
●文:ヤングマシン編集部 ●CG:SRD
R1とR7の間にすっぽりハマる”好”性能
YZF‐R7を発表したばかりのヤマハ。次なる手となるかは不明だが、ヤングマシン編集部では「R9」の商標が欧州で登録されていることを確認した。可能性として考えられるのは、8月に国内発売された新型MT-09ベースのフルカウルスポーツの存在だ。
「すぐ近くの排気量帯にR1もあるし、さすがにそれは」と思う人もいるのではないかと思うが、下の表を見てほしい。YZFシリーズをざっと並べたものだが、R1は今や230万円を超える高級車で、スペック的にも一般ライダーでは持て余すレベル。かと言ってR7は価格こそリーズナブルだが、パワーはともかく電子装備面ではトラクションコントロールも未装備と、物足りなくてしまう人もいるのでは?
そう! かつてのリッタースポーの主流だった150万円前後の価格、装備も充実したモデルに相当する部分にガクンと大きな穴が開いているのだ。ここを埋めない手はない。MT-09ベースなら、3気筒の弾ける高回転パワーと6軸IMUによる充実した装備の恩恵を存分に受けることが可能。しかも、MT-07とR7の予想価格差を考えると、MT‐09をフルカウル化しても130万円前後で作ることができるかもしれない。
公道でも楽しめるスーパースポーツは、かつてのように馬力も価格も120〜150ぐらいの数字がベストという声も多い。そこにこのR9が出ればグッサリ刺さるのだが、はたして?
YZF-Rシリーズをざっと並べると下の表のとおり。R1とR7の間にはスペック的にも価格的にも大きな空白地帯があり、ここに1台欲しくなってくるのは誰が見ても明らかだ。
【商標チェック:新たに”R9″も出現】従来から登録されていたYZF-R1~YZF-R9などに加え、ヤマハは欧州で新たにYZFの付かない「R9」を商標登録。これをどう使う気なのか? なお、同時に登録された「R2」も気になるところ(YZF-R15の排気量アップ版か?!)。当面は要チェックだ。
〈YM未来予想〉’23? ヤマハYZF-R9
YZF-Rらしいスタイルだけでなく、6軸IMUやクイックシフターといったレーシーな装備も、MT-09ベースならそのまま継承。足まわりを強化した上級版SPが用意される可能性も大だろう。初代R1を彷彿させる”峠のカリスマ”が、手の届く価格で復活するか!? 予想登場時期は’23年あたり?
MT-09ベースで期待できる見どころ:[1]120万円台 [2]120ps [3]6軸IMU [4]クイックシフター
【’23? YAMAHA YZF-R9|予想モデル】●想定価格帯:130万円前後 ●予想発売時期:’23年
【ベース兄弟車:YAMAHA MT-09/SP】低中速では鼓動感が楽しめ、高回転では弾けるパンチ力という3気筒は官能スーパースポーツにも最適。新型では6軸IMUや電子制御スロットルを採用し、電子装備面ではR1に迫る充実ぶりだ。■水冷4スト並列3気筒DOHC4バルブ 888cc 120ps/10000rpm 9.5kg-m/7000rpm ■189(190)kg シート高825mm タンク容量14L ■タイヤF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●価格:110万円〜 ※()内はSP
MT-07→YZF-R7化の実例:フルカウルのほか倒立フォークも投入
’21春に北米と欧州で発表され、日本でも年内に発売予定と目される新型YZF-R7。MT-07のエンジンとフレームをベースにフルカウルの外装と専用の倒立フォークを与えられているのが大きな変更点だ。その結果、北米仕様の価格を基に国内価格を100万円と予想すると、07との差額は18.6万円。R9も同様にMT-09から約20万円アップと考えると130万円ほどで実現できる算段だ。
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