飲むといった楽しみ方もできよう。それに、アウトドア用の調理器具はそのまま災害時にも役に立つので、決して無駄にはならないのだ。
なお、商品販売ルートはアイテムによって異なり、2月下旬にワークマンオンラインストア内(直送なし、店頭受け取り限定)、もしくは店舗販売の2パターンを予定しているとのこと。また、これらは販売中に変更される可能性もあるので、詳しくは2月下旬にワークマンオンラインストアのアナウンスをチェックしてほしい。
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