カワサキは、Z H2の上級版にあたる「Z H2 SE」を国内発売すると発表した。バランス型スーパーチャージドエンジンを搭載する『Z』の王に、ショーワのスカイフックEERAテクノロジーを搭載した電子制御サスペンション、より強力なブレンボ製Stylemaモノブロックキャリパーなどを採用し、価格はプラス28万6000円となる。
電子制御サスペンションにモノブロックキャリパー、エアインテークには銀鏡塗装も
バランス型スーパーチャージドエンジンを搭載する、カワサキのスポーツネイキッド『Z』シリーズのフラッグシップモデル「Z H2」に、電子制御サスペンションとブレンボ製の強化ブレーキを採用した上級版の「Z H2 SE」が登場した。
SEが採用するのはSHOWA製スカイフックEERA(Electronically Equipped Ride Adjustment)テクノロジーを搭載したKECS(カワサキエレクトロニックコントロールサスペンション)で、路面の凹凸や荷重移動、加減速などの外的要素に対し、車体が空中から吊り下げされているかのように安定した挙動を実現するというもの。ソレノイドバルブによって1000分の1秒単位でコントロールされ、スポーツライディング等においてもバンプなどにリアルタイムでリアクションできる。
ビルトインされたストロークセンサーによってストローク速度とポジションを1000分の1秒単位でとらえ、これを100分の1秒単位でセンシングするIMUによる車体姿勢、前後ホイールの回転速度と掛け合わせ、リアルタイムで減衰力をアジャストしていく。ベースとなるメカニカルコンポーネントは前:SHOWA製φ43mmSFF-CA(セパレートファンクションフロントフォーク・カートリッジ)/後:BFRC(バランスフリーリヤショック)だ。
基本となる減衰力特性は、4つのモードを持つインテグレーテッドライディングモード「スポーツ、ロード、レイン、ライダー(マニュアル設定)」に応じて設定され、さらにKECSが車速、ストローク速度、減速度を計算しながらリアルタイムで路面状況に合わせた調整を行う。
また、フロントブレーキにはよりハイスピードに対応するため、軽量かつ冷却性能に優れたブレンボ製Stylema(スティレマ)モノブロックキャリパーを採用し、φ320mmダブルディスクを組み合わせる。併せてブレンボ製フロントブレーキマスターシリンダーも採用した。
さらに、SEの特別カラーをまとうとともに、スーパーチャージドエンジンを象徴するエアインテークには銀鏡塗装が施されている。
そのほか、200psを発揮するバランス型スーパーチャージドエンジンや専用設計トレリスフレーム、KTRCとパワーモードを統合管理するインテグレーテッドライディングモード、トラクションとブレーキングの情報を統合管理するKCMF(カワサキコーナリングマネジメントファンクション)、コーナリング対応ABSとなるKIBS、上下対応クイックシフターKQS、クルーズコントロール、スマートフォン接続機能といった装備はZ H2と共通だ。
なお、1か月目点検に加え、3年間の定期点検とオイル交換(オイルフィルター含む)を無償で受けられる「カワサキケアモデル」であり、ECT2.0も標準装備している。価格はZ H2からプラス28万6000円の217万8000円で、発売日は2021年4月1日。
KAWASAKI Z H2 SE[2021 model]
【KAWASAKI Z H2 SE[2021 model]】主要諸元■全長2085 全幅815 全高1130 軸距1455 シート高830(各mm) 車重241kg(装備)■水冷クーラーストローク並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 200ps/11000rpm 14.0kg-m/8500rpm 変速機6段 燃料タンク容量19L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ●価格:217万8000円 ●色:黒×緑 ●発売日:2021年4月1日
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