1961年の初参戦から511勝を重ねる

ヤマハのグランプリ参戦60周年 特別仕様「YZR-M1」カタールで公開!

ヤマハのファクトリーレーシングチーム「Monster Energy Yamaha MotoGP」は、テストライダーのカル・クラッチローとともに、ヤマハ発動機のグランプリ参戦60周年を記念した特別な―カラーリングのYZR-M1を、テストが行われるカタールのロサイルインターナショナルサーキットで披露した。

ヤマハ創立から10日後にレース活動を開始、1961年からWGPに参戦して通算511勝を重ねる

ヤマハ発動機は1955年7月1日に創立されたバイクメーカー。なんと創立から10日後にはレース活動をはじめ、1958年に初の国際レースとなるカタリナGPへの出場を皮切りに世界へと進出した。そして1961年からはロードレース世界選手権(WGP=ワールドグランプリ)への参戦を開始し、2021年にWGP参戦60周年を迎えることになった。

ヤマハがロードレース世界選手権に参戦開始したのは1961年5月21日の第3戦フランスGPから。当初は125ccクラスに空冷2ストローク単気筒のRA41で、250ccクラスには空冷2ストローク2気筒のRD48で挑み、1963年の第5戦ベルギーGPで、空冷2ストローク250ccのRD56を駆る伊藤史朗(いとうふみお)がヤマハに初勝利をもたらした。

1963~1966年にGP250で使用され、通算16勝を挙げたRD56。伊藤史朗がヤマハに初勝利をもたらし、フィル・リードが初のGPチャンピオンをもたらした。

ヤマハにとって初のGPチャンピオンは、1964年のGP250、RD56を駆るフィル・リード選手によってもたらされた。その後、半世紀以上にわたって勝利を重ね、参戦開始から56年後、2017年5月21日のフランスGP(参戦開始と同じ日、同じフランスGP)で、マーベリック・ビニャーレス選手によって通算500勝が達成された。この時点での戦績は、125ccクラス47勝、250ccクラス165勝、350ccクラス63勝、500ccクラス120勝、MotoGPクラス105勝。その後、2020年シーズン終わりまでにMotoGP最高峰クラスで11勝を積み重ねて現在に至っている。

最高峰クラスであるGP500・MotoGPでは、1972年のチャス・モーティマーの初優勝以来、ジャコモ・アゴスチーニ、ケニー・ロバーツ、エディー・ローソン、ウェイン・レイニー、阿部典史、そしてバレンティーノ・ロッシ、ホルヘ・ロレンソ、マーベリック・ビニャーレスなどのライダーが勝利を積み重ね、2020シーズン終了時点では通算236勝。

また、最高峰クラスではこれまでに6人のチャンピオンを輩出し、ライダータイトルは17回、コンストラクターズタイトルは14回、チームタイトルを7回獲得し、MotoGPでは通算5回の三冠(ライダー、コンストラクターズ、チーム)を達成している。

WEBヤングマシンの連載コラムでおなじみの原田哲也さんが1993年に駆ったTZ250Mは、この年4勝を挙げている。

60周年YZR-M1は、キング・ケニーのYZR500がモチーフ?

ヤマハのファクトリーレーシングチーム「Monster Energy Yamaha MotoGP」は、テストライダーのカル・クラッチローとともに、ヤマハ発動機のグランプリ参戦60周年を記念した特別な―カラーリングのYZR-M1を、MotoGPテストが行われるカタールのロサイルインターナショナルサーキットで披露した。

往年のヤマハを象徴する赤と白の車体色は、過去と現在の偉大なヤマハライダーに敬意を表して選ばたカラーリング。黄色いゼッケンスペースにサイドの赤いスピードブロック(ストロボライン)は、1978~1980年に3年連続チャンピオンを獲得したケニー・ロバーツが駆ったYZR500をモチーフとしているようだ。

1978年のYZR500(0W35K)は、ケニー・ロバーツが4勝してチャンピオン獲得、ジョニー・チェコットが1勝。同様のカラーリングは1979年の0W45、1980年の0W48にも引き継がれ、1981年の0W54以降は少しずつ変化していった。

ヤマハは、グランプリ60周年を記念して、この重要なマイルストーンを祝うために、2021年のレースシーズンを通じてプロモーション活動を行っていくという。

なお、2020年シーズンをもって現役を退いたカル・クラッチローは、7年振りにテストライダーとしてヤマハに復帰。MotoGPキャリアはヤマハサテライトチームで始まり、50周年にも参加していた。この60周年で、ヤマハにとって重要なマイルストーンの両方に参加することになる。

YAMAHA YZR-M1 60th

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