これから林道ツーリングに行ってみたいというオフロードビギナーや、久しぶりに林道へ行ってみようというリターンライダー、さらに乗り換えや増車を考えている人たちのために、オフロードマシン総合誌『ゴーライド』編集部が選んだ、”新車で購入できる/未舗装路もバリバリ走って林道ツーリングを楽しめる”マシンたちを、まずは国産編から一挙掲載するゾ!
●文:ゴーライド編集部(谷田貝洋暁)
- 1 オフロードも林道走行も楽しめるのはやはりトレールマシン
- 2 ホンダ CRF250L/<s>:フルモデルチェンジで令和のスタンダードへ
- 3 ヤマハ セロー250ファイナルエディション:2輪2足で驚異的な走破力を発揮
- 4 カワサキ KLX230:レーサーと同時開発。車格と走りは本格派
- 5 ヤマハ トリッカー:コンパクトな車体で取りまわしは抜群
- 6 ホンダCRF1100Lアフリカツイン/アドベンチャースポーツ:最新機能を満載したビッグオフの元祖
- 7 ヤマハ テネレ700:アドベンチャーというよりオフロードマシン!!
- 8 ホンダ CRF250ラリー/<s>:林道ツアラーとしての性能がさらに充実
- 9 ヤマハ ツーリングセローファイナルエディション:快適な移動性と積載性を向上した旅仕様のセロー
- 10 スズキVストローム1050XT:ロード性能はピカイチ!! 長旅が楽しい乗り味
- 11 ホンダNC750X:フルモデルチェンジで電子制御が充実
- 12 スズキVストローム650XT:熟成のVツインはダートでも扱いやすい
- 13 ホンダ X-ADV:テールスライドも楽しめるDCTアドベンチャー
- 14 ホンダ 400X:本格的な走りのミドルアドベンチャーマシン
- 15 カワサキ ヴェルシスX250ツアラー:パラツインエンジンの快足250ツアラー
- 16 スズキVストローム250ABS:すぐれた耐久性を持つ頼れる旅の相棒
- 17 ホンダ ADV150:スクーターではなく2輪SUVと呼びたい
- 18 ホンダ CT125ハンターカブ:往年のスタイルが最新機能を装備して復活!
- 19 ホンダ クロスカブ110:カブらしいタフさで林道も走破していく!
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オフロードも林道走行も楽しめるのはやはりトレールマシン
オフロードマシンとひと口にいっても、競技用モデルと公道モデルでは、その作りも大きく変わってくる。モトクロス/エンデューロ/トライアルとあるが、モトクロスはハイスピードやジャンプに耐える剛性やエンジンパワー、トライアルはボディアクションしやすいようにシートもなく、一瞬でトップスピードを出せるエンジン特性などが特徴で、それが車体の形として表れている。エンデューロはモトクロスとトライアルの中間で、ナンバー付きのトレールマシンに似たスタイルなのだ。
じゃあ、エンデューロマシンとトレールマシンは何が違うのかというと、舗装路での快適さ。トレールマシンには、林道を走破できるサスストロークやエンジン特性に加えて、市街地や高速道路での振動の少なさや安定性も重要だ。トルクとパワーはありすぎてもギクシャクするし、サスも柔らかさが乗り心地の良さになる。そして車重も安定性に繋がるのだ。コース/林道/市街地/高速道路など、あらゆるシーンで快適な走行性能を発揮するのがトレールマシンならではのバランスのよさ。そこからオフロード性能を重視するとレーサー、オンロード性能を重視するとアドベンチャーになっていく感じなのだろう。
自分の家から市街地や高速道路を走って快適に林道に向かい、林道も走破し、また自宅まで自走する。その全行程を誰もが気軽に楽しめるのが、トレールマシンなのだ!
ホンダ CRF250L/<s>:フルモデルチェンジで令和のスタンダードへ
’20年のフルモデルチェンジで4kgの軽量化を達成。オフロードでのハンドリングがより明確になり、低回転から谷間なく吹け上るエンジンは、ダートで確実なグリップ力を発揮する。スタンダードはセロー250と同じシート高で良好な足着き性を実現。<s>は前後サスストローク量を260mmに延長し、一段上の速度域でのダート走行に対応する。オンオフともにバランスのいい走りを楽しめる。
ヤマハ セロー250ファイナルエディション:2輪2足で驚異的な走破力を発揮
コンパクトな車体に極低速から扱いやすいエンジンを搭載し、小柄なライダーも安心できる足着き性を確保。足を着きながらトコトコと、歩くような速度で野山を走破していける。トライアルマシンのような走破性と取りまわしやすさを両立したセローは、市街地や峠でも軽快。誰もが扱いやすさを感じられるマシンだ。すでに生産終了なので、新
車購入はお早めに!
カワサキ KLX230:レーサーと同時開発。車格と走りは本格派
2スト100ccのミニモトと、4スト250モトクロッサーの間となるファンバイクKLX230Rと同時に開発された。230という中間排気量ながら車体剛性はフルサイズレベルで、低中回転でパンチのあるエンジンと、ストローク量のある前後サスを装備している。シート高も高いが、それはトコトコではなく、ダートである程度のスピード走行を楽しむためなのだ。
ヤマハ トリッカー:コンパクトな車体で取りまわしは抜群
エンジンとフレームはセローと共通だが、前後ホイールを小径化し、外装パーツも簡略化。取りまわしと軽快な走りはセロー以上だ。ネックはタイヤ選択肢と新車の少なさ。新車がほしいなら見つけたら即ゲットだ。
ホンダCRF1100Lアフリカツイン/アドベンチャースポーツ:最新機能を満載したビッグオフの元祖
’19年に1000から1100へと排気量アップ。その際、DCTやトラクションコントロールなどが洗練され、ADVスポーツの電子制御サスペンション仕様はエンジン特性と合わせてセッティングも最適化する。これらの電制機能がライダーに車体の大きさを感じさせず、意のままのマシンコントロールをサポートする。車体の大きさと重さはあるが、乗っている時の扱いやすさは250トレール並み。
ヤマハ テネレ700:アドベンチャーというよりオフロードマシン!!
重量級のアドベンチャーマシンは、ダートでナーバスになりがちだが、このテネレ700なら別だ。乗れば”大きなセロー”と言われるほどのトレールマシン並みの接地感がある。そんなコントローラブルな車体に搭載された72psのエンジンは、アクセルひと開けで容易にテールスライドするアドベンチャーらしい重量感も楽しめる。”オフロードのヤマハ”を堪能できるオフロードマシンだ。約38mm座面を下げたアクセサリーパッケージも販売している。
ホンダ CRF250ラリー/<s>:林道ツアラーとしての性能がさらに充実
旧CRF250Lをベースに、ダカールラリーワークスマシンを完全再現して誕生したCRF250ラリー。フルモデルチェンジで軽量化し、オフロード走破性を向上。ビッグタンク化で航続距離が伸びた。カウルの防風性能も高く、250ながら高速巡航はかなり快適。オンもオフも軽快なツーリングを楽しみたい人にオススメの1台。
ヤマハ ツーリングセローファイナルエディション:快適な移動性と積載性を向上した旅仕様のセロー
セロー250にスクリーン/ハンドガード/リヤキャリア/アンダーガードを装着。取りまわし時に重量増と車体の大きさを感じるが、ツーリングでの快適性向上がそれらを凌駕する。とくにスクリーンは防風効果が高く、高速移動での疲労を大きく軽減してくれる。トレッキングよりもキャンプを含めた林道ツーリングを楽しみたいならこちらがオススメ。生産終了なのでお求めはお早めに。
スズキVストローム1050XT:ロード性能はピカイチ!! 長旅が楽しい乗り味
高剛性アルミフレームはダートで硬い乗り味となるが、峠道では確実なマシンコントロール性を発揮。ブレーキ時のピッチングを減らす電子制御もあり、キャンプ道具満載のまま爽快なコーナリングと高速巡航が楽しめる。
ホンダNC750X:フルモデルチェンジで電子制御が充実
電子制御スロットル採用でパワーモード切り替え機能を装備。トラコンの介入度も選択でき、ダートでの走りが元気になった。収納スペース容量も拡大し、ツーリングマシンとしての使い勝手は相変わらず良好だ。
スズキVストローム650XT:熟成のVツインはダートでも扱いやすい
名機といわれるVツインはダートで良好なトラクションを発揮。ワイヤースポークは接地感を高め、オンもオフもしっとりしたマシン挙動にしてくれる。オンロード重視の車体だが、コンパクトに設計され、フラット林道は走破できる。
ホンダ X-ADV:テールスライドも楽しめるDCTアドベンチャー
NC750Xのエンジンに、独自のスタイルと専用スイングアームなどを装備したDCTアドベンチャーマシン。車体剛性も高く、トラクションコントロールをオフにすれば、ダートでテールスライドも楽しめるほどパワフルな走りが可能。
ホンダ 400X:本格的な走りのミドルアドベンチャーマシン
フロント19インチ化とハンドルまわりが強化され、オフロードへの適応力が高められた。純正パニアなども用意され、長旅やキャンプツーリングにも対応する。本格的な走りを普通二輪免許で楽しめるミドルアドベンチャーだ。
カワサキ ヴェルシスX250ツアラー:パラツインエンジンの快足250ツアラー
ニンジャ250のパラレルツインエンジンをベースとした、オンロード重視のアドベンチャーマシン。車重はあるが足着き性は悪くなく、ダートはのんびり通過。反面、1万回転まで回るエンジンは峠道で痛快&高速で快適。
スズキVストローム250ABS:すぐれた耐久性を持つ頼れる旅の相棒
鉄人・賀曽利隆氏の旅の相棒として、2万5000km以上をノントラブルで走破。突出したスペックはないものの、扱いやすいパワーと取りまわしのいい車体が乗りやすさとなり、さまざまな路面をトコトコと走破する。
ホンダ ADV150:スクーターではなく2輪SUVと呼びたい
スクーターPCX150をベースに、サスストロークをフロント130/リヤ120mmに延長し、最低地上高も165mmを確保。小径ホイールなので下りは要注意だが、ダートでの走りは軽快。高速巡航もこなし、利便性はかなり高い。
ホンダ CT125ハンターカブ:往年のスタイルが最新機能を装備して復活!
往年の名車ハンターカブが、インジェクション/ABS/LEDライトなど、最新の装備で復活。車体剛性が高く、走りは本格スポーツモデル並みで、峠道も林道も軽快。大型キャリアはキャンプツーリングに最適だ。
ホンダ クロスカブ110:カブらしいタフさで林道も走破していく!
アウトドアテイストのスタイルだが、走りはカブらしいタフなもの。ダートでのトラクション性がよく、軽い車体もあって、林道をぐいぐい走破していける。燃費/耐久性/信頼性は抜群でツーリングマシンとしてもいい。
次回は林道ツーリングを楽しめる海外モデルを一挙掲載!!
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