ファイナルエディションをもってその11年の歴史に終止符を打つ、ホンダCB1100。それは同時に、国内の空冷直4の終焉も意味する。ここでは稀代の名車に敬意を評し、あらためて初登場からの全モデル/全カラーを振り返る。前編では、’10〜’12の各モデルを解説。デビュー時にはタイプIとタイプIIが用意されており、’11にはホンダ系チューニングブランドより限定モデルも発売されていた。
●文:ヤングマシン編集部(沼尾宏明) ●外部リンク:ホンダ
’10モデル
味わいのある走り、操ることの喜び、所有することの喜び。これらを目標に造り込まれた初代CB1100。’92年のCB750以来、約18年ぶりに新開発された空冷直4のCBとなった。
最新技術でトラディショナル感と質感を造り込み、コンパクトな車体サイズや歴代CBをミックスしたかのようなスタイルも評判に。
加えて最廉価版で税込100万円を切るプライスを実現した。結果、多くの支持を集め、’10~’11年の大型2輪販売台数1位を記録している。
2タイプ設定され、威風堂々としたアップハンドル仕様がタイプI。タイプIに比べグリップ位置を30mm低く、23mm前方、40mm幅を狭くしたのがタイプII。スポーティなライポジで、より積極的に操れる。
車体色はI、IIともに共通で、ABSの有無も選択できた。
CB1100 タイプI/ABS
CB1100 タイプII/ABS
’11コンプリートモデル
CB1100 無限エディション
ホンダ系チューニングブランドによるコンプリート車が国内限定300台で発売。タイプIのABSにスリップオンマフラー、専用タンクカラー、銀色のエンジン&ホイールを与えた。
’11特別仕様車
CB1100 タイプI ABS スペシャルエディション
車体色とサイドカバー色に深みのあるパールセイレンブルーを採用した特別仕様車。シルバー仕上げのエンジンと前後ホイール、色調を変更した車名エンブレムステッカーで質感を際立たせた。
’12モデル
初のマイナーチェンジを敢行。シートに網状クッション=e-cushionを国内市販バイクで初採用して乗り心地を高めたほか、新作のメーター文字盤で視認性を向上した。さらにサイドカバーに立体エンブレムをあしらう。
全身に黒を多用した”ブラックスタイル”も’12で導入。
CB1100/ABS
CB1100 ブラックスタイル/ABS
CB1100登場前夜:2つのコンセプトモデルが存在
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