カワサキは、2021年12月16日に『Z』の誕生50周年を祝う特設サイト「Kawasaki Z 50th Anniversary」を公開。ブランドメッセージや誕生時のエピソードに続き、半世紀にわたるZの歴史を振り返るコーナーが用意されている。そこには、Zと名乗ったことのない車種も取り上げられていた。
●外部リンク: Kawasaki Z 50th Anniveasary
Zの系譜に含まれることはあまりなかったバリオスとザンザス
1972年に900super4(Z1)が登場し、翌年には750RS(Z2)がデビュー。同時にZ2Pというポリスバイクがお目見えして、1974年にはZ1耐久レーサーが走った。そんな歴史を写真で振り返れるのが2021年12月16日に公開された特設サイト「Kawasaki Z 50th Anniversary」だ。とにかくZ、Z、Z尽くしで、50年前の当時を知らない世代にとっても勉強になる。
1970年代のシュッとしたZから角Zへの変遷、1979年の6気筒モンスター「Z1300」の誕生など、どこかで見たことはあっても、こうして時系列を追って整理されたものは貴重だ。特に公式のWeb媒体でこうした歴史が綴られることは今までになかったはず。
2気筒の400RS(1974)やZ750T(1976)も余さず網羅され、ミドルクラス4気筒のZ650(1976)や単気筒のZ200(1977)、これらに続くZ1000Mk.II/Z750FX(1979)などが画面を賑わす。
1980年代前半も空冷Zが主流だが、いわゆる“昔のZ”としてイメージされるZシリーズは1984年のZ1100Rでいったん途切れ、1989年にゼファー(400)が登場して懐かしさをアピールし……といった流れから1990年代へと突入していく。1990年にに登場したのはゼファー(550)だが、その次に掲載されている車種に我々は注目した。
……いや、いったんはスルーしてしまったのだが、後からもう一度見返して気付いたのであった。1991年のバリオス、そして1992年登場のザンザス(XANTHUS)という、今まではあまりZの系譜の中に取り上げられなかった機種も掲載されているのだ。それぞれ型式はZR250A/B、ZD400Dとなっているから、カワサキ内部的にはイレギュラーなことではないのかもしれないが、そこは下衆の勘繰りを得意とするヤングマシンである。前者のバリオスは、ニンジャZX-25Rの4気筒250ccエンジンを搭載したネイキッドモデルが登場するのでは、という噂に合致しているように思えるし、後者のザンザスは400cc4気筒の復活をそれとなく示唆しているのではと思えなくもない。
実際のところ、カワサキがどのような意図でこれらの車種を取り上げたのかは不明だが、噂に上っているようなニューモデルが登場した際にも整合性が取れるように……というのはさすがに先走り過ぎだろうか。
いずれにしろ、2022年はZ1が誕生してから50周年にあたる記念すべき年だ。以前から登場が予感されているZ900RSの50周年記念モデルだけでなく、ほかにも何らかの新しいモデルを投入しながら1年にわたってストーリーを紡いでいく、そう考えても不自然ではないはずだ。
Z250RSの予想CGは関連記事に詳しい。また、Z400RSについてはヤングマシン2021年12月号で掲載している(WEBヤングマシンでは後日公開予定)。
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