デザインを大胆変更。電子制御なども進化
正式発表時、そのあまりに大胆な顔立ちにバイク界がザワついた新型「ニンジャZX-10R/RR」は、スーパーバイク世界選手権で6連覇の金字塔を打ち立てたジョナサン・レイ選手がV7を狙うためのニューウェポンだ。
エンジンはユーロ5に適合させるとともにパワー特性を向上し、さらに冷却系なども含めてトータルで性能を追求。車体はスイングアームピボット位置を変更したほか、ホイールベースを10mm延長して、さらに軽快かつ”勝負できる”ハンドリングを実現した。
電子制御関連ではプリセット×3、マニュアル×4のライディングモードを新設し、さらにクルーズコントロールまでも装備。さらに、ブルートゥースによるスマートフォン接続を可能とし、”ライディオロジーアプリ”によってGPSによる走行ログや電話通知、各種セッティングなども可能に。
レースのホモロゲーションモデルとしての役割を担うZX-10RRは、世界500台限定とされたシングルシートモデルで、専用のカムシャフトやチタンコンロッドの採用により高回転のレブリミットを1万4300rpm→1万4700rpmとし、パワーバンド自体も500rpm高められている。
逆スラント顔は空気抵抗を7%減らし、ダウンフォースを17%向上。灯火類はLED化され、軽量化も促進した。
実績のあるフレームまわりには大きく手を入れることなく、新しい空力フェイスと電制進化が’21モデルの目玉。ニンジャH2系に続くリバーマークも獲得し、さらなる高みを目指す。
“勝つ”ために細かく多岐にわたる変更を実施
’20→’21の変更点は、車体ジオメトリーの見直し、電子制御のアップデート、クルーズコントロールの追加、全身の空力デザイン刷新に伴いウイングレット内蔵カウルを採用、空冷式オイルクーラー採用と、細かく多岐にわたる。
スタイリング:エアロダイナミクスを徹底追求
車体&装備:”勝てる”ゆえの小変更
ZX-10RR:ホモロゲーション仕様の世界限定500台
ZX-10RRはエンジンに高回転化のためのパーツを組み込み、専用ホイールなどで武装したシングルシートのレース用ホモロゲーションモデルで、世界500台限定にて生産される。パンクル社製ピストンはピストンリングをマイナス1本とし、各20g軽量だ。さらに同社製チタンコンロッド/DLCコーティングされたピストンピン/RR専用カムシャフトも採用する。ホイールはマルケジーニ製の鍛造アルミで、タイヤはディアブロスーパーコルサSPを履く。ちなみに、最高出力は10R=203ps/10RR=204psと変わりないが、ラムエア加圧時は従来比で1psアップ(213/214ps)される。
ZX-10R/RR主要諸元
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