
●文:ヤングマシン編集部 ●CG:白圡 学
NC750Xベースのロード寄りツアラーと予想
かつてアフリカツインの弟分として名を馳せたアルプスローダー「トランザルプ」が帰ってくる!? これまでホンダのミドルクラスでは、アドベンチャーとまではいかないがクロスオーバーモデルとしてNC750Xが存在。そのNC-Xは’21でユーロ5に対応するモデルチェンジを果たしたが、同時に行われた変更内容が少々意外だった…。
というのも、弟分的な400Xはモデルチェンジした際にフロントホイールを大径化、オフロード寄りのアドベンチャー方向へと舵を切っていた。NC-750Xも同様な方向へ進むのではと目されていたのだが、’21のホイール径は変わらず逆にサスペンション長はショート化。スタンダードが従来のローダウン仕様と同じシート高に下がってしまい、オンロード寄りの真逆の方向にシフトしてしまった。
そこで浮上してきたのが「トランザルプ」復活説。派生車としてNC-750Xと平行展開していくなら、NCの変更内容も納得がいく。本格的なアフリカツインではなく、ほどほどにオフも楽しめるトランザルプという名前が出てきたところも、マイルドなNCエンジンの性格から辻褄の合う話だ。ライバル他社はミドルアドベンチャーの拡充に邁進中。ホンダもこの流れに乗るのか?
トランザルプ=パリダカ車ルックの万能ツアラー
初代トランザルプは’87年に登場。車名の由来は「TRANS-ALPES=アルプス越え」で、Vツインエンジンを搭載したパリダカ系ルックのフルカバード万能ツアラーとして活躍。国内では400版もあった。日本で消えた後も海外では熟成を続け、700にまで発展していた。
YM未来予想車=トランザルプ750/DCT:アフリカツインの弟分が帰ってくる?!
フルカバードボディと、オフロードもそこそこいけるフロント19インチを採用。ビッグタンク風の特大トランクスペースで収納力も抜群とか?
【HONDA TRANSALP 750/DCT|IMAGE CG】
ベースモデルは’21 NC750X/DCT
’21でフルモデルチェンジしたNC750X。エンジンはユーロ5に対応するためバルブタイミングや吸気効率を改善。レッドゾーンは600rpm上昇し、ピークパワーも3.8ps引き上げられた。ギヤ比も見直され、1~3速の加速感が強められている。さらにスロットルも電子制御化され、これに合わせて4つのライディングモードを追加。各モードによってスロットルレスポンスに対するトラクションコントロールの効き具合も連動するほか、DCTではシフトスケジュールも変化する。車体面でも6kg軽量化され、自慢のメットインスペース容量は1L拡大と使い勝手を向上。オートキャンセルウインカーや緊急制動時のESSも装備された。シート高は30mm減となり、フレンドリーさではより身近なものへと生まれ変わっている。
【’21 HONDA NC750X/DCT】■水冷4スト並列2気筒SOHC4バルブ 745cc 58ps/6750rpm 7.0kg-m/4750rpm ■224kg シート高800mm 14L ■タイヤF=120/70ZR17 R=160/60ZR17 ●価格:92万4000円/99万円 ※諸元はDCT
ポジショニング:CRF1100Lと400Xの間
【’21 HONDA CRF1100L AFRICA TWIN】■並列2気筒1082cc 102ps/7500rpm 226kg(装備) ●価格:161万7000円
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【HONDA TRANSALP 750?】ポジション的にはホンダ・アドベンチャー系内で空白地帯となっているココ。確かに埋める必要がある場所だ。
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【’20 HONDA 400X】■並列2気筒399cc 46ps/9000rpm 196kg(装備) ●価格:82万6100円
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【’21 HONDA CRF250 RALLY】■単気筒249cc 24ps/9000rpm 152kg(装備) ●価格:74万1400円
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