ひと昔前に比べれば絶対視されなくなったとはいえ、”速さ”がバイクのパフォーマンスを示す重要な指標であることに変わりはない。そこでヤングマシンが長年に渡って取り続けている実測走行データを総ざらい。本記事では停止時から1000m地点に至までのタイムを測る”ゼロセン”。200km/h超での加速の伸びを比較でき、高回転パワーに優れるマシンが有利だ。
●まとめ:ヤングマシン編集部(沼尾宏明)
※当記事に掲載されている各テストは、路面状況/気温/ライダーなどが異なり、厳密な同一条件ではありません。すべて参考数値とお考えください。また、『ヤングマシン』本誌以外の計測データが一部含まれています。ご了承ください。
ゼロヨンとは対照的にリッタースーパースポーツ勢が躍進
発進からのダッシュ力に加え、ゼロヨン以降の加速性能も重視される0→1000m(ゼロセン)。上位クラスは、ゴール地点でほぼ最高速に達しており、いかに早くトップスピードに到達できるかが勝負の分かれ目となる。
栄冠に輝いたのは、ホンダCBR1000RR-R。ゼロヨンでは4位に甘んじたが、217psの高回転パワーを存分に発揮し、唯一の17秒台を記録した。これに続いたのは、スズキ/ヤマハ/BMWのリッタースーパースポーツ勢。0.02秒内の僅差に3台がひしめき、ほぼ互角だ。
一方、ゼロヨントップのカワサキ ニンジャZX-14R、同3位のスズキ先代ハヤブサはともに順位がダウン(新型ハヤブサは未計測)。ゼロセンではレーシーなマシンが有利と言えそうだ。
第1位〈17.844秒〉ホンダCBR1000RR-R[’20]:ゼロヨンの恨みを雪辱。217psはダテじゃない!
RR-Rは、特に低中速で電子制御のスロットルバタフライが開くのが遅く、レブリミットまで時間がかかるのが特徴。距離があれば怒濤のパワーで一挙にトップに立てる。さらに国産スーパースポーツ唯一のダクトウイングで4速までの加速が0.6秒早くなるという。到達速度は293.43km/h。※JARIにて計測(’20年4月号)
第2位〈18.230秒〉スズキGSX-R1000R[’17]:国産SS唯一のVVT炸裂!
’17でモトGPマシンの技術をフルに注入。コース後半で197psや可変バルブのSR-VVTが威力を発揮し、好タイムを出した。なおテスト車はサーキット専用の国内リミッターカット仕様だ。※JARIにて計測(’17年11月号)
第3位〈18.246秒〉ヤマハYZF-R1M[’17]:速さを引き出しやすい
クロスプレーン直4は、モーターのように回り、トルクが強烈。エンジンフィールや音質がマイルドで、全開加速しやすいのも利点だ。なお’20以降の現行型は未計測。※JARIにて計測(’17年11月号)
0→1000m加速タイム トップ10
参考〈17.696秒〉カワサキ ニンジャH2R[’15]:真のNo.1はコイツ
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