’98年に初開催され、’21年で24回目を迎えた「もて耐(もてぎ7時間耐久ロードレース)」。’21年も100台を超えるエントリー(3時間決勝を含む)があり、それぞれのスタンスでレースを楽しんでいた(8月21〜22日開催)。
●文/写真:ヤングマシン編集部(佐藤寿宏) ●外部リンク:ツインリンクもてぎ
初心者から上級者まで一緒に楽しめるもて耐
ツインリンクもてぎの歴史と共に歩んできた「もて耐」がコロナ禍の中、’21年も開催された。
“世界一の草レース”を目指し、当初は排気量もオープンレギュレーションで行われ、ビッグバイクを中心に一時は300台近いエントリーを集めていたが、’08年からはより安全に耐久レースを楽しんでもらおうと、250cc2気筒以下に絞られた。
その当初はGPZ/GPX/スパーダなどの旧車が多かったが、各メーカーがアジア市場を見据え250ccスーパースポーツをリリースし始めると新しい車種が増え、現在ではCBR250RRのエントリーがもっとも多くなっている。それでもクラス別に給油時のピット滞在時間を増減させるなど、多くのチームに優勝のチャンスがある”もて耐レギュレーション”は健在。いかに燃費と速さを両立するかがもて耐を制するポイントとなっている。
’21年のもて耐はCBR250RR勢が上位を占めたが、燃費的には厳しく、優勝した#86「<BEAR>Mガレージ+i│Factory」も計算上では残り2周でストップする状況だった。しかしそこで勝つために勝負に出た。残り20分でセーフティーカーが入ったことも幸いし、追いすがる#88「ベスラ with 制動女子YSS」に2秒846差に詰め寄られつつ、何とかゴールできたことで頂点に立った。
また、今年からはより気軽に楽しんでもらおうと、土曜開催の3時間決勝だけへの参加も可能となり、多くのライダーがもて耐を楽しんた。
最多数はCBR-R&RR。今年からは4気筒も参戦
今年は賞典外ながらニンジャZX-25Rが初登場! 他のマシンに比べれば重い車体に高回転エンジンは燃費的に厳しいものがあったが、シングルやツインばかりのもて耐で4気筒サウンドはひと際目立っていた。また、旧車の姿は少なくなってきたが、GPZ250R/VTR250/スパーダなどの独自カスタム車が楽しみながら参戦している。タイヤはピレリが多いが、優勝した#86<BEAR>Mガレージ+i-factoryはダンロップを使っていた。
BMW R310Rがジワジワ勢力拡大中
今回のもて耐には17台のBMW G310Rがエントリーし、一大勢力に成長。ワンメイクレースのG310トロフィーを主催する武藤昇氏の努力もあり、盛り上がりを見せている。総合4位に#57 サントクRTファンファクトリー立秋@zipが入ったのも驚きだ。元全日本ライダーの前田誠司選手の速さが際立っていた。
恒例のヤングマシンチームも参戦!!
長年もて耐に参戦している「#135 BSC with Youngmachine」は3人体制でエントリー。イレギュラーなピットインがあったものの、65歳・武藤昇選手の頑張りもあり、161周を走り切り総合17位、クラス4位と健闘した。「頸椎手術してから2カ月しか経っていなかったので不安でしたが、想像以上にいいリザルトでニコニコです」と武藤選手。
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